プレイレポート
問答無用の殴り合い!「DEATHVERSE: LET IT DIE」プレイレポートを掲載。近接武器メインで大乱戦の16人サバイバルアクション
TVショーに出演し,ライバルを倒して戦い続ける
「DEATHVERSE: LET IT DIE」は,ガンホーが昨年10月に発表した新作オンラインゲームだ。ジャンルは「サバイバルアクションゲーム」で,プレイヤーは参加者16人のうちの1人となって生き残りを目指す。いわゆるバトルロワイヤル系のゲームだが,「近接武器がメインであること」「他のプレイヤーを倒すほど有利になっていくこと」「CPUの特殊敵『ハンター』によってハプニングが起こること」が主な特徴となっている。
タイトルを見ても分かるように,2016年からサービスが続くローグライクアクションRPG「LET IT DIE(レット イット ダイ)」と共通する世界観を持つのだが,ジャンルもキャラクターもまったく異なっているので,そちらを知らない人でも問題なく遊べるだろう。
プレイヤーは,仮想空間で放映されているTVショー「DEATH JAMBOREE」に出演。15人のライバルとともに戦場に放り込まれ,最後の1人になるまで戦うことになる。ここまでは他のバトロワ系ゲームと同様だが,本作ではさまざまな点で差別化が図られている。
戦場は7つの6角形のエリアがつながった形となっており,1つのエリア自体は比較的狭い。時間が経過すると,どこかのエリアが順番に汚染されていく。そこに留まっているとボルテージ(体力)がどんどん減っていく……という,これはバトロワ系でもお馴染みのものだ。結果として,プレイヤーが安全なエリアに集まってくるため,後半になるほど遭遇戦が発生しやすくなる。オープンβでは最後のほうまで生き残っても,8分ほどで試合が終わったので,テンポ良く試合が進むゲームと言えるだろう。
プレイヤーが装備できる武器は,「マチェーテ(片手斧)」「刀」「ハンマー」「アームズ(拳)」「丸鋸」といずれも近接系ばかり。離れた敵に対してエネルギー弾は撃てるが,シールドにも利用するゲージを“すべて消費”するので連射はできず,あくまで補助的な役割に過ぎない。そのため,プレイヤー同士のバトルは接近しての殴り合いが基本となる。なお,それぞれ武器には異なる必殺技“デスブロウ”と“メインスキル”が用意されており,後者はフィールドにある“パワーポッド”にアクセスして回数を補充できる。
戦闘時は,1対1の戦いどころか,3人,4人が入り乱れての殴り合いも珍しくない。1対1なら,身を守る「シールド」,避ける「ステップ」を駆使し,相手のクセや行動を読んでの立ち回りが有効だ。一方,多人数戦ではそんな暇はなく,こちらを狙っている相手を他の相手に攻撃させるなど,できるだけ乱戦になるように動きつつ,自分は「ダッシュ」で逃走を図るといった戦術も考えられる。
1対1と乱戦でセオリーが変わってくるというわけで,乱戦が起こりやすい本作らしい面白さと言えるだろう。もちろん,バトロワらしい奇襲も可能だ。エリアは高低差が大きいうえ,隠れられる障害物も多い。そして,飛び降りての攻撃は高度があるほど威力もアップするため,高いところで待ち伏せするのも有効なのだ。
攻撃が多段ヒットする「丸鋸」。サーフィンのように乗って滑走したり,特定の壁を駆け上がったりも可能だ |
丸鋸は,2枚の歯がバイクのように配置されている |
草むらでしゃがむと,見つかりにくくなる。画面奥では2人が戦っており,漁夫の利を狙ってみる |
高いところからの攻撃は威力もアップする。待ち伏せも1つの戦法だ |
生き残るためにバトルをせずに逃げ回ることも可能だが,本作では「GP(グッドポイント)」システムがあるので戦ったほうが有利になる。GPとは視聴者からの“いいね”のことで,他のプレイヤーやCPUの敵に攻撃を当てたり,そこらに生えているキノコを食べたりといった,撮れ高のある行動をするともらえる。そして,上昇したGP分だけボルテージが回復するのに加え,自分の総GPが一定値を越えるごとに攻撃力がアップする。
つまり,バトル中に不利になっても攻撃を当てれば立て直せるし,GPを稼げば攻撃力も上がって敵を倒しやすくなる。派手な攻撃ほどGPを多くもらえるため,大技を当てれば一気に逆転も可能だ。
試合が進むとエリアが制限されていくのは先ほども紹介したが,最終的にはさらに狭く逃げ場のない「ショーダウンゾーン」で戦うことになる。どれだけ逃げてもいずれは戦うことになるわけで,1位を狙うのであれば,GPを稼げるだけ稼いでおいたほうがいいわけだ。
とはいえオープンβでは,1キルしかしていない状態でも最終決戦で勝ててしまうことがあった。拾ったアタッチスキル(アイテムのようなもので詳細は後述する)や相手の状況,それこそ運が良ければ……ということもあり,他プレイヤーをキルするのはあくまでセオリーで,必ずしも絶対条件ではないのである。
「LET IT DIE」シリーズらしく,フィールドにはキノコが生えている。「オモロタケ」は食べるとGPとボルテージが上昇。しかし,笑いがしばらく止まらなくなり,まれに視界がグニャグニャになってほぼ周囲が見えなくなる。食べたあと効果中はコミカルなBGMになる |
「ミエルタケ」は一定時間壁を透視できるなど,キノコにはいろいろな効果がある |
本作で印象的なのが,ハプニングが起こるよう仕組まれているところだ。それを象徴するのが,CPUが操る「ハンター」と「UMA」である。
ハンターはDEATH JAMBOREE運営が投入する敵で,オープンβでは「ハンターQ」なる仮面の女性が登場,こちらを見つけると激しい攻撃を加えてくる。殴っても平気な顔をしているうえ,プレイヤーの最大ボルテージが2000のところに9999ダメージを与えてくるなど,もう天災のようなものだ。
一方のUMAは,チュパカブラやスカイフィッシュといった架空生物のザコキャラだ。倒すとGPを少しもらえるのに加えて,透明化や草むらに変身,自分そっくりの囮を出す,高所へ飛べるトランポリンといったアタッチスキルが手に入ることがある。これらでその後の展開を少し有利にできるし,他のプレイヤーと遭遇しづらい序盤でもUMAと戦えるため,プレイのアクセントとなっている印象だ。
ハンターにUMA,さらにプレイヤー達といった要素が合わさることで,試合のたびにハプニングが起こるのが本作の面白いところ。例をいくつか挙げると,
・1対1で戦っていると,突然ハンターQがやってきてボコボコにされてしまう。
・ハンターQから逃げている最中に他のプレイヤーと遭遇し,バトルどころか一緒に逃げることになって謎の連帯感を覚える。
・誰かがハンターQに倒されると,大量のGPを得られるアイテム「殺しの烙印」が落ちるが,これを狙って回収に向かったところ他のプレイヤーと鉢合わせて戦いになる。
・他のプレイヤーが戦っているところに漁夫の利を狙おうと乱入したら,さらに別のプレイヤーも乱入してシッチャカメッチャカの乱戦が展開される。
・慌てて逃げているときにマップから転落死してしまう。
……といった笑えてしまう展開も多い。忘れずに録画データを保存することをオススメしたい
というわけで,オープンβを遊んだ印象としては,近接武器を持った16人が戦うので乱戦が起きやすく,ハンターやUMAといった第三勢力の存在もあって,とにかく何が起こるか予想できない面白さがあるといったところだ。対人戦,とくにエイムがうまくないため,この手のゲームを避けていた人でも,展開次第で十分に優勝できるチャンスがあるのは本作の魅力かつ,他のバトロワ系との差別化にもなるだろう。
また,ロックオンが存在しない点など,操作にややクセがあるものの,プレイヤー同士の読み合いや,逃げる者や猪突猛進する者といった相手の性格に合わせた立ち回りなど,対人戦のテクニックも奥が深いのではないか,という印象もあった。
1ゲームのプレイ時間も短く,試合後すぐにマッチングに入れるので,繰り返し遊ぶのも楽しく,肩ひじ張らずに,日ごろのストレスを解消するか!くらいの気持ちで,気楽に遊べそうな一作だ。
今回のオープンβは日本時間で午前5時からのスタートとなったが,6時間があっという間に過ぎた感がある。次回は2022年6月5日の17:00〜22:59と遊びやすい時間だ。事前応募やPlayStation Plusへの入会も必要ないので,気になる人は参加してみよう。
「DEATHVERSE: LET IT DIE」公式サイト
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