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タイトーのセガサターン作品がよみがえる「Sトリビュート×TAITO」発表。シティコネクションの“シュー大祭”新作発表会レポート
■出演者(敬称略)
シティコネクション
渡辺 敬氏(ゼブラエンジン 開発ディレクター)
松本大輔氏(プロモーション)
山邊颯太氏(プロモーション)
ちゃんたけ氏
辻坂健次氏(シティコネクション/クラリスディスク プロデューサー)
タイトー
石川勝久氏
「レイヤーセクション & ギャラクティックアタック Sトリビュート」公式サイト
「Sトリビュート×TAITO」は,タイトー製アーケードゲームのセガサターン移植版を現行機でよみがえらせるプロジェクトだ。すでに「サターントリビュート」シリーズとして,「コットン」シリーズや「ガーディアンフォース」の移植版がリリースされており,新機能を搭載しているのをご存じの読者も多いだろう。公式サイトによれば,「Sトリビュート」でも同様の取り組みが行われるという。
この日,発表となったのは以下の5作品だ。
- 「レイヤーセクション&ギャラクティックアタック Sトリビュート」
- 「パズルボブル2X&3」
- 「エレベーターアクション リターンズ」
- 「メタルブラック」
- 「クレオパトラフォーチュン」
ドラマチックな演出と音楽に定評のあるタイトーらしいシューティング「レイヤーセクション」と「メタルブラック」。定番パズルゲームとして親しまれている「パズルボブル」シリーズ。タイトー初期作をリバイバルした「エレベーターアクション リターンズ」。そして,独特なルールと主人公・パトラ子の可愛らしさで高い評価を得た落ちモノパズル「クレオパトラフォーチュン」。ツボを押さえたセレクションであり,多彩なジャンルが揃っている。
このうち,「レイヤーセクション&ギャラクティックアタック Sトリビュート」の発売日が明らかになった。原作であるアーケードゲーム「レイフォース」は,必殺の「ロックオンレーザー」を装備した自機・X-LAYを操る縦スクロールシューティングゲーム。ロックオンレーザーによる点数稼ぎと言葉に頼らない演出,タイトーサウンドチーム「ZUNTATA」による個性的な楽曲により,シューティングファンから高く評価されている名作だ。
同作には,レイフォースのセガサターン移植版「レイヤーセクション」と海外版「ギャラクティックアタック」が収録されている。ダウンロード販売のみとなり,価格は2980円(税込)。2022年4月28日にPlayStation 4とNintendo Switch向けにリリース,Xbox One版とPC(Steam)版については後日アナウンスが行われるとのこと。なお,PlayStation 4版とNintendo Switch版の体験版が各ストアにて配信中だ。
この日は「レイヤーセクション&ギャラクティックアタック Sトリビュート」の実機プレイも披露され,さまざまな便利機能やオプション機能が紹介された。
・「巻き戻し」
ゲームを巻き戻して再開できる。実機プレイではステージ2のボスから中盤まで,時間にして2分半ほど巻き戻しており,難所の練習に役立ちそうだ。
・「スローモード」
1ボタンでゲームを低速化できる。使用回数の制限はなく,いつでもスローにできるとのこと。
・「クイックセーブ/ロード」
好きな場所でゲームを保存/再開できる。
※4月7日17:30追記。データ保存数の記載に誤りがありました。お詫びして訂正致します
・「ステージセレクト」
自分のパワーアップ状態など,条件を設定したうえで好きなステージから始められる。
・「拡張連射設定」
オリジナルの秒間15連射から,その倍となる秒間30連射にできる。メインショットがほぼ一連の線となるほどの速度で,ボス戦で役立ちそうだ。
・「クレジット設定」
オリジナルの「レイヤーセクション」はデフォルトのクレジット数がわずか4(裏技を使っても8)だったが,こちらは最大99クレジットまで追加可能。
・「難易度の上昇設定の変更」
プレイに伴って上昇する難易度(ランク)を,常に最低もしくは常に最大に固定できる。最大にすると敵の攻撃が変化するといった意外な発見があるという。
・「画面回転」
縦画面に変更できる。
・「スキャンライン設定」
セガサターン版当時のブラウン管を再現した表示が設定できる。
・「オンラインランキング」
オンラインでスコアランキングを楽しめる。ただし,ここでは前述したような便利設定が使えず,オンラインランキング専用のレギュレーションになるという。
このほか,「スコアや残機表示といったUIを消去する」機能や「ミスしてもパワーダウンしない」オプションも紹介された。ステレオ化されたBGMとあわせて,セガサターン版とは異なるプレイフィールを楽しめそうだ。
タイトーサウンドチーム「ZUNTATA」のリーダーである石川勝久氏は,アーケードゲームの制作秘話や音源チップに関するディープなトークを繰り広げた。
石川氏がゲーム音楽デビューしたのは,「メタルブラック」のアーケード版における効果音制作。同作で音楽を手がけた渡部恭久氏からは,アーケードゲームにおける楽曲作りを叩き込まれたという。渡部氏曰く「シューティングゲームでは色々な音が鳴るため,アタック感(音の立ち上がり)に個性がないとダメ」とのことで,石川氏は30年を経た今も氏の教えを忠実に守っているのだそう。無数の筐体が一同に並び,てんでに最大ボリュームで音楽やSEを鳴らすアーケードゲームの世界。この過酷な戦場を戦い抜くための教えというわけだ。
また,同作のマスターアップにおけるエピソードも明かされた。徹夜をしながら皆で仕事を続け,ついに通しでの動作チェックに到達。ここで問題なければマスターアップ……のはずが,スタッフロールの最後にフリーズしてしまい,スタッフ一同,大いに落胆したそうだ。
アーケード版「レイフォース」といえば,1UPの際に鳴る独特のSEが印象的だが,サウンドクリエイターにとってはドキッとさせられる音なのだと石川氏は語る。実はこのSE,FM音源「YM2610」が波形データのROMを認識できない時のエラー音をそのまま使っており,音色が印象的なことから「レイフォース」での登用となったという。
もともとYM2610はヤマハがタイトーの要望を取り入れて作ったもので,コード「OPT」の「T」はタイトーのT。タイトーと縁の深いFM音源なのだ。確かにエラー音と言われたら納得できる音である。
また,「レイフォース」などのF3ボードの起動時にはカウントダウンが行われるが,これはPCM音源チップ「OTIS」のためのもの。もともと。OTISは通信カラオケ機「X2000」用として採用されたのがゲームに転用されたそうで,電源を投入してもすぐにはコマンドを受け付けてくれないため,カウントダウンが設けられたのだという。
「レイヤーセクション & ギャラクティックアタック Sトリビュート」公式サイト
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(C)TAITO CORPORATION 1993, 1995 ALL RIGHTS RESERVED.
Produced by CITY CONNECTION CO., LTD.
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