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印刷2023/01/12 00:00

プレイレポート

[プレイレポ]「魔界戦記ディスガイア7」は従来の“やり込むまではじっくり進める普通のSRPG”スタイルに。体験版で第2話までプレイ可能

 日本一ソフトウェアは,2023年1月26日に発売を予定しているシミュレーションRPG「魔界戦記ディスガイア7」PS5/PS4/Switch)の体験版を,本日(1月12日)配信する。4Gamerでは配信に先駆けて体験版の収録内容をプレイすることができたので,レポートをお届けしよう。

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 この体験版では,メインストーリーの第2話までがプレイ可能だ。
 本作の舞台となるのは,シリーズで初となる日本風の魔界「日ノ本魔界群」。武士が存在する,いかにも戦国時代な雰囲気……なのだが,イメージに反して武士道はすっかり寂れてしまっている。魔界を治めるはずの大穢戸幕腐(おおえどばくふ)は腐敗し,民は困窮する始末。日ノ本魔界群独自の文化も伝統もなくなっており,麺屋に行ってもパスタしか出てこない。
 こうした状況を打開し,日ノ本魂を取り戻すというのが,本作のストーリーとなる。

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 主人公のフジはそんな日ノ本魔界群のはぐれ武士だ。彼は武士とは言うが,これまでのディスガイアシリーズの悪魔に近く,金のためなら卑怯なことを平気でやる,人を利用して稼ごうとする人物だ。
 一方,ヒロインのピリリカは超がつくほどお人よし。日ノ本オタクでもある彼女は,とある理由で日ノ本魔界群に足を踏み入れ,その現状に愕然とする。最初は金を巻き上げるためピリリカに近づいたフジだったが,不利な条件での護衛の契約書にうっかりサインしてしまい,彼女の目的に付き合うことになる。
 悪魔らしい主人公と善人のヒロインということで,初代「魔界戦記ディスガイア」を思い出すコンビかもしれない。体験版でも,そんな2人の出会いが描かれていく。

冒頭からいきなり卑怯な振る舞いを見せてくれるフジ。まぁディスガイアだからなぁ
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日本オタクなピリリカ。善人なのだが,アパレル会社の社長でお金持ちなので,何かあったらとりあえず金で解決しようとする
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 シミュレーションRPGとしてはいつものディスガイア……なのだが,これだけだとちょっと語弊がある。正確には「魔界戦記ディスガイア5」以前に近い作りだ。というのも,前作「魔界戦記ディスガイア6」は,最初からインフレした数値のバトルが展開されたり,オートでのレベル上げが非常に便利に作られていたりと,割と“手軽なディスガイア感”が押し出された,シリーズでも毛色の違うタイトルだった。

 これに対して本作は,エンディングを迎えるまでは(意図的に育てなければ)数値的なインフレを起こさず,さまざまなキャラクターを出撃させ,頭を使って位置取りや育成を考えて戦う,ある意味“普通の”ターン制シミュレーションRPGである。このあたり,シリーズを経験していない人だと意外に思えるかもしれないが,ディスガイアシリーズのやり込み要素はあくまでクリア後に楽しむもので,メインストーリーを追っている間は,あまりぶっ飛んだバランスにはなっていない。育成できる要素は多く,いろいろなことはできるにしても,やり込みを始める前と後では,まったく違ったバランスのゲームになるのが従来のディスガイアなのである。

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 本作もこの形を踏襲しており,シリーズファンには馴染むプレイ感となっている。同時に,今のゲームらしくチュートリアルは分かりやすく作られていて,とくに第1話ではシリーズの特徴でもある「投げる」のコマンドや,マップ上にさまざまな効果をもたらす「ジオエフェクト」といった要素をきちんと教えてくれるので,初めて遊ぶ人でも困ることはないだろう。
 第2話では,キャラクターが巨大化してマップ全域にさまざまな効果を与え,広範囲攻撃も可能になる新要素「弩デカ魔ックス」も登場し,体験版の範囲でもそのパワーを(主に敵に使われて苦戦する側で)味わえる。

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 また,前作では3Dグラフィックスを採用し,それまでのドット絵が使えなくなってしまったからか,味方ユニットとして作れる汎用キャラクターの種類が減ってしまっていた。これが本作では,シリーズ最大級の数へと一気にボリュームアップ。前作で削除されてしまった「武器技」(装備している武器によって習得する技)も復活し,データ面の充実が図られている。
 汎用キャラクターは,第2話までの範囲でもけっこうな数が確認でき,3D化されたキャラクター達が動き回る様子を前作以上に楽しめるので,シリーズ経験者ほど見栄えの変化に驚くだろう。

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 第2話までの範囲では,序盤でもなかなか歯ごたえがあって,純粋にシミュレーションRPGとして楽しい。雑に戦えばあっさり味方が倒されていくし,お金も常に足りないので,ほどよく頭を使わされた。戦闘後の回復は拠点の病院で行うが,これにはお金がかかるので,撃破されたキャラクターの治療費が足りなくなって困ったぐらいだ。
 ストーリーを進める中で,横道に逸れてお金稼ぎやレベル上げをしたくなるぐらいのバランスで,「強化するにしても,何から手を付けようかな」というおなじみの感覚が味わえた。キャラクターを強くするためのモチベーションがメキメキ湧いてくるのが,実にディスガイアらしい。

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 単純に第2話までクリアしようとするだけでも,2,3時間は遊べる内容になっているので,シリーズファンもそうでない人も,とりあえずプレイして新たなディスガイアの雰囲気を楽しんでもらいたい。

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