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ドラゴンが主題の王道ファンタジーで勝負。竜に乗って飛べるオープンワールドRPG「Dragon Sword」に触れた[G-STAR 2024]
本作は王道ファンタジー路線で,個性的な登場人物たちの物語を追っていく3D RPGだ。Unreal Engine 5で開発されたオープンワールドは探索要素も豊富だという。なお,オンライン要素については「これから考えていきたい」とブーススタッフが語っていた。
魅力はアクション性のほか,(試遊版では未実装だったため)現状はPVでしか目にできないが,表題に恥じぬ仕掛けとして“いろいろなドラゴンに乗って,大空を自由に飛行できる”ところだ。物語的にもドラゴンの存在が核にあるようで,凶悪な竜がたくさん出てくるらしい。
開発しているのは,スマホゲーム「ハンドレッドソウル」で名を上げた,3Dアクションゲーム作りに定評のあるパク・ジョンシク氏が創業したゲームスタジオ,HOUND13だ。
※2024年11月18日18:00ごろ,記事内容を一部修正いたしました
G-STAR会場では,「ストーリーの序章」「ドラゴンバトル」「謎解きチャレンジ」といった3つのモードがプレイ可能だった。
物語の主人公は,この世界では希有な治癒能力を生まれつき持ち,いつかプリーストになりたいと願う少年「リュート(かリュック)」だ。彼が旅の道中で出会ったのは,褐色エルフ的な見た目の女性「カステラ(かカステレラ)」と,傭兵団のおとぼけ団長「ジョニー」だった。
しかし,出会ってしまったのが運の尽き。リュートはジョニーの悪巧みに巻き込まれ,ドタバタな事態に巻き込まれることに。
プロローグについてはキャラ見せも含めて出来がよく好印象を受けた。個人的にこの3人の構図は,天元突破グレンラガンの第1話を思い出した。
フィールドでは,(PC版の場合)W/A/S/D移動,マウスクリックで通常攻撃,ジャンプに回避にスキル類に,3人パーティのキャラクター交代などが行えた。移動面では,壁のよじ登り,水中の泳ぎなどといった,移動に役立つパルクールアクションが充実していた。
バトルに関しては既報トレイラーでも見られたとおり,ハンソルばりの派手なアクションが楽しめた。少なくとも同作で練られていた「モーションの動きが多種多様だから,操作しているだけで楽しい」は健在だ。
攻撃モーション中はジャンプor回避キャンセルにも対応していて,慣れれば慣れるほど手指の忙しさを味わえてしまいそう。そのうえで,敵のシールド(体幹・スタミナのようなもの)をブレイクすることで大ダメージを与えられるシステムや,スローモーション演出からのフィニッシュムーブなども取り入れられている。
今どきな要素の「タグスキル」(キャラクター交代時に特殊アクションが発生するシステム)は,戦闘中の“状態異常”に着目している。
本作では敵との戦闘中,ただ攻撃を加えているだけでもさまざまな状態異常が気軽に飛び交い,画面上にポップアップ表示されまくる。そしてタグスキルは“デバフを与えた相手に対して発動”できる仕組みだ。
今年のG-STAR 2024においては,大手メーカーが注力している3D RPGかつ3人パーティ&交代アクションの構成は,“世のソウルライク&ローグライクの雨後の筍ばり”に見られるブームと言える状況だ。そんななか,本作なりの一工夫は実に新鮮に思える。
プロローグ体験以外のモードでは,プリセットからパーティを選択して挑戦した。いずれのキャラクターも武器やモーション,遠近戦闘能力や固有スキルなどで差別化されていて,1キャラクターずつ大切に手がけられているのがよく分かった。
ドラゴンと戦えるモードは,ちょっとした手違いのイザコザでドラゴンを召喚してしまい,さあ大変。とにかくすぐにドラゴンから逃げろ! といったストーリーラインでダンジョン脱出を目指すものだった。ドラゴンに追いつかれると即死なギミックも相まって,この世界において竜がいかに危険生物であるかを実感する。
ただ今回試遊したものは,試遊版の調整なのか,バトル自体は気楽に遊べる難度になっていた。こうした大型ドラゴンは,現時点の構想では気軽にダウンさせられない強敵にするようで(ブーススタッフ談),どのようなバランス感に落ち着くかは今後次第といったところだろう。
ちなみに冒頭で紹介したドラゴンへのマウント要素は,残念なことに今回は未実装であった。ただ,PVでは地走型に水中型,飛行型といったさまざまなタイプが見られたほか,種族もドラゴンのみならず,カッコいいものからカワイイものまでちょこちょこと確認できた。飛行中はただ飛ぶだけではなく“パンツァードラグーン的な動作”もあるようで?
本作はマップロケーションが優美なため,広大な大自然を駆けられるようになればそれだけで魅力的だろう。この点を踏まえると,マウント要素の充実はぜひともかなえてもらいたいところである。
タイトルに「ドラゴン」と「ソード」で,ドラゴンソード。この2語はゲーム業界においてはもはやありふれすぎていて,ゲーム名称につけられる語ランキングでも最上位に位置していることだろう。
だが,本作はドラゴンソードの名で勝負の土台に上がってきた。ここにはおそらく,SEO的にはあまりに普遍的なワードでも,“王道路線で勝ってやる”といった意志がある,のだと思う。
事実として本作は,ハイクオリティに名は体を表している。まっすぐド直球でやってきた飛竜が,先行者たちに道を空けさせる未来も,あるいは単身で大空から悠々と飛び越していくことも,ない話じゃないだろう。
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