プレイレポート
[プレイレポ]Riot Forgeから「LoL」ファンへの新たなラブレター! 「メイジシーカー」は“解き放たれし者”が躍動する2DアクションRPG
本記事で紹介する「メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー」(PC / PS5 / PS4 / Xbox Series X|S / Xbox One / Nintendo Switch)は,そんなLoLに存在する膨大な背景設定を利用し,その世界観を骨の髄まで楽しめるゲームをリリースする“Riot Forge”の最新タイトルだ。
主人公となる“サイラス”は,魔法使いを弾圧する国家“デマーシア”に捕らえられた魔法使い(メイジ)であり,そんな彼が仲間を集め,国家へと反逆する物語が描かれている。
開発は「Moonlighter」を手掛けたDigital Sunが担当。ピクセルアートを用いた2Dアクションゲームとなっており,なんと開発に使ったアセットは8万8000点を超えるという。
そんな本作のプレイレポートをお届けする。“サイラス”の操作感や新たに描かれる“デマーシア”の一面など,LoLファンとしての感想を語っていく。
120%のサイラス体験。LoLの軛より“解き放たれし者”が躍動するアクションRPG
まずは本作のアクション要素について,めちゃくちゃ“サイラスを使ってる”感が高いことを伝えたい。
高い機動力(E-逃亡/拉致)で敵に肉薄し素早いスキルコンボを決める爽快感,状況判断力の試されるUlt(R-乗っ取り)の運用……「サイラスっていったらこれよこれぇ!」という要素が,見事にアクションRPGという形へ落とし込まれている。
「E-逃亡/拉致」による高い機動力は,無敵時間の付いた“ダッシュ”と,指定した敵に鎖を伸ばし高速で距離をつめる“引っ掛け”攻撃によって再現されている。これによりテンポのよい,スピーディーなバトルが楽しめるようになっているのだ。
再現とは言いつつも,LoLのサイラスよりも100倍ぐらい強いかもしれない。LoL準拠の性能で言うならば,Eの1段目に“対象指定不可”がつき,2段目は“対象指定スキル”扱いなのである。さらに言えばクールダウンが“1秒以下”。ホットフィックス待ったなしのぶっ壊れチャンピオンが誕生である。
そんな100倍強いサイラスは,アルティメットスキルだって100倍強い。サイラスを象徴する“スキルをコピーするスキル”「R-乗っ取り」は,超低CD(クールダウン)で使用可能だ。
本作では,この“スキルのコピー”が戦闘システムの核となっている。敵から奪えるスキルにはそれぞれ属性がついており,敵によって効きやすい属性が違う。つまり“周りにいる敵が扱う属性を見ながら,どの順番で倒すのが一番効率的か”を戦闘中に考えることになるわけだ。
筆者はLoLでサイラスを使っているとき,一番面白いと感じるのは“集団戦でどのUltを持ってくるべきか?”という思考を巡らせる瞬間であると思っている。
本作では属性の要素と“スキルをコピーする”という要素を組み合わせることにより,この部分がしっかりと再現されていると感じた。“その場の状況を判断し,戦闘を組み立てていく”感覚は,LoLのサイラスを使っているときの感覚に近く,またアクションRPGとしてメイジシーカー独自の面白さを感じさせてくれる。
さらに,本作のサイラスは他にも特筆すべき要素を持っている。なんと一度奪ったことがあるスキルは,付け替え&持ち込みが可能になるのだ。奪うだけじゃ飽き足らず,自分の物にまでしてしまうのである。
さらにさらに,後述する味方キャラクター“無法者”を連れていくことにより,攻撃のコンボに派生技も追加。味方のスキルまで扱えるようになるとか,どこまでOPを極めていくんですかサイラスさん。一生着いていきます。
そのうえ本作ではなんと,“サイラス自身のアルティメットスキル”が存在する。その名も“アンチェインドモード”! デマーシアの牢獄から脱獄し,解き放たれた彼にピッタリな名前だ。
本作にはサイラス以外にも,デマーシアに縁のあるさまざまなチャンピオンが登場する。アンチェインドモード中は,そんな彼らのアルティメットスキルも扱える。
アンチェインドモードの豪快なアクションは,一度さわると病みつきになる。本作だけの“サイラスのアルティメットスキル”。これだけでも,体感する価値アリだ。
さて,本作ではキーボードとマウスでのプレイをおすすめしたい。
一部の攻撃(引っ掛け+攻撃など)が出しづらくはなってしまうものの,敵の対象指定やスキルを打つときの照準などの部分がLoLっぽくなり,かなり遊びやすくなる。ゲーム自体の視点が上からなのも,なんとなくそれっぽい。
照準などの操作がLoLらしくなる反面,指をWASDに置いたり,右クリックだけでなく左クリックも多用したりと,本作らしい操作感もしっかり残る。“LoLっぽいけどLoLじゃない,LoLのゲームをプレイしている”という謎の体験ができるのも,なんだか楽しいのでオススメだ。
本作のサイラスは,「W-王殺し」のようなえげつない回復スキルは持っていない。しかしそれでも,本作の操作感は,十分すぎるぐらいに“サイラス”である。
対人ゲームとしてのバランスを考慮せず,物語上における“サイラス”が最大限に表現されたメイジシーカー。LoLでサイラスをプレイしたことのある方は,ぜひこのアクションを体感してみてほしい。
メイジシーカーにて描かれる「デマーシアの光と闇」
ここまではアクション要素に焦点を絞っていたが,本作はもちろんストーリーや背景の表現もすばらしいものになっている。
舞台は反魔法国家であるデマーシア。メイジ(魔法使い)を見つけ出し投獄,処刑するメイジ狩りが横行するこの国では,多くのメイジたちが反感を抱きながらも圧政に怯え苦しんでた。
本作の物語は,そんなデマーシアに15年間投獄されていたサイラスが脱獄したことから始まる。サイラスは牢獄の中で煮えたぎらせていた復讐心から,デマーシアに対しての“革命”を決意。仲間を集め,メイジ狩り,及びデマーシアに対する報復を開始する。
脱獄した理由や投獄の経緯に関してはゲーム中のプロローグでも簡単に語られるのだが,もっといろいろ知りたい! という人には以下のコミックがおすすめ。メイジシーカーにも登場する“ラックス”が主役の物語で,本作の前日譚となっている。
「リーグ・オブ・レジェンドユニバース」公式サイト
メイジシーカーは,デマーシアという国に虐げられた存在であるサイラスが主人公ということもあり,かなり“デマーシアの暗い部分”が見える作品となっている。
作中にはメイジたちが囚われている薄汚い地下牢をはじめ,メイジたちに対し誹謗の声を飛ばす一般市民たち,メイジたちの拷問や実験を行なう謎の施設なんかも登場する。
しかし,本作に登場するデマーシアの街並みは,どれも荘厳で美しい。突き付けられる非情な現実とのギャップに,軽いめまいを覚えるほどに。
厳しい規律,美しい街,正しい人民。“正義の国家”デマーシアを描いた本作は,徹底的にその“いびつさ”を表現しているように見える。
……少し堅苦しい話になったが,もちろんそういった部分以外にも,本作は今まで伝えられてこなかったさまざまなデマーシアの一面を見ることができる。
過去の魔法大戦による影響が残った怪しい森……なんて,ワクワクする単語ではないだろうか? ぜひとも本作でデマーシアに旅立ち,そのさまざまな一面を目にしてほしい。
反逆者たちのよりどころ隠れ家を成長させて新たなミッションへ
本作におけるサイラス達“反乱軍”のホームグラウンドは,単に“隠れ家”や“拠点”と呼ばれている。
ストーリーを進めることで隠れ家に仲間が増えていき,攻略に便利なさまざまな機能が開放されていく。仲間を集めて隠れ家を発展させ,反乱軍を鍛え上げていくのだ。
前述した“持ち込みのスキル”なんかはここで設定,開放が可能。新たな種類のスペルを手にしたら,資金を使って開放させることでミッションに持ち込むことが可能になる。
なんで仲間なのにお金を使うのかは……まあ,みんなそれぞれ何かしらの事情があるのだろう。詳しく触れてはいけないのだ,多分。
物語を進めることで,“無法者”と呼ばれる隊長格のメイジたちも仲間にすることができる。彼らをミッションに連れて行くことで,サイラスのコンボが変化し,魔法の性能も向上させてくれる。
サイラスがメインのミッションをこなす間,単独で資金稼ぎや仲間集めに行かせることも可能。仲間を集めることで隠れ家のさらなる機能が開放され,反乱軍がより強くなる。
だんだんとにぎやかになっていく拠点は,そこら中をウロチョロしているだけでも楽しい。息苦しい街での生活から解き放たれたメイジたちが,のびのびしている姿を見ているだけでもなんだか嬉しくなってしまう。拠点内の会話パターンもかなり豊富なので,全力でウロチョロしたくなる。
ファンへ送る“ラブレター”たち Riot Forgeは年内に2本の新作を予定
LoLの新たな一面を見せる“Riot Forge”のタイトルたち。これらはファンへ送る“ラブレター”のようなものだと,プレスカンファレンスでRiotのRowan Parker氏は語ってくれた。今回,発売されたメイジシーカーも,開発スタッフたちの愛と情熱が込められた,最高の“ラブレター”であると感じられた。
本作はきっとLoLを知らない人でも,確実にその込められた熱量に魅せられることだろう。LoLが好きな人にとっては,言わずもがなというやつだ。
Riot Forgeは今年もあと2作,シリーズの展開を予定している。まずは夏に“エコー”が主役となる2Dアクションゲーム「コンバージェンス」。そして秋に“ヌヌ&ウィルンプ”が主役のアドベンチャーゲーム「ヌヌの唄」。メイジシーカーの熱にあてられた筆者としては,今からこれら2作の発売が待ち遠しくてならない。
メイジシーカーは各プラットフォームのストアにて発売中。ぜひとも手に取って,その情熱の鎖に絡めとられて欲しい。
「メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー」公式サイト
- 関連タイトル:
メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- 関連タイトル:
メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- 関連タイトル:
メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- 関連タイトル:
メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- 関連タイトル:
メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- 関連タイトル:
メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- この記事のURL:
キーワード
- PC:メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- PC
- アクション
- RPG
- CERO B:12歳以上対象
- Digital Sun Games
- Riot Games
- ファンタジー
- プレイ人数:1人
- 欧州
- PS5:メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- PS5
- PS4:メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- PS4
- Xbox Series X|S:メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- Xbox Series X|S
- Xbox One:メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- Xbox One
- Nintendo Switch:メイジシーカー:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー
- Nintendo Switch
- プレイレポート
- ライター:オクドス熊田
(C)2023 Riot Games, Inc. RIOT FORGE, THE MAGESEEKER: A LEAGUE OF LEGENDS STORY and any associated logos are trademarks of Riot Games, Inc. Developed by Digital Sun.
(C)2023 Riot Games, Inc. RIOT FORGE, THE MAGESEEKER: A LEAGUE OF LEGENDS STORY and any associated logos are trademarks of Riot Games, Inc. Developed by Digital Sun.