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[TGS2023]過去作の設定を盛り込む「ラッシング・ビート」愛で新作を作り出す。「RUSHING BEAT X: Return Of Brawl Brothers」開発者トークセッションレポート
海外版の設定も統合し,過去作と関連作品もクロスする
RUSHING BEAT Xは,ジャレコが1992年から展開するベルトスクロールアクション「ラッシング・ビート」シリーズの最新作。9月21日に突如として制作発表が行われ,ベルトスクロール界隈とジャレコ界隈が騒然となった。
今回のセッションでは,ジャレコIPを保有し,本作を制作するシティコネクションの代表である吉川延宏氏とディレクターの渡辺 敬氏,そしてシナリオ/プランナーである森住惣一郎氏が登場し,トークを繰り広げた。
吉川氏はラッシング・ビートを,「自分の中で『ファイナルファイト』『ダブルドラゴン』と並ぶ三大ベルトスクロールアクションである」とリスペクトしており,前述したトレンドに乗りつつもちゃんとした作品を作りたいと開発を進めているという。
シナリオを担当する森住氏は「NAMCO x CAPCOM」「PROJECT X ZONE」など,様々なIPのキャラクターや設定がクロスオーバーする作品を手掛けてきたことから,本作での起用が決定したそうで,その手腕はRUSHING BEAT Xでも遺憾なく発揮されている。
ラッシング・ビートシリーズは,日本版と海外版で設定が異なっているが,本作では日本と海外どちらのユーザーがプレイしても違和感がないように統合した設定を用意。また,「ラッシング・ビート 乱 複製都市」(以下,乱)の華斬と同じカザンという名前の忍者が登場する「伊賀忍術伝 五神の書」や,「DEAD DANCE」といった作品との関係性も設定として盛り込むなど,きめ細やかな再構成が行われているという。
乱や「ラッシング・ビート修羅」では,副題に日本語が使われたラッシング・ビートシリーズだが,本作の副題が「Brawl Brothers」と英語なのは乱の海外版タイトルにちなんだもの。X(クロス)という単語には「日本版と海外版の設定をクロスさせる」「乱と修羅を繋ぐ」といった複数の意味が込められている。
森住氏曰くRUSHING BEAT Xは,「過去作や派生作の設定も拾っており,答え合わせのようになる」のだとか。渡辺氏は「(設定の)拾い方がすごい。森住節全開」と絶賛した。
本作にはプレイアブルキャラクターが総勢で6人おり,ストーリーモードを進めていくと使えるキャラクターが増えていく。プレイヤーがどのキャラクターを操作しているかで,ストーリー中の会話が変化するため,森住氏も大変だったのだそうだ。
登場キャラクターやバトルにも細かなこだわりが
こうしたこだわりは,登場キャラクターや技にも及んでいる。本作では掴んだ相手を奥に投げ飛ばすことができるが,これはジャレコのベルトスクロールアクション「64番街」にちなんだもの。DEAD DANCEに登場するプロレス技を,RUSHING BEAT Xのダグラス・ビルドが使用するほか,時系列的には本作の1年後である修羅の敵キャラクターを登場させるなど,過去作と積極的に絡めているそうだ。
キャラクターデザインは斉藤和衛氏。渡辺氏の「ラッシング・ビートを作るなら,カッコ良くて渋いキャラクターにしたい」というこだわりに応えるデザインで,上がってきた絵はどれも一発でOKになったそうだ。
アクションにおいては,ストレスなく好きに動き回れること,自分でコンボを見出すことがテーマになるという。特殊攻撃による打ち上げからの空中コンボ,武器をストックできるシステムを利用してコンボのラストを武器でシメるなど,自由度の高い動きが可能だそうだ。
ラッシング・ビートの伝統として,ダメージを受けるなどで溜まるゲージを使ってパワーアップする「怒りモード」も用意されているとのこと。本作では回復アイテムもストックできるが,「Tuff E Nuff」というDEAD DANCEの海外版タイトルから名前を採ったキッチンカーが登場し,中で料理ができるというユニークなフィーチャーも存在するという。
早くも発売が楽しみなRUSHING BEAT Xだが,吉川氏いわく,開発の進捗度は50%ほどだという。「2024年内には出したい」とのことで,続報に期待したい。
RUSHING BEAT Xティザーサイト
シティコネクション公式Webサイト
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