来たか最強ゲーマー向けCPU？ 「Ryzen 7 9800X3D」が発表に。64MBの大容量第2世代3D V-Cacheで高性能化

　米国時間2024年10月30日，AMDは，デスクトップPC向け新型CPU「Ryzen 7 9800X3D」を発表した。Zen 5世代のCPUコアに，同社独自のキャッシュメモリ技術である「AMD 3D V-Cache Technology」（以下，3D V-Cache）の第2世代技術を組み合わせて，総容量96MBものL3キャッシュメモリを搭載することで高性能化を実現しているのが特徴だ。
　米国でのメーカー想定売価は479ドル（約7万3000円，税別）となっている。

Ryzen 7 9800X3D

　Ryzen 7 9800X3Dは，Ryzen 9000シリーズのミドルハイ市場向け製品「Ryzen 9 9700X」に，第2世代3D V-Cacheを組み合わせたCPUと理解していい。ただ，CPUコア数は8基と変わらないものの，最大ブーストクロックがRyzen 9 9700Xの5.5GHzから，Ryzen 9 9800X3Dでは最大5.2GHzへと下がっている。また，TDP（Thermal Design Power，熱設計消費電力）も120Wと，Ryzen 9 9700Xの65Wよりはだいぶ高い。

第2世代3D V-CacheとCPUコアのイメージ図。既存の3D V-Cacheは，CPUダイの上にキャッシュメモリのダイを載せていたが，第2世代3D V-CacheではCPUダイを上側にすることで，CPUコアの放熱を妨げないようにしている

　多少クロックが下がったとはいえ，CPUコアの世代変更の効果は明確で，既存の3D V-Cache採用CPUである「Ryzen 7 7800X3D」と比べて，ゲーム性能は最大8％向上したとAMDは謳っている。また，Intel最新の「Core Ultra 9 285K」と比較して，ゲーム性能は平均で20％上回るそうだ。

　国内での価格が気になるところではあるが，これまでも非常に高い価格対性能比を誇ってきた3D V-Cache搭載Ryzen 7のZen 5世代モデルだけに，ゲーマーの注目を集めるCPUとなりそうだ。

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