モノトーンの画面に想像力を刺激され,ランダム生成マップに翻弄される。サバイバルホラー「Moonbase Lambda」プレイレポート[TGS2024]
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モノトーンの画面に想像力を刺激され,ランダム生成のマップに翻弄される
Thunderfox Studioが開発中の「Moonbase Lambda」は,2024年内の発売が予定されているPCゲームだ。
本作の舞台となるのは月面基地ラムダ。主人公が冷凍睡眠から目覚めると,なぜかラムダには誰もおらず,謎のモンスターが徘徊していた。主人公は脱出手段を探すため,ラムダの探索を始めるのだった。
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ラムダは大きなダメージを受けたようで,そこかしこに照明がダウンした区画が点在する。宇宙服のフラッシュライトがなければ限られた範囲しか見えないが,うろついている謎のモンスターにとって暗闇など関係はないようだ。
本作のアートスタイルは,グリーンディスプレイを思わせるモノトーンになっている。意図的に低解像度になっており,さらにディザリング効果でノイズも加わるので,とにかく不明瞭だ。
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モンスターはどんな姿をしているのかよく分からないが,黒い塊のような身体に無数の触手が蠢いており,これが犠牲者のものと思しき宇宙服を弄んでいる……ようだ。つまり,想像力を不吉方向に刺激する暗がりから,糸の切れた操り人形のように手足をブラブラさせた宇宙服がヌッ! と現れるわけで,これが本当にビックリする。
暗がりとモノトーンのアートスタイルでモンスターの身体がハッキリ見えないからこそ怖いし,人間っぽい宇宙服が人間らしくない動きでこちらに迫ってくるのも恐ろしいのだ。
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そして,モンスターに対しての攻撃手段は存在しない。捕まれば一発でゲームオーバーなので,必死で逃げるしかないのだ。しかもセーブやコンティニューなんて機能はなく,ゲームオーバーになるとまたゼロからのスタートとなってしまう。
加えて,宇宙服にマップを表示する機能がないことと,マップが毎回ランダム生成されることが恐怖を倍加させている。逃げるほど道に迷う可能性が増すし,逃げ回った果てに「……ここはどこなんだろう」と途方に暮れた時などは,モンスターに追われるのとは違う,ヒンヤリとした恐怖が足元から這い上がってくるのである。
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幸い,主人公は「発煙筒」を持っており,モンスターに捕まっても自動でこれを炊いて逃れることができる。発煙筒はまれにロッカーの中などに置かれているが,マップがランダム生成なため供給が安定しないし,どこを探せばいいというセオリーもない。
そのため,モンスターを避ける工夫も必要だ。モンスターが動く際には不気味な移動音がするし,主人公の足音やフラッシュライトに反応して追いかけてくるため,移動音が聞こえたら物陰で静かにしていればやり過ごせることもある。発煙筒のストックがないと,実に心臓に悪い。
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もう一つの厄介な敵が真空だ。屋内は空気供給機能が生きているものの,脱出手段を探すためには月面に出なければならない。月面では宇宙服の酸素が減っていき,尽きるとゲームオーバーになってしまう。そのため探索は手短に済ませたいが,マップがランダム生成なので迷ったりもする。
とはいえ,ランダム生成が有利に働くようなことも起こる。発煙筒があちこちで見つかったりすれば余裕を持って探索できるのだ。つまり,運次第で難度が変わるわけで,たとえゲームオーバーになっても,次こそはと再挑戦の意欲が湧いてくるのである。
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本作はモンスターに絶対勝てないというホラー要素とランダム生成マップの相性が良く,プレイする度に違った展開を楽しめる。Thunderfox StudioのHyunan Kwon氏によれば,発売時には脱出手段が増え,プレイのバリエーションがより豊富なものになるという。また,現在実装されているモンスターとは異なったシステムを持つ新たなモンスターも登場し,探索がよりスリリングになるとのこと。
果たして物語の結末はどうなるのか,2024年末の正式発売を楽しみに待ちたい。
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「Moonbase Lambda」Steamストアページ
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Moonbase Lambda
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