連載
呪われたダンジョンにノノグラムで挑む「CiniCross」(ほぼ日 インディーPick Up!)
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手にあるのは,方眼紙のようなグリッドと,行と列に並んだ数字の羅列だけ。
マスを正しく塗りつぶせば道が開き,間違えれば命を削られる。カウントダウンは止まらない。
この地下迷宮では,論理こそが剣であり,一秒の迷いが致命傷となる。
本日は,Hydrobatesが手掛ける「CiniCross」を紹介しよう。
本作はダークファンタジーの世界観を持つローグライトパズルゲームだ。プレイヤーはダンジョンの探索者となり,各部屋に待ち受けるノノグラム(お絵かきロジック)を解きながら,階層の奥深くを目指していく。
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このゲームの特徴は,ノノグラムの基本ルールにHP(体力)と制限時間という2つの要素を付け加えた点にある。
マスの塗り間違いはダメージとして跳ね返り,制限時間を過ぎると毎秒HPが削られ続ける。つまり,のんびり考えている余裕はない。
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グリッドのサイズは5×5から最大20×20まであり,ダンジョンが深くなるほどパズルは複雑になる。各フロアには分岐するルートが用意されており,ショップや焚き火といった休憩ポイントを経由しながら,フロアボスのもとへたどり着く構成になっている。
ルールを覆すボス戦の緊張感
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各フロアの最後にはボスが控えており,パズルを解いてダメージを与えることでボスを倒す。
ただし,ボスごとに固有のルールが課される。たとえば「ヒントの数字が常に回転する」や「数秒ごとにランダムな正解マスが元に戻される」など,ルールというより嫌がらせみたいなものが多く,普段のノノグラムの解き方が通用しなくなる。
ボスは20種類ほど用意されており,慣れた解き方をそのまま持ち込めないからこそ,フロアが変わるたびに新鮮な緊張感がある。自分のノノグラムの「癖」を痛感させられる場面も少なくない。
アーティファクトが変えるパズルの解き方
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ダンジョン内ではさまざまなアーティファクトやアイテムを入手でき,それらがパズルの解き方そのものを変えてくれる。
列の自動補完,制限時間の減速,報酬の増加など,効果は多岐にわたる。複数のアーティファクトを組み合わせれば,強力な相乗効果(シナジー)も狙える。
どのアーティファクトを拾い,どう組み合わせるかを考えるのは,パズルとはまた別の楽しさがあって面白い。
ルーレット形式で報酬が提示されるため,毎回同じビルドにはならず,その場の選択肢に合わせて方針を切り替える柔軟さも問われる。
メタ進行がもたらす高いリプレイ性
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本作には複数のクラスが用意されており,それぞれ長所と短所が異なる。最初は1クラスしか使えないが,プレイを重ねることで新たなクラスがアンロックされていく仕組みだ。
さらに,難度設定は最大12段階まであり,次の難度に挑むには前の段階をクリアしなければならない。しかもこの解放条件はクラスごとに独立しているため,気に入ったクラスをとことん突き詰める遊び方もできる。
1回のランが数十分から,高難度では数時間に及ぶこともあり,繰り返し遊ぶなかで少しずつ深い階層へ到達できるようになる手応えがある。
CiniCrossは,ノノグラムというなじみのあるパズルに「時間」と「命」という切迫した要素を持ち込み,まったく新しい遊び方を提案してくれるゲームだ。
パズルを解く行為がそのまま戦闘であり探索であるという構造は,ローグライトとしてもパズルゲームとしても新鮮に感じられる。
ノノグラムが好きで,さらにそこにスリルを求める人にはうってつけの一作だろう。じっくり解く従来のノノグラムとは異なり,判断の速さと正確さの両方を同時に試される,歯ごたえのある体験が待っている。
なお,本作は日本語に対応していない。ただ,ノノグラムの遊び方さえわかっていればプレイ自体に支障はないはずだ。アーティファクトやアイテムの効果説明は英語なので,そこだけは翻訳しながら覚えていこう。
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