プレイレポート
ついに発売されたPlayStation Vita TVをさっそく触ってみた。起動時間やレスポンス,ゲームプレイなどの使い勝手はいかに
すでにハードウェア面については「こちら」の記事でお伝えしており,さらなる詳報も後日掲載する予定だ。そこで本稿では,締め切り間近の仕事を抱えているにも関わらず,「一旦,気になってしまったらもうしょうがない!」と開き直ってしまった筆者(MU)が,編集部の会議室でさっそく起動してみて,気づいたことを駆け足でまとめてみたい。
「PlayStation Vita TV」公式サイト
Vita TVをテレビなどのディスプレイ機器と接続して起動すると,まずは言語やタイムゾーン,日時,PlayStaion Network(PSN),ネットワークなどの初期設定を行うことになる。ちなみに,PSNのサインアップに必要なSony Entertainment Networkのアカウントがなければ,初期設定の完了後にホーム画面の「設定」から作成できるので後回しでもオーケーだ。
上の写真はVita TVのホーム画面だが,PS Vitaとの違いはお分かりだろうか。ハードの性格上,当たり前とはいえ基本的な仕様やアプリケーションはPS Vitaとほとんど変わりない。右上に追加されている「電源」のアイコンは,その名のとおり,電源を切る,またはスタンバイモードにするときに使用するものだ。ワイヤレスコントローラ(DUALSHOCK 3)で遊ぶということで,わざわざVita TV本体まで近づかなくてもいいようにとの配慮だろう。なお,PS Vitaと同様,DUALSHOCK 3のPSボタンでも同じ機能が利用できる。
画面の切り替えや操作のレスポンスはいたってスムーズ。PS Vitaと異なり,タッチパネルでアプリケーションを選択することはできないが,それがDUALSHOCK 3に変わっているだけなので,とくに困ることはない。一応,L3ボタン(左スティック)とR3ボタン(右スティック)で,それぞれ正面のタッチスクリーンと背面タッチパッドを操作する「タッチポインター」機能が搭載されているが,ホーム画面やLiveAreaでは使えない。
さて,電源を入れた際の起動時間も気になるだろう。とりいそぎ測ってみたところ,電源が切れた状態からは約18秒,スタンバイモードからは一瞬だった。これならまずストレスを感じないはずだ。
いよいよ本題へ。PS Vitaのゲームをプレイしてみようと思ったのだが,こういうときは日頃からPS Vitaで遊びまくっているゲーマーが適任ということで,4Gamerが誇る期待のホープことYamaChanを捕獲し,会議室に放り込んで,小1時間ほどプレイさせてみた。
ちなみに使用したソフトは,なぜか編集部にあった発売されたばかりの「GOD EATER 2」。……実際はgingerの私物なのだが,別に持って帰るわけじゃないので問題ないだろうと開封した次第だ。
というわけで,YamaChanのレポートをご覧いただきたい。
Vita TVとPS Vitaではプレイフィールがどう変わるのかを,実際に「GOD EATER 2」で遊んで確かめてみたのでお伝えします。まずゲームの起動時間ですが,どちらも約28秒といった感じで差は見られませんでした。
Vita TVの最大の特徴である大画面でのゲームプレイについては,スクリーンサイズに合わせて映像をアップスケーリングしているだけなので,UIがそのまま引き伸ばされ,若干の違和感がありました。あとはジャギーも目立ちます。とはいえ,小さい画面を凝視しなくていい分,目が疲れにくく,のびのびとプレイできるのは大きなメリットではないでしょうか。
また操作感覚は,DUALSHOCK 3を使うので必然的にタッチパネル機能が使えません。したがってメニューやアイテムパレットへのアクセスが不便になるのかと思いましたが,これらはスタートボタンとセレクトボタンでも代用できるので,DUALSHOCK 3の場合,親指をちょっと伸ばすだけで済む話です。Vita TVだから不利になるということはまったくなく,むしろ普段からPS3で遊んでいる人には操作しやすいはず。
「タッチポインター」機能が搭載されているとはいえ,少なくとも「GOD EATER 2」においては実用性はないと言えます。
以上,当初の想定より長めになったレポートだが,要約すると「まったく問題なかった」。ただし,例えば通勤通学の電車内でもゲームの続きをプレイしたいなら,ゲームカードとメモリーカードをPS Vitaに移す必要があるわけで,個人的には「ちょっと面倒だなあ」と思わなくもない。なお,PlayStation Plusに加入すれば,セーブデータをオンライン上にバックアップできるサービスを受けられるので,メモリーカードはそのままでも楽しめるようだ。
また,ゲームカード用のスロットは本体側面にあるのだが,スロットを開けようとすると誤って電源ボタンを押してしまうことが多かった。スタンバイモードに移行するだけなので,前述のとおり瞬時に復帰できるとはいえ,これはちょっと気になる。
ゲーム以外のコンテンツやサービスについては,PS Vitaとほぼ同様だったので詳細は割愛させてもらうが,やはり映像コンテンツに関しては大画面のほうが快適で迫力が違う。しかも,ざっと見ただけでもビデオサービスのVita TV専用アプリケーションはかなり充実している印象だ。今後,HuluやU-NEXTの配信予定もあるとのこと。ゲームだけでなく,これらのサービスを目的にして購入を検討するのもアリだろう。
PS Vita TV専用アプリケーション(2013年11月14日現在)
- スカパー!オンデマンド(公式サイト)
スカパー!が運営する動画配信サービス。現時点での対応チャンネルは「スカパー!JリーグLIVE」(月額プラン)のみ。Vita TVからの会員登録はできない。
- TSUTAYA TV(公式サイト)
TSUTAYAの動画配信サービス。Vita TVから新規会員登録や購入が可能。現在,専用アプリケーションから応募するキャンペーンを実施中で,応募者全員に1000円分のポイントがプレゼントされる(2013年12月31日まで)。
- DMM.com(公式サイト)
DMM.comのPCやスマートフォンサイトで購入した動画をテレビでも視聴できるアプリケーション。
- テレビドガッチ(公式サイト)
地上波テレビ番組を配信するサービス。ドラマは1話200円から,アニメは1話50円から単品購入できるほか,お得なパックも用意されている。
- torne PlayStation Vita TV(公式サイト)
ネットワークレコーダー「nasne」で録画した番組を視聴可能にするアプリケーション。期間限定で無料配信中(2014年1月15日まで)。
「PlayStation Vita TV」公式サイト
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PS Vita本体
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