プレイレポート
PS4の「シェアプレイ」を実装に先駆けて体験してきた。「ちょっとコントローラ貸して」という懐かしくも新しい感覚が楽しめる
シェアプレイとは,簡単に言えば「離れた友人とゲーム体験を共有する」ということを可能にするもの。ホストとなったプレイヤーが,ほかのプレイヤー(ビジター)を招き,自分が持っているゲームをプレイしてもらったり,一緒にプレイしたりといったことができるのだが,ビジター側がそのゲームを所持していなくても楽しめる,というのがポイントだ。
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今回はガイド役を務めてくれたSCE社員の方がホスト,筆者がビジターになるということでプレイを開始。ホスト側がゲームプレイ中にコントローラの「SHARE」ボタンを押すと,これまでにもあった「ビデオクリップをアップロードする」「スクリーンショットをアップロードする」「ゲームプレイをブロードキャストする」に加えて「シェアプレイをはじめる」という項目が表示されるので,こちらを選択する。
すると自分が入っている「パーティー」(※フレンドや招待した/されたプレイヤーとボイスチャットやテキストチャットが楽しめる機能)のメンバーが表示され,ビジターとして招待したい人を選ぶことになる。パーティーに入っていないときは自動的に作成される仕組みだ。
ホスト側が送った招待をビジター側が承諾すると,シェアプレイの開始だ。シェアプレイには1時間の制限時間が設けられており,この時点からそのカウントもスタートする。
シェアプレイが開始されると,ビジター側にホスト側のゲーム画面が表示される……のだが,正確に言うと,ビジター側の画面に表示されるのは“ホストがプレイしているゲーム中の,ブロードキャストが可能なシーン”に限られており,それ以外では下のような画面が表示される。ゲームタイトルによっては,カットシーンなど,特定の場面でブロードキャストできない設定になっているものもあるが,そういった場合はところどころで“お休み”が入るわけだ。
ただ,この画面でもパーティーの機能であるチャットは利用できるので,感想などを話しながら再開を待つといいだろう。
さて,ここまではホスト側の画面をビジター側で見る,というところまで紹介したが,ここからはシェアプレイの本領とも言えるビジター側でのプレイを行うための手順だ。
ビジター側のプレイには,ホスト側がコントローラの操作権をビジターに渡す必要がある。シェアプレイのメニューから「コントローラーをビジターに渡す」を選ぶと,「ビジターがあなたに代わってプレイする」「一緒にゲームをプレイする」という項目が表示されるので,シングルプレイの場合は前者,ローカルのマルチプレイを2人でプレイしたいときは後者を選ぼう。なお,シングルプレイのゲームで「一緒にゲームをプレイする」を選んでも,操作権はホスト側からビジターへは移らない。これはシングルプレイ時にコントローラ2を接続したときと同様と考えればいいとのことだ。
コントローラの操作権はいつでもホストが変更可能。ちなみに,ビジターがプレイしているときにブロードキャスト不可のシーンとなった場合,操作権は一時的にホストに戻るが,そのシーンが終われば自動的にビジターへ戻る仕組みとなっている。
コントローラの受け渡しが完了し,いよいよビジターの筆者がホストで動いているゲームをプレイすることに。今回は「Destiny」「デッドネーション:黙示録エディション」「KNACK」の3タイトルを試させてもらったが,若干のラグを感じたというのが正直な印象だ。インターネット経由で操作の情報がホスト側に送られ,それを反映させた映像がビジター側に送り返されてくるという仕組みになっているので,これは仕方ないところか。
だが,ラグがあるとはいえ,今回の3タイトルのプレイに支障が出るほどではなかった。いずれもアクション性が高いタイトルなので,格闘ゲームなど,フレーム単位の操作が勝負を分けるようなタイトルを除けば,ほぼ問題なく楽しめるのではないだろうか。
また,プレイ前には画質も気になっていたのだが,こちらは予想以上に良好で,同じ室内にあるホスト側の画面と見比べても明確な違いが分からないほどだった。
ただし,操作のラグや画質についてはプレイヤーの回線環境も影響するとのことなので,あくまで参考程度にしてほしい。
シェアプレイで個人的に気になっていたのが,リモートプレイを併用し,PlayStation Vitaでプレイできるかどうかだったのだが,プレイ後に質問してみたところ,残念ながらホスト,ビジターともに不可とのことだ。
今回シェアプレイを体験しながら,子供のころに友人の家で一緒にゲームをプレイしたことを思いだした。プレイしたことがないゲームを見せてもらい,「ちょっとコントローラ貸してよ」といった感じで軽くプレイさせてもらうという感覚が懐かしく,それがオンラインで楽しめるというのが新鮮でもあった。
制限時間が設けられていることからも明らかなように,シェアプレイはゲームをがっつり遊び尽くすために使うものではない。体験版が用意されていないタイトルを少し触らせてもらったり,自分ではクリアできない難所をうまい人にやってもらったりといった使い方がメインになるだろう。Ustreamやニコニコ動画などのアカウントがなくても自分のプレイを友達に見せられる,というのも嬉しいポイントだ。
シェアプレイは,一緒にプレイする人を実際に知ってればいるほど,ゲームが面白くなりそうな印象。ゲームの話はよくするけれどオンラインで一緒にプレイしたことはない,という人とアカウントを交換したくなるはずだ。
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