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印刷2018/06/28 00:00

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SSDを使ってHDDの体感性能を向上させるソフト「FuzeDrive」が,AMDだけでなくIntelプラットフォームにも対応

 小容量のSSDと大容量のHDDを組み合わせてストレージアクセスを高速化すると謳うソフトウェア「FuzeDrive」の名前に聞き覚えがあるだろうか。
 FuzeDriveとは,Enmotusという米国企業が開発したストレージ高速化ソリューションである。SSDとHDDのセットを単一のボリュームとしてOSから認識されるようにしたうえで,機械学習を利用してHDD上にあるデータの分類を行い,使用頻度の高いデータをSSD側に移動することで,ストレージアクセスの体感速度を向上させるというものだ。

CES 2018でAMDがFuzeDrive対応を発表したときのスライド
画像集 No.003のサムネイル画像 / SSDを使ってHDDの体感性能を向上させるソフト「FuzeDrive」が,AMDだけでなくIntelプラットフォームにも対応
 もともとは,サーバーやデーターセンターといったエンタープライズ市場向けに開発されたFuzeDriveだが,2018年1月にAMDがEnmotusとパートナーシップを組み,「FuzeDrive for Ryzen」としてAMDプラットフォームでFuzeDriveを利用できるようにしたことで,PC市場でも知られるようになった(関連記事)。
 Ryzen Desktop 2000シリーズとAMD X470チップセットの組み合わせで使えるストレージ技術「StoreMI Technology」も,その中身はFuzeDriveである(関連記事)。

画像集 No.002のサムネイル画像 / SSDを使ってHDDの体感性能を向上させるソフト「FuzeDrive」が,AMDだけでなくIntelプラットフォームにも対応
 このように,今までのPC向けFuzeDriveは,AMDプラットフォーム向けに特化した製品であった。それに対し,今回登場した「FuzeDrive for Desktop PCs」は,Intelプラットフォームでも利用できるようになったのが最大の見どころだ。
 高速化用SSDとして,PCI Express(NVM Express)接続モデルとSerial ATA接続モデルのどちらも利用できるというのは,FuzeDrive for Ryzen(やStoreMI Technology)と同じ。Intel製のディスクキャッシュ用高速ストレージ「Optane Memory」も利用可能という点も変わっていない。

 そんなFuzeDrive for Desktop PCsのラインナップは「FuzeDrive Standard」と「FuzeDrive Plus」の2製品で,両者は利用可能なSSD容量,FuzeDriveのキャッシュメモリとしてメインメモリ上に確保して用いる「FuzeRAM」の容量が異なっている。
 具体的な違いは以下のとおりだ。

●FuzeDrive Standard
  • 利用可能なSSD容量:最大256GB
  • FuzeRAM容量:2GB
  • 利用可能なHDD容量:最大16TB
  • 適用できるボリューム:システムドライブ(Cドライブ),データドライブ(Dドライブ以降)
  • 対応OS:Windows 10
  • 価格:39.99ドル(税別)

●FuzeDrive Plus
  • 利用可能なSSD容量:最大1TB
  • FuzeRAM容量:4GB
  • 利用可能なHDD容量:最大16TB
  • 適用できるボリューム:システムドライブ(Cドライブ),データドライブ(Dドライブ以降)
  • 対応OS:Windows 10
  • 価格:59.99ドル(税別)

 PC側の最小スペックは,Intelプラットフォームの場合,第6世代以降のCoreプロセッサとIntel 100/200/300/400シリーズチップセット,AMDプラットフォームの場合は,RyzenまたはRyzen Threadripperと,AMD 300シリーズおよびAMD X470チップセットとのこと。最小メインメモリ容量は6GB以上となっている。

 4Gamerでは以前,FuzeDrive for Ryzenを試したことがあるが,その効果はかなり大きかった。それだけに,これがIntelプラットフォームでも利用できるとなれば,興味を持つ人は少なくないのではなかろうか。PCの体感性能を向上させる手段して,有望なソフトウェアの登場と言えそうだ。

「FuzeDrive for Ryzen」ミニレビュー。19.99ドルで買えるHDD高速化機能は,ゲームPCのデータ読み出しをどこまで高速化できるのか

EnmotusのFuzeDrive for Desktop PCs製品情報ページ(英語)

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