「メガドライブ ミニ」プレイレポート。「ダライアス」と「テトリス」は我々を幸せにしてくれる。そして「メガドラタワーミニ」の勇姿！

　東京ビッグサイトにおいて，2019年6月13日〜16日にかけて開催される東京おもちゃショー2019（一般公開日は15，16日）。そのセガトイズブースで，セガゲームスから9月19日に発売される「メガドライブミニ」の実機展示があった。本稿では，収録タイトルのうち新作である「ダライアス」と「テトリス」，そして「メガドラタワーミニ」を中心にレポートしていく。なお，一般公開日の試遊は事前予約か当日受付が必要だ。事前予約はすでに締め切られており，当日受付は各日9:00から先着順で行われる。


　メガドライブミニ向けに開発された新作の「ダライアス」は，3画面のアーケード版を1画面にした移植モノである。それにしても，2019年にメガドライブの新作というのは，よく分からない状況だが，とてもセガらしい世界だ。


　「ダライアス」について一応説明しておくと，タイトーによる伝説的な横スクロール式シューティングゲームであり，水棲生物をモチーフにしたボスキャラが魅力的なタイトルだ。7つのゾーンを踏破すればクリアとなるが，ボス撃破後にルート選択が発生し，総ゾーン数は全26種類（一部重複あり）となっている。

パッケージがカッコイイ

プレイ画面

　メガドライブミニは現代の技術で作られているが，この「ダライアス」はオリジナルのメガドライブに準拠した設計となっており，楽しいドット絵の世界を味わえる。本作の難度は“TIAT（EASY）”と“PROCO”（要はノーマル）の2つ。ゲームモードはNORMALとBOSS RUSH MODEが搭載されており，それぞれARCADEと26 BOSSESのどちらかで挑むボスを選べる。なお，難度PROCOを選ぶと自機が1Pカラー，TIAT（EASY）を選ぶと2Pカラーになる。

BOSS RUSH MODEを選ぶとタイトル画面も変化

設定画面。BGM/SE再生が追加されませんか？

とてもいいドット絵

　移植作ではあるが，筆者のプレイ感としては“新作”といった印象である。シングルプレイのみとなっている点，1画面である点から，アーケード版をプレイしたことがある人は，なおさらそう感じるだろう。逆に，本作で初めて「ダライアス」に触れる人は，メガドライブらしい硬派な雰囲気を存分に味わえる。難度は高く，すんなりとは先に進めないので，プレイを繰り返して敵の配置や攻撃パターンを覚えながら踏破していくといいだろう。とりあえず，筆者の場合は「どうやってアーケード版をクリアしたんだっけ」と思いつつ，プレイしていた次第だ。楽しみにしている往年のファン諸兄諸姉らは，正座待機で正解だ。

ELECTRIC FAN，やっぱりカワイイ

　メガドライブ版「テトリス」は，当時のメガドライバーからすると懐かしさとともに複雑な思いが沸き起こってしまうのだが，メガドライブミニ収録版は新作として素直に喜ぶべきものだろう。アーケード版の移植なので，純然たる“セガテトリス”と向かい合えるのも嬉しい。プレイした感想も「ああ，テトリスだ」であり，左回転しかない世界が楽しい。なお，設定で右回転やテトリミノの早落としに対応させることもできる。

テトリスのパッケージ

コラムスも並べておく

設定画面	テトリス以外の何者でもないので，「ぷよぷよ」や「コラムス」と並行して遊んでみると，落ちモノパズルゲームのヒストリーを体感できるだろう

　このほか，先日発表されたタイトル群のなかに，「重装機兵レイノス」があり，これも東京おもちゃショー出展版でプレイできる。アサルトスーツ（自機）の重量感がたまらないタイトルであり，見事に移植してくれたエムツーには足を向けて寝られないほどだ。当時としては武装選択や時間経過で回復する耐久力などが斬新だったが，最近のゲームによく触れている人のほうが当時の我々より馴染みやすいかもしれない。

　さて，この「重装機兵レイノス」に気になることがあったので試してみた。それは，2P側のコントローラを使用する，メサイヤロゴの回転やデック（ザコ敵）の操作といった裏技であり，どちらも可能なことを確認できた。メガドライブミニの広報担当者に聞いてみたところ，同作に限らず他タイトルも，裏技まで妥協なく移植しているとのことだ。

個人的にオススメしたい「ハイブリッド・フロント」。重厚な世界観がたまらない

言語設定を英語にするとパッケージ画像がGENESIS版になるタイトルも

　そして「メガドラタワーミニ」は，メガドライブミニ用のアクセサリーである。機能が追加されたり性能が向上されたりすることの無い，純粋な見た目だけのアイテムなのだが，素晴らしい仕上がりだ。それは下に掲載した写真だけでも十分に分かるハズ。なおAmazon.co.jpではすでに完売となっているのだが，量販店ではまだ予約が可能な店舗もあるという。

メガドラタワーミニ。ミニチュアになっても，言い表し難い“強引感”がたまらない。実際に機能する「メガCDミニ」とか「スーパー32Xミニ」も出ないかしら……	メガCDミニの作り込み
スーパー32X＋ロックオンカートリッジ	後ろ姿

　「メガドライブミニ」は一時期予約停止となっていたが，現在は追加予約が行われている。収録タイトルの詳細は既報に任せるが，“メガドライブ”の名前しか知らないような人でも楽しめるタイトルばかりで，メガドライブの世界を知るに適している。また，コアなメガドライバーも納得のいくラインナップだ。

　もちろん，アレがないコレがないソダン様はどこ？　「アドバンスド大戦略」はないんですか。というのは，どうしても出てしまうのだが，それも「ダライアス」と「テトリス」の存在を考えるとオールOKになるだろう。だから，まだ予約していない人は，すぐに予約しよう。あっセガさん，「メガドライブ2ミニ」もお待ちしております。

おまけギャラリー

　バンダイブースに展示されていた「METAL STRUCTURE 解体匠機 RX-93 νガンダム」（2019年12月発売，税込10万2300円）が大変よいものであったので写真を置いておく。全高約370mm，約2000個のパーツ，複合素材，装甲展開ギミックからなるメカメカしさがたまらない。なお，フィン・ファンネルは別売の予定。

「メガドライブ ミニ」公式サイト