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ゲーム観戦の面白さを発信する「Theater Cafe & Dinning “STORIA”」のオープニングイベントをレポート
STORIAは,スクウェア・エニックスが企画し,TBIホールディングスが運営する施設で,スポーツバーのように,食事やお茶をしながらゲーム観戦やストリーミング配信の観覧などが楽しめるスペース。
本稿では,10月4日に行われたオープニングイベントの模様をレポートしよう。
オープニングイベントは2部構成で行われ,第1部ではスクウェア・エニックス,カプコンやアークシステムワークス,ゲームオンから役員やプロデューサーが登壇した。
第1部の冒頭では,スクウェア・エニックスの松田洋祐代表取締役社長が挨拶し,「メーカーとユーザーの触れ合いだけでなく,ユーザーの皆様同士のコミュニケーションの場を提供したい」と,STORIAのコンセプトを語った。
続いてTBI JAPANの中田強太代表取締役社長が登壇し,「ゲームを見ながら食事をしていただけるように,シェアしやすいピザなどを揃えました」と,フードメニューの魅力をアピールした。
両代表による挨拶の後は,「ドラゴンクエストX」プロデューサーの齊藤陽介氏,「ファイナルファンタジーXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏,「モンスターハンター」シリーズプロデューサーの辻本良三氏,「ストリートファイターV」プロデューサーの杉山晃一氏によるトークセッションとなった。
ここではまず,STORIAの印象やゲーム観戦文化の展望などが語られたが,途中で齊藤氏が,台本に載っていなかったという「この場所を使って何をしたいか」という話題を投げかけたあたりから,トークが一気に熱を帯びた。
当の齊藤氏は「半公式みたいな感じで,ドラゴンクエストXの開発陣とユーザーのオフ会をやりたい」とのこと。吉田氏は「特定のモンスターを倒すタイムアタックや,集まった人達でパーティを組み,対戦して1位を決めるといった,ここでしかできないことをやってみたい」と語った。
杉山氏は,ストリートファイターVが特に北米でe-Sportsとして盛り上がっている一方,初心者にとってのハードルが高くなっていることに触れ,「こうしたカジュアルな場で遊んだり見たりする状況ができたので,もっとシンプルに,ガチャガチャやってるだけでも楽しめる文化も作りたい。来年はストリートファイター30周年なので,完全新キャラを作るなど,既存ファンじゃない人も入り込めるような施策をしたいと思っています」と意欲を語った。
辻本氏は「開発陣の解説付きで,うまい人のプレイを見てもらったり,みんなで24時間プレイしてレアアイテムを何個獲れるかといった,ゆるいイベントを開催したりするのも面白いと思います。『モンスターハンター ストーリーズ』の対戦を使ったイベントもしてみたいです」とのこと。
いずれも“あくまで願望”とのことなので,実現するかどうかは分からないが,期待したいところだ。
トークショーに続いては,STORIAでのイベント開催が決定している3タイトルのプロデューサーが登壇。トークセッションにも参加した杉山氏に加えて,「BLAZBLUE」シリーズプロデューサーの森 利道氏,ゲームオンの「Alliance of Valiant Arms」(以下,AVA)運営プロデューサーである井上洋一郎氏が,各イベントの概要を説明した。
ストリートファイターVでは,10月15日に64人参加のオープントーナメントを開催。優勝者には,そのプレイヤー専用のオリジナルコスチュームがプレゼントされる。
10月6日に発売予定となっている「BLAZBLUE CENTRALFICTION」のイベントは10月27日に開催。森氏は「格闘ゲームは難しいというイメージを持たれますが,本当は面白いものだと思っていただけるイベントにしたい」と意気込みを語った。なお,イベント当日には,同作の追加プレイアブルキャラクター「マイ=ナツメ」の配信が開始予定となっている。
AVAのイベントは日時未定だが,大会のパブリックビューイングを行う予定とのこと。「大きな大会になると,会場はリラックスできる雰囲気ではないので,こちらでおいしいものを食べながら,楽しんでいただければと思います」と井上氏。
イベントでは多くのプレイヤーに出会えたり,興味があるタイトルの雰囲気を知ったりする絶好の機会になるはずだ。下記に今後開催予定のイベントを掲載する。
予定が変更される場合もあるので,公式サイトでも確認してほしい。
STORIAのイベント開催スケジュール
10月5日(水)
ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト(スクウェア・エニックス)
10月6日(木)
ガンスリンガー ストラトス3(スクウェア・エニックス)
10月7日(金)
神聖かまってちゃんの配信の鬼!(STORIA GAME TV)
10月8日(土)
DISSIDIA FINAL FANTASY(スクウェア・エニックス)
10月9日(日)
ゲームライブ配信チャンネル 戦え!ゲームプリンセス(STORIA GAME TV)
10月10日(月)
桃太郎電鉄16(コナミデジタルエンタテインメント)
10月15日(土)
ストリートファイターV(カプコン)
10月16日(日)
闘神祭 パブリックビューイング(タイトー)
10月27日(木)
BLAZBLUE CENTRALFICTION(アークシステムワークス)
未定
Alliance of Valiant Arms(ゲームオン)
オーバーウォッチ(スクウェア・エニックス/Blizzard Entertainment)
CHUNITHM AIR(セガ・インタラクティブ)
League of Legends(ライアットゲームズ)
ウイニングイレブン2017(コナミデジタルエンタテインメント)
※予告なくタイトル,イベント日時,内容が変更になる場合あり
第2部は,タレントの吉木りささん,プロボクサーの宮尾綾香選手,お笑いコンビのコロコロチキチキペッパーズ(以下,コロチキ)が登場し,会場を盛り上げた。
まず,コロチキの2人がストリートファイターVで対戦。吉木さんと宮尾選手は観戦者として,吉木さんがナダルさん,宮尾選手が西野さんを応援した。使用キャラクターは,ナダルさんが「ダルシム」,西野さんは「リュウ」。2本先取したほうが勝利というルールで行われた。
2人ともプレイ経験があまりないようで,試合はボタン連打での単純な技の応酬に。それでも4人が大騒ぎする中で戦いが繰り広げられ,見事ナダルさんが連勝。
勝因を「口から炎が出るとこ」と語ったナダルさんには,STORIAの人気メニューになると予想される「窯焼きフレンチトースト ベリー・ベリー・ベリー」を吉木さんに食べさせてもらうというご褒美が。ナダルさんは「すごい甘酸っぱいです。ありがとうございます!」と大喜びだったが,吉木さんは「目が怖い。背中が反っちゃいました」と引き気味だった。
コロチキの対決に続いて,西野さんの不甲斐ない戦いっぷりに「見ていてイライラした」宮尾選手と,「次は絶対負けないです」という西野さんによる第2戦へ。
この戦いで西野さんが勝ったら,宮尾選手からフレンチトーストを食べさせてもらい,,逆に宮尾選手が勝った場合は,西野さんに“宮尾選手のストレス解消になる”罰ゲームが科せられることになった。
宮尾選手は「春麗」,西野さんは第1戦に続き「リュウ」で1R勝負が開始。ボクシングを始める前は格闘ゲームも遊んでいたという宮尾選手だったが,ブランクがあるせいか,一進一退の展開に。最後は宮尾選手が勝利し,接戦に少し不満そうな様子ながらも,闘志あふれるプロボクサーらしさを見せた。
そして罰ゲームは,西野さんがプロテクターを装着して,宮尾選手のボディブローを受けるというもの。
一瞬で繰り出されたボディブロー3連打に,膝をついて咳き込んだ西野さん。「1発かと思ったのに,コンボとかあるんですか!? 3発目は絶対ダメなとこに入りましたよ!」と悶絶し,しばらく立ち上がれなかった。
イベントの最後では,ゲストがゲームやSTORIAについての感想を披露。吉木さんが「こうして何十人もの方々と,おいしいご飯を食べながらゲームを観戦できるのは,絶対に楽しいと思います」と語って締めくくった。
なお,STORIAでは前述の「窯焼きフレンチトースト ベリー・ベリー・ベリー」以外にも,多彩な料理が用意されている。以下で主なものを紹介しよう。価格はいずれも税抜きで,別途お通し代が400円必要だ。
ドリンク類も豊富で,ビール(500円〜)やサワー(480円〜),ハイボール(480円〜),ワイン(580円〜),カクテル(550円〜),コーヒー(480円〜),紅茶(480円〜),ソフトドリンク(390円〜)などが用意されている。
また,店内にはファミリーコンピュータやディスクシステム,メガドライブといった懐かしいゲーム機なども展示されている。子供の頃はよく遊んでいたけど,最近は……という人を誘ってみるのもいいだろう。今までとは異なる,ゲームの新しい魅力を発見できるかもしれない。
「Theater Cafe & Dinning “STORIA”」公式サイト
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