業界動向
任天堂が2020年3月期 第3四半期の決算短信を発表。Nintendo Switchの好調ぶりや,利益予想の上方修正を報告
決算短信と参考資料によると,第3四半期累計(4月1日から12月31日まで)の業績は,売上高が1兆226億6800万円で前年同期比で2.5%増。営業利益が2629億3000万円で前年同期比19.5%増。経常利益2738億4100万円で前年同期比14.0%増と,いずれも前年同期を上回るものとなっている。
ハードウェアでは,携帯モードに特化した新機種のNintendo Switch Liteが登場し,12月にはテンセントを通じて中国での販売も始まったNintendo Switchが勢いを落とすことなく好調を維持し,販売台数は前年同期22.5%増の1774万台を記録。ソフトでは,2019年に発売され販売数500万本を突破した「スーパーマリオメーカー 2」や「ルイージマンション3」,11月発売ながらすでに1600万本を超える販売本数を記録した「ポケットモンスター ソード・シールド」など,多くのミリオンヒットが生まれたSwitch用ソフトの販売本数は1億2313万本(前年同期比30.1%増)となった。
ニンテンドー3DSは,ハードウェアの販売台数は前年同期比73.0%減の62万台で,ソフトウェアの販売本数は410万本(前年同期比63.0%減)となっている。
※ハードウェアの販売台数とソフト販売本数は世界合計
ゲーム専用機におけるデジタルビジネスでは,主にSwitch向けのダウンロードソフト(パッケージ併売とDL専売)の売上が順調に伸び,またNintendo Switch Onlineの売上が年間を通じて計上されたこともあり,売上高は前年同期比48.3%増の1249億円。スマホアプリといったモバイルおよびIP関連収入などの売上高も,前年同期比10.6%増となる369億円を記録している。
2020年3月期 第3四半期連結累計期間の販売実績とその後の状況を踏まえ,通期連結業績予想数値の修正も行われた。営業利益は2600億円から3000億円で,経常利益は同様に2600億円から3000億円と,据え置きとなった売上高(1兆2500億円)以外は,2019年4月25日に公表された2020年3月期の連結業績予想から上方修正(※)されている。
※為替の前提レートは前回から変更なし(1USドルが105円,1ユーロが120円)
同社は引き続き,Nintendo SwitchとNintendo Switch Liteという2つのハードの普及拡大に努め,また魅力あるタイトルを継続的に投入し,さらなるプラットフォームの活性化を図るという。モバイルビジネスでも,当期に配信が始まった「マリオカート ツアー」(iOS / Android)を含むさまざまなスマホアプリにて,より多くのプレイヤーが継続して楽しめるよう運営に注力していくとのことだ。
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