業界動向
スクウェア・エニックスHD,営業利益は17.6%減,主力のデジタルエンタテインメント事業減収。2023年3月期第3四半期の決算短信を公開
2023年3月期第3四半期累計期間(2022年4月1日〜12月31日)の連結経営成績は,売上高2556億1600万円(前年同期比6.6%減),営業利益413億1500万円(同17.6%減),経常利益508億500万円(同6.7%減)。為替差益が100億8700万円発生したこと,関係会社株式売却益が95億円発生したことなどにより,親会社株主に帰属する四半期純利益は463億9700万円(前年同期比16.4%増)となっている。
なお為替差益に関してスクウェア・エニックスHDは別途,資料「営業外収益(為替差益)の減少に関するお知らせ」(※外部リンク。PDFファイル)を公開している。
セグメント別で見ると,主力のデジタルエンタテインメント事業は売上高1843億8000万円(前年同期比12.9%減),営業利益387億3500万円(同21.6%減)。
“HDゲーム”は「クライシス コア -ファイナルファンタジーVII- リユニオン」や「ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤」,「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン」などを発売したものの,「OUTRIDERS」や「NieR Replicant ver.1.22474487139...」,「Marvel’s Guardians of the Galaxy」を発売した前年と比較して新作タイトルによる収益が減少したことにより,前年同期比で減収となった。“MMO”と“スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツ”についても,前者は「ファイナルファンタジーXIV」の拡張パッケージ発売がなかったことなど,後者は既存タイトルの弱含みなどにより,いずれも前年同期比で減収となっている
アミューズメント事業は,売上高408億8300万円(前年同期比23.3%増),営業利益は41億円(同206.5%増)。既存店の売上高が前年を大幅に上回ったことから,前年同期比で増収増益となった。
出版事業は,売上高210億7100万円(前年同期比で増減なし),営業利益83億6000万円(同6.1%減)。デジタル販売と紙媒体の販売が堅調に推移した一方で,印刷用紙などの値上げに伴う原価増,広告宣伝費の増加などにより,前年同期比で減益となった。
ライツ・プロパティ等事業は,売上高119億500万円(前年同期比13.8%増),営業利益28億9900万円(同8.5%減)。有力IPにかかる新規キャラクターグッズなどの販売が好調だったものの,商品別の売上構成比が変化したことなどにより,前年同期比で増収減益となった。
スクウェア・エニックス・ホールディングス Webサイト IR情報の「2023年3月期 第3四半期 決算短信」(PDFファイル)
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