ニュース
MSX版「ザナック」を韓国・ビッコムがカートリッジで復刻。8月22日に予約受付を開始し,D4エンタープライズによる日本向けの販売も
価格は不明だが,8月22日に日本と韓国で予約受付が開始されるとのこと(日本国内では現権利元であるD4エンタープライズからの販売)。パッケージにはカートリッジの他,日本語/韓国語/英語の取扱説明書と,同じく3種類のカバージャケット,特典カードが含まれる。
「ザナック」は,開発:コンパイル,発売:ポニー(現ポニーキャニオン)で1986年にリリースされた縦スクロール型のシューティングゲームだ。プレイ状況に応じて難度を変化させるシステムを搭載しており,カートリッジのラベルには「AI(人工知能搭載ゲーム)」と記されていた。MSX版に改良を施した同名ソフトがファミリーコンピュータ(ディスクシステム)向けにリリースされたり,それに若干のアレンジを加えたものがPlayStation用ソフト「ザナック×ザナック」に収録されたり,PS3用ソフト「神次元ゲイムネプテューヌV」の“ゲーム付き追加スキル”DLCとしてMSX版が提供されたりしている。
ビッコムは2021年に設立された会社だが,ディープなアーケードゲーマーなら,その名前に覚えがあるだろう。1990年代の韓国でSNK製品のパブリッシャだったビッコムと同名であり,かつ諸権利も旧法人から継承しているらしく,旧法人が発売したPC / 3DO向け対戦格闘ゲーム「The Eye of Typhoon 極超豪拳」の復刻版を販売している。また,韓国メディアの報道によると,旧ビッコム後期に社長を務めたキム・ジェイフン氏(「餓狼 MARK OF THE WOLVES」に登場する同名キャラクターの名前の由来となった人物。なお同氏の父親はキム・カッファン氏)が新ビッコムに合流しているという。
SNKの現地パブリッシャだった韓国企業が20年以上の時を経て復活し,コンパイルが開発したMSX用カートリッジを復刻する。ちょっと頭が混乱してくるが,レトロゲームの世界に新しい風が吹いていることは間違いない。MSXファン,SNKファン,韓国ゲームファンは要注目だ。
ビッコム公式サイト(韓国語)
- この記事のURL: