業界動向
トランプ政権,Tencentの米国投資を巡り安全保障リスクを協議。売却か維持か,結論出ず
Tencentは中国に本拠を置く大手テクノロジー企業で,世界各国のゲーム会社に積極的な出資を行ってきた。たとえば,「League of Legends」を手がけるRiot Gamesは同社の完全子会社であり,「Fortnite」を開発するEpic Gamesについても約28%の株式を保有している。
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米当局の一部は,こうした資本関係を通じて,数百万人規模の米国ユーザーデータに間接的にアクセスされる可能性があるのではないかと懸念しているという。この問題を巡っては,対米外国投資委員会(CFIUS)が第1次トランプ政権時代から同社に対する審査を行ってきた背景がある。
報道では,ホワイトハウスがすでに会議を開き,Tencentによるゲーム企業への投資が安全保障上のリスクに該当するかどうかを精査しているとされる。
さらに審査対象には,フィンランドに拠点を置くSupercellも含まれているという。同社は「Clash of Clans」をはじめ米国でも人気の高いタイトルを展開しており,ユーザーデータの取り扱いが議論になっているようだ。
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政権内では意見が分かれているとされる。司法省の強硬派は,技術的手段によってデータ流出リスクを完全に排除することは困難だとして,Tencentに保有株式の売却を求めるべきだと主張している。
一方,財務省側は,そのような措置は市場に大きな混乱をもたらす可能性があると指摘し,特に完全子会社であるRiot Gamesなどへの影響を懸念しているという。そのため,厳格な情報管理体制の構築によってリスクを抑制する案を提唱していると伝えられている。
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この問題は数年にわたり結論が出ない状態が続いてきたが,トランプ大統領の2026年4月初旬の訪中を控え,協議が再び動き出したとの見方もある。近く何らかの判断が下される可能性も指摘されている。
Tencentは長年にわたる出資戦略によって,世界のゲーム市場で広いネットワークを築いている。仮に米国市場からの締め出しや大規模な資本再編が迫られた場合,インディーから大手まで少なからぬ影響が及ぶ可能性があるため,今後のホワイトハウスの動向が注目される。
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