プレイレポート
6年の時を経て,ついに魔王モロクとの決戦へ。「ラグナロクオンライン」大型アップデート「Episode9.2 決戦」先行プレイレポートを掲載
「Episode9.2 決戦」は,6年前に実装された「Episode 7.0 Return of the Archenemy【魔王モロク】」から始まった一連のストーリーの完結編とでもいうべきものだ(関連記事)。今回,実装に先駆けて「Episode9.2 決戦」をプレイしてきたので,その模様をレポートしよう。また,以降の展開についても少し聞いてみたので,あわせてお伝えしたい。
なお,今回プレイできたのはまだ調整中のもので,変更される可能性があることに注意してほしい。また,使用したキャラクターもテスト用に特殊な装備をしているので,スクリーンショットにあるダメージ値などは通常のものではない点をご了承願いたい。
3つのメモリアルダンジョンからなる「決戦」
魔王モロクとの戦いの行方は……!?
「Episode9.2 決戦」の舞台は,魔王モロクが「魔神」へ生まれ変わるため,そして世界を支配するために生み出した炎の大地「フレイムヴァレー」だ。プレイヤーは,魔王モロクの野望を阻むため「三ヶ国同盟」「ラフィネ族」「サファ族」により結成された連合軍と共に,フレイムヴァレーへ乗り込むことになる。
さて,その発端となるストーリーだが,6年も前に始まったエピソードということもあり,内容をもう忘れかけているプレイヤーも多いのではないだろうか。
そんなプレイヤーのために,「Episode7.0」から「Episode9.2 決戦」までの各エピソードのストーリーや,それらに登場する人物とその相関図などが掲載された特設サイトが,本日(10月7日)から公開されている。決戦に備えて一読することをお勧めしたい。
「ラグナロクオンライン」決戦アップデート特設サイト
では改めて「Episode9.2 決戦」を紹介していこう。
「Episode9.2 決戦」では,フレイムヴァレーを拠点として「ビオスの島」「モルスの洞窟」「魔神殿」の3つのメモリアルダンジョンを攻略していくこととなる。
フレイムヴァレーに入るには「フレイムヴァレーへの道」というクエストを受ける必要がある。クエストの参加条件は,BaseLv140以上で「異世界」クエストをクリアしていることで,それほどハードルは高くない。ただし,「異世界」クエスト以降にプレイできる,異世界での各クエストをクリアしておくと,フレイムヴァレーで討伐系のデイリークエストが受注できるようになるとのこと。内容はまだ不明だが,クエストを進めておくと,より「決戦」アップデートが楽しめそうだ。
「フレイムヴァレーへの道」クエストは,モロクの街の北に倒れているNPCに話しかけることでスタートする |
フレイムヴァレーへは,異世界の連合軍駐屯所からすぐ行ける「次元の狭間 時の通路01」にできた小さな地割れから行ける |
魔王モロクが生み出したフレイムヴァレーには,これまで苦楽をともにしてきたキャラクター達が集結している。ここを前線基地として,魔王モロク討伐に出撃するわけだ。
そのフレイムヴァレーから少し移動したところにある洞窟が,決戦の地となる。
洞窟の中には,巨大な種と花,そして世界樹に似た木があり,それぞれ順に「ビオスの島」「モルスの洞窟」「魔神殿」の入口になっている。長澤氏によると,種/花/木という並びには意味があり,「魔王モロクのストーリーは『成長』というテーマで,種から花,そしてイグドラシルの大樹へ……というデザインになっている」のだという。中村氏は「フレイムヴァレーは魔王モロクが作った土地で,彼が何を企んでいるのかということを,3つのメモリアルダンジョンを通して見てもらえればと思います」と話していた。
というわけで,「決戦」アップデートのメインコンテンツとなる3つのメモリアルダンジョン「ビオスの島」「モルスの洞窟」「魔神殿」を見ていこう。
これらのダンジョンは,長澤氏が話したように,種「ビオスの島」から始まり,これをクリアすると,次の花「モルスの洞窟」に,そして世界樹「魔神殿」へと順に挑戦できる。なお,「ビオスの島」「モルスの洞窟」に再入場するためのクールタイムは23時間となる(※「魔神殿」について後述する)。
また,これらのメモリアルダンジョンは,パーティ人数によって獲得経験値にボーナスが入る。当然戦力もアップするし,もらえる経験値も増えるので,より多くのメンバーでパーティを組んでチャレンジしよう。
最初に訪れる「ビオスの島」は,非常にさわやかな雰囲気のエリアだ。入口には魔王討伐にきたNPCブリドとジェイスがいる。そんな彼らの前に魔王モロクの配下の死神アンクが現れるのだが……彼らがどのようにストーリーに関わるのか,プレイヤー自身で体験してほしい。
「ビオスの島」の内部は,3つのエリアに別れている。最初のエリア以降は敵を全滅させることで,次のエリアへの道が開けるという仕組みだ。出現するモンスターも,「成長」というテーマに沿っており,その変化が楽しめる。
最初のエリアは昼の世界だ。出現するモンスターはマリンスフィアやオークベイビーなど子供や卵キャラだが,2つめの夕方のエリアには成長したフェンやオークウォリアーが登場する。
最後のエリアは夜の世界で,メガロドンやオークゾンビなどのアンデッドが出現。この3つのエリアは,生まれてから成長し,そして死ぬというサイクルを表しているというわけだ。長澤氏は「ストーリーとマップとモンスターが,これほど綺麗にリンクしているクエストは初めてかもしれません」と話していた。
入口のエリアにいるNPCから「勇者の指輪(アクセサリー)」も1つ入手できる。この指輪は,2つのメモリアルダンジョン「ビオスの島」「モルスの洞窟」をクリアするごとにもらえる「勇者の証」を使ってエンチャントが可能だ。さらに勇者の証を30個を集めると,新たな勇者の指輪が入手できる。
第2のメモリアルダンジョン「モルスの洞窟」では,入ってしばらくすると死神アンクが再び登場する。すわ戦闘か! と思いきや姿をくらますアンク。だが,そのすぐあとに魔王モロクとの対決に!?
実は,ここで出現する魔王モロクは幻影のようなもので,さほど強くない。しかし,それを倒したあとにモルス・グールがひっきりなしに現れ,ここで長期戦を余儀なくされてしまう。また,戦闘の舞台になるこの場所は,移動するだけで呪われてしまうかなりやっかいなフィールドだ。
中村氏によると「異世界アップデートの各エピソードのメインクエストをクリアしていると,ここで呪われなくなったり,ビオスの島に出現するアンクのHPが減ったりと,いろいろな特典があります。なるべく多くの関連クエストをクリアしたキャラをパーティリーダーにするといいでしょう」とのこと。リーダーとなるプレイヤーの進行状況によって有利不利が決まるわけだ。
モルス・グールをすべて倒し,さらに登場する中ボスを倒せば「モルスの洞窟」がクリアできる。「モルスの洞窟は,魔王モロクの力を回復させるための場所で,モルス・グールと戦っているプレイヤーキャラの力を吸い取っているという設定になっています」と長澤氏は話した。
そして,いよいよ最終決戦の地となる「魔神殿」へと足を踏み入れる。魔神殿では,中ボス達や最終ボスと戦うことになるのだが,クールタイムの仕様がほかの2つのメモリアルダンジョンと異なっている。「魔神殿」は,最終ボスを討伐するまでは,何度でもメモリアルダンジョンの生成が可能で,入場もできる。また出現する中ボスには,それぞれ討伐クエストが発行されており,倒すと報酬がもらえる予定とのこと。ただし,次にその中ボスから討伐クエスト報酬がもらえるのは,23時間後となる仕組みだ。なお,最終ボスを倒すまでは何度も生成/入場できるが,一度ダンジョンが消滅してしまうと,最初の中ボスからやり直しとなる。
魔神殿では,エルディカスティスで大臣を務めていたアハトが現れる。彼と,エクラージュで軍の参謀を務めていたシナイムは,2人とも魔王モロクのスパイであり,魔神殿で最初に戦う相手になるのだという。長澤氏は,「この2体は,BaseLv140のパーティーなら倒せるレベルです。奥に行けば行くほどモンスターは強くなっていきますが……」と話していた。
アハトとシナイムを倒して進むと,そこに1人の少年が現れる。この少年こそモロクの真の姿だという。しかし,ここに現れたのはまたも幻。プレイヤーは彼を追って,さらに先へ進むこととなる。
モロクのいた部屋の次は「氷の世界」だ。この世界のボスは,氷の蜘蛛「ブリナラネア」。BaseLv150ぐらいのパーティが攻略できる強さとのこと。理由は後述するが,この氷の世界のフィールドから採取できる「永久霜」は,次のマップに行く前にたくさん手に入れておいたほうが良いだろう。
氷の世界の次は「炎の世界」だ。登場するボスは,ブリナラネアとともにキービジュアルにも描かれている「ムスペルスコール」だ。
狂気のカーサや狂気のサラマンダーなど,炎のモンスターを召喚し,多彩な火の魔法を操る難敵で,さらにフィールドの周囲の「流れる溶岩」が活性化していると,ムスペルスコールがパワーアップしてしまうという。それを阻止するために,氷の世界で集めた「永久霜」を使って「流れる溶岩」を止めるのだ。
ブリナラネアとムスペルスコールを倒すと,再び少年モロクと対面する。いよいよモロクとの決戦となるが,ここから先の展開は,プレイヤー自身で確かめてほしい。魔神殿をクリアすると「勇者シリーズ」と呼ばれる装備品や,新たなエンチャント装備が手に入る。
なお最初のチャレンジでは,ストーリー中の各キャラクターのセリフは長めだが,1度クリアしていればスキップできるようになり,サクサク進めるようになるので,周回が楽になる。
勇者シリーズの装備品は,装備必要レベルがBaseLv160と高いが,能力はなかなかのもので,カードスロットも付いている。精錬を重ねれば,より強力となる最強クラスの装備品のようだ | |
面白いのがモロクの力を宿した魔神シリーズ。扱いはカードと同じで,武器防具問わずカードスロットに指すことができるアイテムだ。viewをクリックすると,カードと同じようにイラストを見ることができる |
メモリアルダンジョン「悪夢のジターバグ」が登場
謎の少女「シャルロシー」の正体は……?
続いて「Episode9.2 決戦」のすぐあと,11月18日実装予定のメモリアルダンジョン「悪夢のジターバグ」もプレイできたので紹介しよう。
白羽ギルドに参加して,前ギルドリーダーのニュオーズの発見したダンジョンの探索に赴くギルドメンバー。そこで謎の少女「シャルロシー」と出会う……というストーリーだ。
このメモリアルダンジョンは何度も繰り返して遊ぶことで,ハッピーエンドにつながるのだという。プレイ中,ほかのNPCとはぐれてしまう展開もあるが,はぐれたNPCの様子は「一方そのころ,○○は……」といった感じで見られるとのこと。これもプレイ回数を重ねることで,より多くのエピソードが見られるようになるらしい。
クエストの参加条件は,3次職,影狼/朧,スーパーノービス(限界突破)のみで,養子3次職でもOKだ。難度はホラーおもちゃ工場よりも上といった感じだそうだ。
また,内部には難度が低いルートと,高いルートへの分岐があり,低難度のルートに進むと,物語がいいところで終わってしまう。難しいルートなら,エンディングまでキッチリ進むという。
経験値もそこそこ稼げるメモリアルダンジョンなので,レベルが低いうちは低難度のルートで稼ぎ,レベルが上がったら改めて難しいルートで物語を楽しむのが良さそうだ。
以上が「Episode9.2 決戦」の内容だが,古参のROファン待望(?)の“モロクの街復興クエスト”がどうなったのか,気になるところだ。
これについて長澤氏に聞いてみると「今回のアップデートでは実装されていません。後日イベントとして実装する予定です」とのことだった。中村氏も「モロクの復興を待ち望んでいるプレイヤーさんは多いので,エピソードとして入れるのではなくイベントとして実施しようと考えています」と話していた。
なお10月7日から,いままでの異世界関連のクエストをクリアすると獲得経験値が上がったり,特別な報酬アイテムが手に入る「モロクマスター」というイベントの実施が予定されている。その報酬の1つとして衣装装備「スーパースター」が手に入るので期待しよう。
次回以降のエピソードは再びミッドガルド大陸が舞台に
キーワードは,レッケンベル社とジュピロス?
このほか,「Episode9.2 決戦」の次に実装予定の「Episode10」について聞くことができた。
長澤氏によると,Episode10で「舞台は再びミッドガルド大陸に戻ります。そこで物語の中心となるのがリヒタルゼンのレッケンベル社です。過去のエピソードでまだ明らかになっていないレッケンベル社の暗部を探り,やがてジュピロスに眠る古代文明に足を踏み入れることになる」のだという。
さらに中村氏からも,「これまで各国は,魔王モロクが復活したことで協力せざるを得なくなってしまいました。しかし,『決戦』でその件も一段落して協力関係が薄れ,再び各国がいろいろと暗躍し始めます」と,物語の背景を教えてくれた。
なおこの新エピソードでは,ジュピロスに新たなダンジョンが追加される予定があるという。メカメカしい雰囲気のジュピロスが舞台となるだけあって,かなり強いメカニックの装備品が実装されるらしい。来年に実装したいとのことだが,詳しい日程はまだ未定とのことだ。
なぜ20もレベルが下げられたのか。これを千葉氏に聞いたところ,「『決戦』は,いわばストーリーのエンドコンテンツですから,それ相応の歯ごたえにしています。しかし,ストーリーを楽しむという面から,より多くのプレイヤーに楽しんでほしいのです。そこで参加条件をBaseLv140以上に下げて,チャレンジしてもらうことにしました」と理由を語ってくれた。ただ,決戦を終えるためには,発表のとおりBaseLv160前後が必要になるようで,「クリアできない壁が現れたとき,『ストーリーの先が見たい!』ということが壁を乗り越えるモチベーションになってほしい」のだという。
たしかに,ストーリーに参加するためにBaseLv160まで育てるのと,ストーリーを進めながら,その続きを見るために緩やかに育成していくのとでは,最終的な着地点は同じでもその過程は大きく異なり,モチベーションにつながりそうだ。
実は,こうした緩和が行われるのは「決戦」が初めてではなく,「ホラーおもちゃ工場」(参加条件がBaseLv140からBaseLv110に緩和された)などもそうだった(関連記事)。また,覚醒アップデートで敵のHPバーが視認できるようになり,プレイヤーが「もう少し頑張れば倒せたかも!?」と思えるようになったことも大きかったとのことだ。
最後に「Episode9.2 決戦」アップデートについてプレイヤーへのメッセージをお願いしたところ,攻城戦などで発生しているラグについて,現状と今後の対策に関する内容を話してくれた。メッセージと合わせてお伝えしよう。
「攻城戦をはじめ,プレイ中にラグが発生している件に関しまして,重大な課題として継続的に開発元と協議し,対策を検討しています。システムの根幹にかかわる部分にも手を加える可能性があるため,その際は一部の仕様を変更するなど,プレイヤーの皆さんにご迷惑をおかけする場合もありますが,ご理解・ご協力をお願いいたします」(千葉氏)
「キャラクターがBaseLv140になったら,『ビオスの島』と『モルスの洞窟』で経験値を稼ぎ,ぜひモロクを倒してください。その後は,勇者シリーズなどの装備品を目標に遊んでもらえれば嬉しいです。『決戦』が終わった後も,もちろんROは続きます。ミッドガッツ大陸を舞台により面白いストーリーが展開されていきますので,ぜひご期待ください」(長澤氏)
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