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[E3 2003#016]人数限定エリアで高度なストーリー性を目指すMMORPG「Mythica」 | - 05/15 22:58 |
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多くの著名なシリーズ物がリリースされた今年のMicrosoftの中で,当サイトのスタッフの誰に聞いても最も人気が高かったのが,このMMORPG「Mythica」である。 今回は,Mythica Game Studioのエグゼクティヴ・プロデューサー Matt Wilson氏に直接インタビューする機会が得られた。しかし与えられた時間がかなり限られていたことから,いきなり核心的な質問ばかりを集中的にぶつけてしまい,基本的なインタフェースやキャラクター育成に関する質問はほとんどできなかったことを最初にお詫びしておく。 今回は基本的なシステムまわりの説明を飛ばし,「Mythica」の極めて個性的な本質について解説していく。 北欧神話(Norse Mythology)をベースとしている本作品,プレイヤーは神々の命により地上へと遣わされた,神の僕である。よってプレイヤーキャラクターは,人間と比べてはるかに強力な,そして神秘的なパワーと不死に近い生命力を持つ存在として地上に降臨することになる。非力な人間達はNPCとして登場するのだ。 Mythica最大の特徴は,ここからだ。まずはどのMMORPGもそうであるように,3000人クラスのプレイヤーが共存できる広い空間がある。このMMORPGでは,ごく普通の空間を"パブリックスペース"と呼ぶ。ゲームの舞台となる世界の多くは,このパブリックスペースだ。 ところが地図上の特定のエリアを訪れると,例えばそこで待ち受けるNPCの依頼などにより,"プライベートスペース"というエリアへ進入できるようになる。プライベートスペースは,全プレイヤーがいつでも自由に行き来できる場所ではない。そこで発生するシナリオに参加中のプレイヤーと同じグループに所属する限られたメンバー,あるいは招待されたグループのみが進入できるという,まさにプライベートなエリアなのだ(それでも頑張れば最高100人ほどは入れるらしい)。 プライベートスペース内では,特定のシナリオが進行する。シナリオ発動中は参加プレイヤーにタスクが課せられ,これをすべてコンプリートすることでシナリオ完了となる。このようなシナリオを持つプライベートスペースは,現在のところ50ほど用意されているとのことだ。 実際に見せてもらったシナリオは,NPCの人間達がプレイヤーの前に平伏して,ひたすら拝みこんでいる場所から始まる。彼らは神の使いであるプレイヤーキャラクターを崇拝しており,助けが現れるのを待っていたのだ。 人間達の願いを聞き入れ,いよいよプライベートスペースに進入。そこは赤く焼けた溶岩が吹き上がる地帯で,空中には神秘的な岩石が浮かんでいた。それは敵側の種族が崇めるTempleであり,破壊しなければならないというのだ。 地上には大型のバリスタが設置されており,使うスキルを持つキャラクターはそれを自由に使える(実際に使っている光景を見せてもらった)。焼けた石が撃ち出されてTempleを破壊すると,ついに巨大モンスターが登場。この,いかにも手ごわそうなファイアージャイアントに戦闘で勝利することで,このシナリオはコンプリートとなった。 達成した証として,かなりレアアイテムっぽい剣が授けられていた。こういったアイテムが,50は用意されているということだろうか。 一つのシナリオを駆け足で見せてもらったのだが,驚いたのはグラフィックスとアニメーションの精度だ。美しい背景は非常にアクティブにアニメーションを続け,バリスタの投石や巨大なファイアージャイアントとの対決は,まるでFPSのボス戦のようであった。MMORPGとしては現時点でかなりのクラスのクオリティだろう。 なお,秘蔵と思われる設定資料集もチラリと見せてもらえたのだが,そこには舞台となる世界の一つであるMidgardに,プライベートスペース(シナリオ)が描き込まれた地図が存在した。難度ごとに色分けされていたその地図を見る限りでは,ある地方には低難度のシナリオが集中し,別の地方には最高難度のシナリオが集中するなど,やはり分布にはヒトクセあるようだ。 MMORPGという本質的なコンセプトに,まるで逆行するかのようなプライベートスペースの存在。この存在意義について聞いてみたところ,従来のMMORPGでは濃厚なストーリー性を保つことは不可能であるという回答が得られた。Mythicaは,世界全体でのアクティブなストーリー展開が楽しめるMMORPGを目指して生まれたのだろう。 ちなみに,一度入ってしまったプライベートスペースから途中退場できるのかという質問に対しては「できる」との答えであった。また,世界中のすべてのシナリオがコンプリートされてしまったらどうなるのかと尋ねたところ,「世界の情勢は常に変化していくので,完全なコンプリートはありえないだろう」という回答が得られた。いずれもさらなる疑問が生じるコメントであったが,すべてを聞き出す時間が残されていなかったのは無念である。 粒揃いのMSブースでも一番人気というのがうなずける,強力な話題作となりそうな本作品。2004年の発売に向けて,目の離せない一作となりそう。 なお,今回紹介したシナリオ攻略の一部始終を収録した撮り下ろしムービーを明日公開する予定なので,お楽しみに。(Kawamura) (C) 2003 Microsoft Corporation. All rights reserved. Terms of Use TRUSTe Approved Privacy Statement. |
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