ニュース
[TGS2005#12]「真・女神転生オンライン」MOではなくMMORPGに
IMAGINEは,アトラスのコンシューマゲーム機用RPGの看板タイトルともいえる「女神転生」シリーズ初の,オンラインバージョンだ。2004年の東京ゲームショウでスペースをかなり大きく使って展示されていたが,同年秋に行われたクローズドβテストの終了後は,これといった情報が伝えられることなく,公式サイトも休止状態に入ってしまいファンを心配させていた。その後,2005年7月に開発がアトラスからケイブ・オンラインエンターテイメントに引き継がれることが発表され,現在に至っている。
そのIMAGINEだが,今回はムービーの出展のみ。さらにそのムービーは会場では撮影禁止となっていた。断片的な情報となるが,会場で分かったことをお伝えしよう。
ムービーの流されていた大型モニターの下には,3Dグラフィックスでモデリングされた女性と,シリーズの顔ともいえる悪魔(白い獅子のような悪魔・ケルベロス)の描かれたパネルが置かれており,そこには「真・女神転生オンライン IMAGINEはアトラスとケイブ・オンラインエンターテイメントの共同開発でMMORPGに生まれ変わります」と書かれていた。2004年の発表や先のβテストまでは,この作品はMMORPGではなく,いわゆるMO型のRPGであった。予想していた人もいるかもしれないが,どうやらゲーム自体にかなり大きくメスが入れられて,本作はまったく新しいゲームへと変貌するようである。
ムービーでは,この女性がケルベロスを従えて,町のような場所を歩いていくシーンが見られた。視点は完全な三人称タイプである。かつてのものはクォータビューを基本とした2Dゲームライクな視点を使って作られていたので,ここからも,この作品がかなり大きく変わりつつことが分かる。
そういえば,以前の画面と見比べると,キャラクターのグラフィックスのテイストもかなり異なっていることが見て取れる。以前のものは,正直にいってあまり個性の感じられないキャラクターだったが,ムービーで描かれている女性は,現行のコンシューマゲーム機版のシリーズ作品のものに,かなり近いセンスで作られている。
ムービーはその後,「フィールド・街・ダンジョン」と,MMORPGの基本要素といえるフィーチャーが実装されることを示唆する画面になり,次に「アバター」として,プレイヤーキャラクターの外観に服装などで個性を与えられることが示された。その後,カハク,トロール,セタンタ,ヤマタノオロチといった悪魔達の姿が次々に紹介されていった。
その場で,ゲーム内容についていくつか突っ込んだ質問を試みた。MOをMMO作品に作り替えるにあたり,一部グラフィックスなどでかつてのものを生かしている部分もあるが,やはりゲームの大部分は新たに開発したものになるそうだ。"プレイヤーキャラクターが悪魔を召喚して,その悪魔を使って戦闘を行う"というシリーズの根幹部分はもちろん変わらない。また,何かほかのMMORPGにはないユニークな要素が用意されるのかと聞いてみたところ,女神転生シリーズは,ありきたりな西洋風ファンタジーではなく,現代的な要素と魔法的な要素を組み合わせた世界設定が個性的かつ魅力的な作品なので,その光る個性を生かしたものを目指しているとのことだった。これまでに見たことのないようなMMORPGに仕上がることを,期待したい。
会場ではムービーの撮影は禁止となっていたが,現在公式サイト(「こちら」)上で,このムービーをストリーミングで見られる。シリーズのファンはお見逃しなく。(ライター:星原昭典)
- 関連タイトル:
真・女神転生IMAGINE
- この記事のURL:
COPYRIGHT (C)ATLUS (C)SEGA / (C)CAVE「真・女神転生IMAGINE」は、株式会社アトラスからのライセンス契約に基づいて株式会社ケイブが独自に開発、及び運営を行っております。※「女神転生」、「真・女神転生」及び「女神転生IMAGINE」は、株式会社アトラスの登録商標又は商標です。