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アクションMMOG「APB: All Points Bulletin」が3か月足らずで終了。開発元のRealtime Worldsもすでに閉鎖
クライム系のアクションMMOG(大人数参加型オンラインゲーム)として6月29日にローンチされたばかりの「APB: All Points Bulletin」だが,わずか3か月足らずで終了した。現在ゲームはシャットダウンし,本作の公式サイトおよび開発元であるRealtime Worldsの公式サイトは更新停止状態。発表が行なわれたのは9月16日のことだが,すでに50人近い社員のほとんどが解雇されている模様だ。
APBは,もともとは韓国のWebzenとの提携により,2005年頃から開発が進められていた作品だ。その後,Realtime Worldsが資金を調達して,独自運営を行なう方針に変更されており,ローンチ時にはElectronic Artsがパッケージ版の販売を担当していた。
キャラクターや車を信じられないほどカスタマイズできる機能など,魅力的なフィーチャーも少なくないAPBだったが,バグやチートなどの問題がなかなか解決されず,メディアやファンからの評価も低かった。
Realtime Worldsは,APBのローンチ後,買収相手を探していたと言われているが,うまくいかなかったようだ。
開発チームの元メンバーは「社内にはβテストの結果を改善しようという雰囲気がなく,マネジメントにも問題が多かった」と話しており,開発資金が底をついたため,βテストを十分に行う余裕もなかったようだ。
そのため,一時は6400万ユーロ(約85億円)の価値を持つと評価された本作を売ることはできなかったと見られている。
同社は,7月末には「Project: My World」(関連記事)という新作プロジェクトを発表していたが,それも同社の資産価値をできるだけ上げるための動きだったようだ。ただ,このProject: My Worldに関しては,すでに買収先が決定していると発表されている。
Realtime Worldsは,「Grand Theft Auto」や「ライオットアクト」,そして古くは「レミングス」などのゲームに関わったことで知られるDavid Jones(デイビッド・ジョーンズ)氏がスコットランドで設立した会社だ。そのため,このAPBも当初は「GTAのオンライン版」と期待されていたが,結果としてゲーマーのハートを掴む時間も余裕もなかったようだ。
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APB Reloaded
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