プレイレポート
ついに第4のプレイヤー種族「DEM」実装! 「エミル・クロニクル・オンライン」大型アップデート「SAGA10」先行体験レポート
SAGA10の最大の見どころは,なんといっても新種族「DEM」の実装だ。今回,アップデート実施に先駆け,ガンホー・オンライン・エンターテイメントで,先行してプレイできる機会を得たのでレポートをお届けしよう。
「DEM」実装に伴い専用スロットが追加! すぐに「DEM」が楽しめる!
まずは,すでにキャラクタースロットが一杯で,もうキャラクターが作れないというプレイヤーに朗報だ。今回のアップデートに伴い,「DEM」専用のキャラクタースロットが追加されることとなった。この専用スロットは「DEM」キャラクターしか作ることができないが,実質的にキャラクタースロットが一つ増えたことになる。もちろん,従来のキャラクタースロットにも「DEM」キャラクターを作ることは可能だ。
キャラクターメイキングが終わると,専用のチュートリアルイベントが開始される。ここでは「DEM」の能力やシステムの説明と共に,いかにしてプレイヤーの分身となる「DEM」が「マザー」の制御から離れ,独自の道を歩み始めるかというストーリーが語られる。どのような経緯なのかはプレイヤー自身に確かめてもらいたいので,本レポートでは主にシステムについて紹介していこう。
新成長システム「DEMICシステム」でキャラクターの能力とスキルを自由にカスタマイズ
「DEM」は,「エミル」「タイタニア」「ドミニオン」に続く第4の種族。ほかの種族と違って憑依やマリオネットへの乗り移り,“H.E.ART”スキルが使用できないなどの制限もある。しかし,何より異なるのが成長システムだ。
既存の種族は,モンスターを倒して経験値を得てレベルアップし,パラメータが上がったりスキルを覚えたりして成長する。しかし「DEM」はモンスターを倒して経験値を得ても成長できない。
「DEM」は,EPを消費してコストリミット増加を行うことで,レベルを上げることができるのだが,そのとき最大HP,最大MP,最大SPがわずかにアップするだけで,それ以外のパラメータは変化しない。本当の意味で「DEM」を成長させるには,得た経験値を「ステータスチップ」や「スキルチップ」に変換し,「DEMICパネル」に組み込むという「DEMICシステム」が不可欠となる。
この「DEMICシステム」は,「チップ」と「DEMICパネル」の二つによって構成されている。「DEMICパネル」とは,後述する各種チップをセットすることができるパネル。パネル上にチップをセットしていくことで,パラメータをアップさせたり,スキルを覚えさせたりできる。最初は3x3マスという狭いパネルだが,コストリミット増加を行うことで,どんどん拡張させられる。パネルは最大で9x9マス,それを1ページとして最大8ページまで拡張可能だ(編注:コストリミットで拡張可能なのは6ページまで。残りの2ページは課金アイテムを使用して拡張できる)。
その「DEMICパネル」にセットできる「チップ」として,「ステータスチップ」「スキルチップ」「リミテーションチップ」の3種類が存在する。
「ステータスチップ」は,STR,DEXなどのキャラクターのパラメータをアップさせるチップで,BASE経験値を変換して購入でき,「スキルチップ」は,140種類以上ものスキルに対応したものが存在し,JOB経験値を変換して購入可能だ。
「リミテーションチップ」は,スペルユーザー系やファイター系といった特定の戦闘スタイルに合わせた補正が得られる補正効果型のチップ。非常に高い効果が得られるが,このチップはDEMICパネル1枚に一つしかセットすることができない。
これらのチップは2×1や3×1といった棒状のものから,3×2の長方形やL字型,凸型などさまざまな形をしている。中には1ページの半分以上が必要なものもあり,パネル内に,どのようにチップを納めていくかがポイントとなる。
まず,当然だが「チップ」は「DEMICパネル」内に収まるようにセットしなければならない。「DEMICパネル」からはみ出す形で「チップ」をセットすることはできないので,チップの形を考慮して上手く納める必要がある。また,1種類の「チップ」は10個までしか設置することができない。例えばSTR+1の1×2のチップを10個セットしたあと,さらにSTRをアップさせたいのなら3×1や4×1といった別の形のSTRチップか,2×1や違う種類の1×2のSTRチップをセットしなくてはならないわけだ。
しかし,その邪魔となるのが,パネルの内容を変更するときににランダムで出現する「エンゲージタスク」というブロックだ。この「エンゲージタスク」上にはチップを置くことができず,思いどおりにチップを配置できないのだが,その一方で隣接したチップの能力を大きく向上させるという効果があるため,うまく利用すればかなりの効果を得られる(編注:スキルレベルの上限を超えると効果を得ることができない)。
一見するとパズルゲームのような「DEMICシステム」。最初のうちはちょっと困惑するかもしれないが,「チップ」が増え,「DEMICパネル」を拡張させてページが増えていくと,既存の職業と同等か,それ以上の汎用性を持ったキャラクターを作ることが可能だ。
なお,チップを組み込むためには,1ページの変更につきEPを1消費しなければならないことと,入れ替え時にそのページがリセットされ,エンゲージタスクも再配置となるので注意が必要だ。何度も入れ替えて,エンゲージタスクが良い位置に出るまで頑張るのも手だが,EPの残りに注意したいところ。
このように「DEM」は,パネルに出現するエンゲージタスクとチップの組み合わせによって,無限の可能性を秘めた種族といえるかもしれない。
これら「DEMICシステム」に関するカスタマイズを始め,後述するマシナフォームのパーツ購入やカスタマイズ,パーツの強化とパーツ融合,EPバッテリーのEP変換など「DEM」に関することは,チュートリアルイベント後に移動できるようになるカスタマイズ部屋で行うことができる。「DEM」について詳しく教えてくれるNPC「DEM何でも博士」もいるので,分からなくなったら話しかけてみると良いだろう。
なお,カスタマイズ部屋には,アクロポリスシティのダウンタウンの南東にいるNPC「ラボの案内人」,またはウェストフォートシティの南東にいるNPC「スナブ」に話しかけると移動することができる。
アバター要素は2倍!? ノーマルフォームとマシナフォーム
成長システムと並んで「DEM」の特徴といえるのが,フォームの入れ替えシステムだ。
「DEM」はノーマルフォームとマシナフォームの2種類のフォームを,任意に入れ替えることが可能となっている。
ノーマルフォームは,ほかの種族と同じような人型のフォームで,各種族専用装備こそ装備できないが,すでに実装されている武器や防具,ペットなどを自由に装備することができる。しかし,「DEMICシステム」でアップしたステータスやスキルは反映されないため,戦闘には不向きなフォームともいえる(編注:ノーマルフォームでも戦闘はできるが,あまりメリットはないだろう)。
もう一方のマシナフォームは,戦闘に特化したフォームといえる。このフォームは「DEMICパネル」による育成の効果を発揮させることができ,またパーツの攻撃力や防御力など各種パラメータに影響を与えるようになる。マシナフォームのパーツは,「DEM」にとってほかの職業の武器や防具と同じ意味をもっているわけだ。
マシナフォームを構成するパーツの購入,およびセットアップは,カスタマイズ部屋で行うことができる。セットアップには制限がなく,パーツを自由に装備可能。また同じ名前のパーツで全身をコーディネイトすると,移動や攻撃などに特殊なモーションが付くものもある(12月15日追記:全身コーディネートでの特殊モーションは企画中のもので,12月17日段階では実装されないとのこと。一部を除き,移動モーションは「レッグパーツ」に依存)。パーツは個別でも購入できるが,セットで購入するとちょっとお得なので,パーツ構成を考えてから,計画的に購入するのも良いだろう。
なお,マシナフォームのパーツは,ヘッドパーツ,ボディパーツ,アームパーツ,レッグパーツ,バックパーツの5種類がある。中でもバックパーツは,パラメータに影響を与えるほか移動スピードがアップしたり,特定のスキルが使用可能になったりするなど特殊なパーツとなっている。
軍艦島地下からアクロポリスシティ地下部へ……。新ダンジョンの先に待つものは!?
「SAGA10」アップデートは,新種族「DEM」の実装だけにとどまらず,新ダンジョンも実装される。このダンジョンは軍艦島地下を前線基地としているレジスタンスと協力し,地下水道を通ってアクロポリスの地下に侵入するという構成になっている。
軍艦島で掘り進められている軍艦島地下には,数多くのレジスタンスが出撃の準備を行っており,決戦の近さが感じられる場所になっている。商人などもいるので,ダンジョンに入る前に,ここで準備を行おう。
騎乗ロボット隊のミーティングをしているパイロット達。隊長機は赤く塗られているが,ツノは付いていないらしい |
地下水路の入り口前で商売する商人達。あるアイテムを入手してくると,利用できるラインナップが増える |
軍艦島地下の先にある入り口を抜けると,今は使われていない地下水道に出る。DEMが活動できるように作り替えられている最中なのか,生身のモンスターだけでなく一部機械化されたモンスターなども出現する。アリやムカデのような節足動物や,ツヤツヤしたカエルといったモンスターなどがそこかしこを歩き回っているので,人によってはちょっとこたえるダンジョンかもしれない。
地下水路を抜けると,幻想的なダンジョン・旧アクロポリス地下部に到達する。DEMの勢力下であるこのダンジョンには生物的なモンスターはおらず,DEMとの本格的な戦いとなる。マシナフォームのパーツとして欲しくなるほど格好いいモンスターが数多く登場するので,メカ好きのプレイヤーにお勧めしたいダンジョンだ。ただし,強さも相当なものなので,しっかりと準備をしていくことを忘れずに。このダンジョンを抜けた先に何が待っているのかは,プレイしてのお楽しみといったところだろう。
「SAGA10」実装を記念したキャンペーンも実施! 自分色に「DEM」を染め上げよう!
短時間のテストプレイで「SAGA10」のすべてを理解できたわけではないが,「DEM」という種族からは,拡張性と汎用性の高さを感じることができた。カスタマイズできる場所こそ限られるものの,ほぼすべての職業のスキルが使用可能でどんなパラメータも実現できる汎用性の高さは,器用貧乏になるかもしれないがそれを超える可能性も秘めているように思える。
その一方で,汎用性の高さがバランスブレイカーになってしまうのではないかとも思ったが,スタッフもその辺りはかなり調整を重ねたようで,自信があるとのことだった。また「DEM」というキャラクターの成長だけでなく,「DEM」という存在を表現するためにEPが非常に重要な位置を占めているため,積極的にプレイヤー同士で交流して,育成を楽しんでもらいたいとも語っていた。
なお,「SAGA10」実装を記念して12月17日から24日までの期間,経験値2倍キャンペーンの実施が決定したとのこと。さらに,期間内に規定数までコストリミットを行うと,特殊アイテムがプレゼントされるとのことだ。専用スロットも実装されるこの機会に合わせて,ぜひ自分だけの「DEM」を育ててみよう。
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