プレイレポート
もうすぐ発売,「Gothic 3 日本語マニュアル付英語版」ってどんなゲーム?
本作は,タイトルを見ればお分かりのとおり,Gothicシリーズの3作め。そして本作の世界観や主人公も,完全に第1作からの続きものとなっている。前作,前々作からの主要NPCも登場するので,従来作のファンにとっては嬉しいところだろう。これまでの話を知らなくても本作を十分楽しめるが,知っていればより楽しめるので,まずは簡単に本シリーズの世界観やストーリーをおさらいしておこう。
■Gothicシリーズ伝統の,名もなきオヤジの物語
この鉱山には,囚人達が逃げ出さないように,絶対破ることのできない魔法の障壁が張り巡らされており,ここに些細な罪で一人の男が放り込まれた……というのがシリーズ一作めの導入部分にあたる。このちょっと冴えない名もなきオヤジが,Gothicシリーズを通じての主人公であり,3作めとなる本作でもその変わらぬオヤジっぷり(?)を見せてくれる。
さて,プレイヤーである主人公が,仲間達と出会い,艱難辛苦を乗り越え,どうにかこうにかこの鉱山の障壁を破って脱出するところまでが,一作めのストーリーだ。二作めは,魔法障壁が消えたことで鉱山から逃げ出した囚人達や,いまや破竹の勢いで進撃するオーク軍によって,てんやわんやの状態となったKhorinis島が舞台となっている。
そして本作は,主人公一行が船に乗り,ようやく故郷であるMyrtana王国に戻ってきたところから始まる。しかし,そこはすでに安息の地ではなく,大陸はすっかりオーク共の手に落ちていたのであった。これまで慣れ親しんできたKhorinis島から大陸へと舞台を移し,森や平原に加えて,雪原地帯や砂漠まで,冒険の舞台はグッとスケールアップしている。Gothicシリーズでは,一貫して主人公が変わっていないので,性別はもちろん,外見も一切カスタマイズできず,名前すらない。また,これまでプレイヤーと苦楽を共にしてきた仲間達も登場するのだが,揃いも揃ってオヤジだらけなのが,玉にキズ(?)だ。
■レベル制のようで,実はスキル制
また,本作は一見レベル制だが,レベルを上げるだけでは実はこれっぽちも強くならない。レベルが上がると“Learning points”(LP)が得られ,このポイントといくらかのお金を消費して,各地にいるNPCや石碑から必要なスキルを習得するのだ。Life energy(ヒットポイント)やMana(マナ)も,当然このLPを使って増やす必要があるので,序盤のうちは,レベルが上がるごとにスタート地点の村にある石碑でお祈りして,必要に応じてヒットポイント/マナを強化していくのがいいかもしれない。
プレイヤーが覚えられるスキルも,さまざまな武器/魔法を扱うための戦闘系スキルや魔法系スキル,鍵開けやスリなどを行うための盗賊系スキルなど,数多く用意されている。このほかに,Alchemy(ポーションや毒薬の作成)やSmithing(武器/防具の作成や強化)といった生産系のスキルも覚えられる。
操作方法についても,軽く触れておこう。初期設定だと,キャラクターの移動はW/A/S/Dもしくはカーソルキーで行う。Ctrlキーを押しながら移動することで忍び足になり,Altキーでジャンプができる。Shiftキーを押しながら移動すると,Endurance(持久力)が続く限りダッシュができるので,長距離を移動するときや,敵に囲まれたときに便利だ。
また,左/右クリックで通常攻撃とクイックアタックを使い分けられるほか,左クリック長押しで溜め攻撃,盾を装備している場合は,右クリック長押しで盾による防御ができる。
しかし,おそらく最も重要なのは,倒れている相手にとどめを刺すアクションだろう。人間やオークなどの人型NPCは,倒したつもりでも単に気絶しているだけの場合が多く,こうした相手はしばらくすると意識を取り戻してしまう。そこで役に立つのが,このとどめ攻撃だ。相手を倒したら,素早く近寄って,右クリックホールド+左クリックでとどめを刺しておこう。
■自分なりの遊び方や目標を見つけよう
主人公(=プレイヤー)には,各勢力に対するReputation(名声値)が設定されており,どの勢力のクエストをこなしたかによって,名声値が変動する。上述のように,人間側に協力するのも,オーク側に協力するのも自由であり,中にはある程度の名声値がなければ発生しないイベントなどもある。あまり先を急がず,大陸中を渡り歩いて,気に入ったクエストからこなしていくのがオススメだ。
本作は,家庭用ゲーム機のRPGでよく見られるような,一本道で強制的に発生するイベントをこなしていくタイプのゲームではないので,慣れないうちはちょっと戸惑うかもしれない。しかし,自分で遊び方や目標を見つけられるプレイヤーならば,間違いなくはまれるはずだ。Oblivionで洋物RPGの面白さに目覚めたという人や,じっくり遊べるシングルRPGを探している人,もしくは,ここまで読んできてオヤジ達の行く末が気になって仕方がないという人は,日本語マニュアル付きパッケージの発売を機に,ぜひ本作を手にとってほしい。(ginger)
- 関連タイトル:
Gothic 3 日本語マニュアル付英語版
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