ニュース
AMD,「Radeon RX 480の消費電力高すぎ問題」に対処するドライバソフトを「48時間以内」にリリースと予告
Update regarding RX 480 power consumption. New 16.7.1 driver to be released within 48 hours. Full statement: https://t.co/4vHznaRdG9
— AMD Radeon Graphics (@AMDRadeon) 2016年7月6日
この問題は,「特定の動作シナリオにおいて消費電力が当初の計画より高くなる」というもので,RX 480がPCI Express x16スロットの電源仕様を超えて電力を“吸う”ためではないかと,北米の一部メディアが指摘していた(関連記事)。AMDも問題の存在を認めており,Radeon Softwareのアップデートにより対応可能として,7月5日に修正版ドライバをリリースすると予告していた。
現在最終テスト中という修正版ドライバには,消費電力を下げることによる性能への悪影響を抑えるため,Radeon SoftwarenのGlobal Settingに「compatibility」(互換性)というトグルスイッチが加えられているという。このスイッチが具体的にどういう機能を持つのかまでは不明だが,おそらくはPCI Express x16スロットから得る電力を,スロットの仕様に準拠したレベルまでに留めるか,それ以上の電力を得るかを決めるものではないだろうか。
また,消費電力削減によるゲームの描画性能低下を抑えるために,ゲームにおける性能を3%程度向上させる改善も加えているとのことだ。
結果として7月5日中のリリースは難しくなったようだが,48時間以内と明言されている以上,遠からず登場すると考えてよさそうだ。RX 480ユーザーは,続報に期待しよう。
AMD公式Facebookページの当該ポスト
先日のご案内通り、AMD「Radeon RX 480」のPCI-Eコネクターを通じた電力供給に関してご連絡いたします。はじめに、報告されている事象について、当社は適切な用途でのご利用である限り、マザーボードや、他のPC部品を破損するようなリスクはないと考えております。そして、本件について、みなさまの懸念を和らげるべく真摯に対応していく所存です。本件へ対応すべく、先週末より世界中のチームを招集し、事象を調査のうえ、アップデート版ドライバーを構築し、電力供給の改善に向けて取り組んでまいりました。このように設計された、「Radeon Software 16.7.1」ドライバーは現在最終テストの段階であり、48時間以内をめどに、ユーザーのみなさまへご提供できる見込みです。
この新しいドライバーでは、「Radeon RX 480」の電力配分の変更を行い、PCI-Eバスからの電力供給を低下させます。
また、本ドライバーでは、パフォーマンスへの影響を最小限に抑えつつ、全体電力を下げるオプションも実装しました。このオプションは、Radeon Settings内にある、Global Settingsメニューから、「Compatibility」UI Toggleにてご利用可能です。デフォルト設定で、このToggleは「オフ」となっています。
さらに、一部人気のゲームに対して最大3%の性能向上をもたらす[1]、Polarisアーキテクチャー向けの一連のパフォーマンス改善を行いました。これらの最適化は、「Radeon RX 480」のパフォーマンスを改善するために設計されており、「Compatibility」Toggleを有効化しているユーザーへのパフォーマンス影響を大幅に補います。
当社は高品質かつ高性能な製品の提供に注力しており、ユーザーのみなさまへさらなるパフォーマンスと効率のコントロールをお届けします。また、みなさまからいただいたフィードバックに感謝いたしますと同時に、今後も「Radeon RX 480」のさらなるパフォーマンス最適化をご提供してまいります。
[1] Based on data running ’Total War: Warhammer’, ultra settings, 1080p resolution. Radeon Software 16.6.2 74.2FPS vs Radeon Software 16.7.1 78.3FPS; Metro Last Light, very high settings, 1080p resolution, 80.9FPS vs 82.7 FPS. Witcher 3, Ultra settings, 1440p, 31.5FPS vs 32.5, Far Cry 4, ultra settings, 1440p, 54.65FPS vs 56.38FPS, 3DMark11 Extreme, 22.8 vs 23.7 System config: Core i7-5960X, 16GB DDR4-2666MHz, Gigabyte X99-UD4, Windows 10 64-bit. Performance figures are not average, may vary from run-to-run.
- 関連タイトル:
AMD Software
- 関連タイトル:
Radeon RX 400
- この記事のURL:
(C)2019 Advanced Micro Devices Inc.