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主題歌はTOUGH BOY! MMORPG「北斗の拳ONLINE」のプレスカンファレンスで,正式サービス以降の展開が発表
あの“北斗の拳”のオンラインゲーム化だけに,その開始を心待ちしている読者も多いであろう本作。いよいよプレイできる4月17日のオープンβテストの開始を前にして,正式サービスは4月24日(木)3:00PMから開始されるとの発表があった。正式サービス開始について「こちら」の記事ですでにお伝えしたが,正式サービス時の詳細なアップデート内容や,今後についても言及されているので,その内容を紹介するとともに,カンファレンスの模様をレポートしよう。
オンラインゲームに興味のない層にどのように“北斗の拳”がオンラインゲームとして登場したことをアピールしていくのかが重要なポイントになるだろう。
正式サービスの開始と同時にアップデートされる内容が公開。主題歌は“TOUGH BOY”
まずは,北斗の拳ONLINEプロデューサー 小島幸博氏により本作の主題歌が発表された。その名も“TOUGH BOY”! そう,アニメ版“北斗の拳”を視聴していたファンであれば知らない人はいないであろう,TOMCATが歌うあの曲だ。まさに腐敗と自由と暴力の真っただ中で生きていくことになる(?)本作らしい主題歌といえるだろう。小島氏は,スピード感のあるこの曲のような勢いで,本作の開発を続けていきたいとのこと。なお,この主題歌を使ったプロモーションムービーがすでに公式サイトの「ムービー」ページで公開されているので,ぜひこの熱くそしてスピード感のある曲を聴きながら,本作のイメージを掴もう。
ちなみに,会場でもそのムービーが公開され,まさに北斗の拳世代ど真ん中の筆者にはたまらないプロモーションとなっていた。個人的には“Silent Survivor”も好きなのでどこかで流れないかなーと思ったのだけど,どうでしょう? いや,誰に言ってるわけではないですけど。
ムービーが終わり一呼吸ついたところで,改めて今後のサービス日程が発表された。すでに発表されているように4月17日(木)3:00PMからオープンβテストが開始され,その一週間後となる4月24日(木)3:00PMから早くも正式サービスが開始されるのだ。また,今年は「北斗の拳」生誕25周年ということで,本作でも盛り上げていきたいとのこと。
新しく追加されるのは「ラオウ」「ジャギ」に関連する要素
そして気になる,正式サービス開始時に実装されるアップデートの内容が発表された。まずは,これまでのシンのフィールドであるサザンクロスエリアのほかに,ラオウに関連する広大なフィールドが実装される。このフィールドにはラオウの居城「拳王府」が存在し,その配下にあるサザンクロスに並ぶという巨大都市「拳王軍本拠」が登場する。小島氏によれば,赤茶けたサザンクロスの雰囲気とは一変させ,アラビアのロレンス的な白い砂漠で,世界遺産のような見た目になっているという。
拳王府 | |
拳王軍本拠 |
次に,「ギギの町」と「被虐の村」が紹介された。この二つにはある共通点があり,町や村の様子を見てみると,そうあの方の像が……どこかから,「この銅像のお方の名をいってみろ!」との声が聞こえそうだ。ちなみに,北斗の拳ファンならもちろんご存知であろう「ジャギ」の銅像である。これらの町ではジャギに関する物語が展開するようだ。
以上のように,正式サービス時には主に,ラオウとジャギに関する要素が実装される予定だ。
ギギの町 |
被虐の村 |
このほか変わったものとして,“黒王谷”というフィールドが登場するという。そして,このフィールドには虎が生息しているのだ。今回のカンファレンスではラオウの愛馬“黒王号”との関係は秘密とのことだが……今も熱心な北斗の拳ファンであれば,ピンとくるかもしれない。
300種類以上のプレミアムアイテムが登場
続いて本作の有料アイテムである,プレミアムアイテムの紹介が行われた。ケンシロウやラオウをはじめ,ジャギ/トキ/シン/レイ/マミヤといった原作の有名キャラやGOLAN軍などの衣装セットが販売される。さらに男性用,女性用のオリジナルデザイン衣装のセットがそれぞれ14種類ずつ,男女兼用の衣装が5セット登場。
また衣装だけではなく,バイクやバギーといった乗り物も正式サービスで登場する。これらはパーツ単位で構成されており,今後パーツの種類が増えることで,改造が可能になるとのことだ。
このほか,基本的な獲得経験値やドロップ率を上昇させるアイテム,理容券,整形券,そして上記のバイクやバギーの燃料となるガソリン,遠距離攻撃が可能な弓・ボウガン・ライフルとそれらの矢や弾薬,さらにはネットカフェ専売の衣装など,さまざまな種類のアイテムが販売される予定だ。これらはECショップ「ジュドルショップ」で,北斗の拳ONLINE用仮想通貨「ジュドル」をチャージして購入できる。レートは10ジュドル(JD)=100円となっている。なお,服は原作キャラクターの衣装セットを含めて41種類くらい,通常のブースト/乗り物/便利系アイテムが約90種類,セット品を個別に数えると,300種類ほどのアイテムが販売されるとのことだ。
仮想通貨売買管理システム「ジュドルシステム」の実装
北斗の拳の世界では,もはや貨幣はなんの価値も持たず,まさに紙クズ同然となっている。本作にお金という概念は存在せず,この世界の人々はプレイヤーを含めて,敵を倒したりして手に入れたアイテムを物々交換していく。これらの集めたアイテムは,NPC「物々交換ショップ」でもっとよい衣装や加工品と交換できる。また,物々交換ショップでのアイテム取り引きが動的に管理されており,その取り引き状況によって,物価の変動が発生するのだ。つまり,需要が集まるアイテムは価値が上がり,取り引き相手が少なければ価値は下がっていくわけだ。
さて,このように物々交換が基本となる本作の取り引きだが,その場合「個人商店」(いわゆるバザー)の扱いが難しくなる。例えば,アイテムを一つ個人商店で売るにしても,ゲーム内貨幣という指標がないため,売りたいアイテムの価値が物々交換でいえば何と交換すればいいのか判断が難しく,また何種類もの交換アイテムを考えるもの大変だ。そこで,前述の仮想通貨“ジュドル”が取り引きの基準となるのだ。
通常の流れであれば現金をチャージして得た仮想通貨(ジュドル)で,ジュドルショップの有料アイテムを購入するのだが,このジュドルを個人商店によるプレイヤー間の取り引きでも利用可能にすることで,お金のないこの世界でも価値が分かりやすい数値で表現できるようにしているのだ。ある意味ゲーム的な対応と言えるだろう。また,個人商店でアイテムを売ることでチャージしていないプレイヤーでもジュドルが入手できるので,ジュドルショップでの買い物や,さらに個人商店での購入料金として利用できるだろう。なお,ジュドルはプレイヤー同士で直接の受け渡しはできない。
ちなみにこのシステムは「仮想通貨を用いた仮想空間内物価変動に連動した顧客間売買管理システム」として特許庁に出願したとのことだ。
正式サービス後に,広がっていく世界
正式サービスの要素については,すでにここまででほぼ述べられていたが,まずはプレイヤー間の取り引きについてジュドルシステムの簡単なおさらいが行われた。その中で,個人商店に並べるアイテムに設定できる値段(ジュドル)は,そのアイテムの相場によって下限上限が定められる。そのため,無茶な取り引きなどはできないようだ。このシステムにより,取り引きでのプレイヤー間のトラブルからプレイヤーを保護するという考えがあるとのこと。
続いて,生業システムについて。正式サービス時に実装される二つの生業として「縫製工」「小悪党」が公開された。縫製工は,装備品である防具の修理,製品からパーツを取り出す再生,二つのパーツを組み合わせて強いアイテムを作る強化,素材を加工して作成する縫製ができ,いわゆる純粋な生産職となるようだ。なお,強化などを行えば,数値だけでなく,ちゃんと見た目も変化するとのこと。
小悪党は,既存の「悪党」という生業の進化版だという。より卑劣に,より挑発的で,逆襲し,そして華麗にダウンするというモヒカンプレイをしたい人にぴったりの生業とのこと。
これら二つの生業は,一定レベルになることで発生する転業クエストで,(正式サービス時には未実装だが)縫製工は,バイクやバギーなどの修理・改造・強化・作成ができる機械工や,武器を作れる鋳鍛造工に,小悪党は調剤師や大道芸人に転業できるようになる予定とのこと。このように,二つ程度の生業を随時追加し,最終的には20くらい,さらにその先にも生業を実装していきたいとのこと。
縫製工 |
小悪党 |
また,本作の戦闘は1対1が基本だが,今年度中に軍団単位で戦闘できるシステムを投入したいとのこと。さらに,軍団の本拠地が持て,軍団旗を置く台座をグレードアップしたり,軍団が持てる一定の支配地域(テリトリー)を拡大したり,ハウジング要素となるバラックを建設したりといったことが可能に。さらに,軍団を持たない人でも楽しめるように,誰もが安心して技を試せる闘技場が用意される。闘技場は複数計画されており,それぞれの場所で,特別なルールが設定されていたり,闘技場ごとにランキングが設けたりなどが予定されているという。
このほかにも,いくつかの追加要素が発表されているのでそれらを紹介しよう。
・ドラマチッククエスト
本作では,正式サービス以降オリジナルストーリーが展開されいくが,これらはドラマチッククエストの伏線として存在しているという。そのドラマチッククエストでは,プレイヤーがケンシロウを含めた原作のプレイヤーとなって原作のストーリーを追体験できるのだ。その結末はプレイヤーの行動次第で変化するという。さらに,ドラマチッククエストの結果は,本作オリジナルストーリーの展開にも影響を与えるとのことで,どのような物語の結末を迎えるか,そしてどのような新しい物語が展開していくのか,原作を知るプレイヤーにも楽しみな要素だ。
・フィールドの拡張
拳王エリアが正式サービスで実装され,その後のアップデートで「カサンドラ」,マミヤがリーダーを務める「解放軍拠点」,ユダの率いる勢力の「ユダ軍拠点」,そして最終的にはサウザーの治める「聖帝軍拠点」が実装されていく予定だ。
・登場するファンにおなじみのキャラクター達
・その他のシステム
生業を極めた人を称える「称号システム」
PvPが自由にできるシステムを利用した「WANTED-賞金首」
師匠が弟子をサポートして成長を促す「生業徒弟制度」
フィールドから素材を入手する採集や素材精錬
・年間アップデートサマリー
以上のように,さまざまな要素が用意されており,今後の実装が楽しみな内容となっている。
北斗の拳ONLINEと,原作の25周年を盛り上げるさまざまな企画が展開
・ネットカフェでの展開
5月1日(木)より,IPスルーシステムを利用したネットカフェでのライセンスサービスを始める。本サービスを導入した店舗は「北斗の拳ONLINE公認ネットカフェ」として,多彩な施策を展開していくとのこと。その一つが小島氏が語っていた「ネットカフェ専売アイテム」だ。このほか,ネットカフェから接続すれば移動スピードや攻撃力に影響する空腹度が常に満腹状態になったり,獲得奥義ポイントや獲得経験値のアップなどの期間限定キャンペーンが実施されたり,さらには専用マップの実装も予定しているとのこと。5月1日から5月29日までの期間で,さっそく“獲得奥義ポイント50%アップキャンペーン”が実施される。
・エースコックとのコラボレーション,「北斗の拳ONLINE 漆黒の豚骨ラーメン大盛り」を発売
冒頭でも書いたように,オンラインゲームに興味のない層に向けた“北斗の拳”オンラインゲーム化のアピールとして,30〜40代の男性も目にするかもしれない“ラーメン”とのコラボはとても面白く,北斗の拳を知る人の目を引くのではないだろうか。アイテムチケットなどが,試しに遊んでみようかという動機になるかもしれない。
迷彩ケンシロウジャケット |
こぶたコック(上・下) |
また,“北斗リング施策”として映画や玩具,アパレル製品など「北斗の拳関連コンテンツ」との連携が実施され,2008年夏には“北斗リング第1弾”として海洋堂から発売される「北斗の拳リボルテック」第一弾「ケンシロウ」「ジード軍」に,スペシャルアイテムチケットが封入され,さらに“北斗リング第2弾”では北斗の拳の続編「蒼天の拳」などが連載されている「週刊コミックバンチ」とタッグを組み,4月25日発売号で巻頭4ページの特集が掲載されるほか,ゲーム連動企画やアイテムチケット付録,オリジナルコミック化を予定しているとのこと。
山本氏は,北斗の拳ONLINEのビジネス目標として登録会員数40万人を目指したいとしている。原作のファンをどれだけ引き込めるか。新しいオンラインゲームプレイヤー層の開拓と,今後の展開に期待したい。
- 関連タイトル:
北斗の拳ONLINE HEROES
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