「XenepicOnline Revo」次期アップデート「ウォルマー帝国」先行体験レポート，新大陸を舞台に新章開幕。まさかのニャル子さんコラボも明らかに

　キューエンタテインメントが運営するMMORPG「XenepicOnline Revo」は，次期大型アップデート「ウォルマー帝国」を2012年7月25日に実装する。
　ファン感謝祭「Qonline Fiesta 2012」や公式ホームページ内の特設サイトなどで告知があったとおり（関連記事），次期アップデートでは高レベル向けのマップ，モンスター，クエストなどが大量に追加される。本作は，2010年に行われたXenepicOnlineからXenepicOnline Revoへのリニューアルを経て，今年でサービス開始から7年目を迎える息の長いタイトルである。すでにシステム面は整備されているため，今回は主にストーリー関連とエンドコンテンツの補強がメインのアップデートとなっている。
　実装前にXenepicOnline Revo運営チーム立会いのもとでテストプレイを行うことができたので，新規要素を中心にレポートしていきたい。

ゼネピック大陸を飛び出し，新大陸を舞台に新たな冒険がスタート

　これまでの本作は，タイトルどおりにゼネピック大陸内で冒険が行われていたのだが，今回のアップデートではゼネピック大陸を飛び出して，“新大陸”が冒険の舞台となる。昨年実装された「竜の浮遊島」から新大陸へと向かうことになり，そこに今回のプロジェクト名にもなっているウォルマー帝国が存在しているのだ。

　かつてのウォルマー帝国は，皇帝のもとで平和を謳歌していた。しかし“深淵魔法会”という組織が現れたことで異変が起こる。深淵魔法会が皇帝を失脚させ，帝国の実権を握ったのだ。魔王を信仰するよう帝国の人々に強要し，逆らう者は異端者として容赦なく処分する深淵魔法会。恐怖に支配された帝国はこれからどうなるのか。そして，深淵魔法会の狙いは何なのか……。

　ストーリー自体は，前回のアップデートからつながってはいるものの，舞台を新大陸に移した“新章”の始まりと捉えることもできる。

　ゼネピック大陸に住むプレイヤーは，竜の浮遊島に関するクエストを進めていくことでウォルマー帝国の話を聞くこととなる。
　具体的には，レベル100以上かつ竜の浮遊島クエストを完遂すると帝国本土へ行くことが可能になる。ただ「レベル140以上のキャラクターを対象」とした場所となっているので，かなりの高レベルでなければウォルマー帝国内で戦うのは難しいだろう。

　なお，今回のストーリークエストは，従来よりも緻密に制作されているという。クエストに向かう先にいるNPCとの会話や，マップの状況を注意深く観察することで，ウォルマー帝国の情報が少しずつ見えてくるというのだ。

連続する新規マップを一つずつクリアしていくことで，ストーリーの核心が見えてくる

新大陸に渡ったすぐのところにあるゲフレキャンプ

　ウォルマー帝国内に新たに追加されるのは，街エリア/通常エリア/高難度エリアに分けられた全43マップ。

　二つの街エリアは帝国に入ってすぐの場所にあり，冒険者の拠点として活用されることになるだろう。

　通常エリアは35マップあり，基本的に一本道となっている。ただし，途中には二つの関門が用意されており，クエストを達成しないと先のエリアに進むことはできない。この関門に対応するクエストは，高難度エリアでの戦闘となるため，パーティで協力しないと達成は困難だろう。

高難度エリア「パンシディア神殿」

　高難度エリアは，全6マップ用意されている。
　高難度エリアでは近隣の通常マップよりも強力な敵が出現し，ボスモンスターも配置されている。通常マップからは分岐したマップとなっており，クエストで必須なエリア以外であれば立ち寄らずとも進行は可能だ。
　強力な装備アイテムや新しく追加される製造用のアイテムを獲得できる場所でもあるので，パーティ向けの狩場として機能しそうである。

渇望の盆地	深淵の滝入口
蒼門	溶岩の山

　新大陸には200種ほどの新規モンスターが登場する。マップの序盤は原生生物や精霊などがプレイヤーの行く手を阻むが，後半になると深淵魔法会の構成員などのストーリーに関係する敵が出現し始める。当然，マップを進めば進むほど，モンスターはその強さを増していく。

一般フィールドにもボスが出現する

　通常マップのうち，7つのマップには，毎日特定の時間になるとシステムメッセージが流れて，ボスモンスターが出現するイベントも発生する。ボスモンスターはかなりの強敵ではあるが，ここでしか入手できないアイテムも存在しているため，危険を冒してでもチャレンジする価値はある。

　ただし，今回実装されるボスモンスターの多くは，HPの残量によって攻撃パターンや有効な攻撃手段が変わってくるなど，これまでよりもAIが強化されている。あらゆるパターンに対応できるよう，複数の職業を入れたパーティで挑みたいところだ。
　そのほか，細い通路や迷路のような作りの場所があるなど，マップ自体にも新たな試みがあるのも特徴といえるだろう。

今回登場するボスモンスター達

　もともと本作は，いわゆる「クリックゲー」と呼ばれるタイプのライトに楽しめるMMORPGであることを特徴としていたのだが，年を重ねるにつれてプレイヤーはさまざまな研究を行ってきており，現在ではキャラクターを常に動かしながら戦うような，当初の想定とはかなり異なった戦闘スタイルが確立されている。そういったプレイヤーの動向を反映して開発された今回の新大陸では，単なるクリックゲーを超えたゲーム性が実装されたわけだ。ボスモンスターのAIが複雑化したことと，マップに特徴が出たことで，状況に合わせて戦い方を変える“戦略性”も重要になってくるだろう。　

　ウォルマー帝国の楽しみ方としては，まずはクエストを受け，その指示どおりにマップを進んで目標達成を目指すのがオーソドックスなスタイルとなる。クエストどおりに進めていくことで，自然と通常マップを一つずつ突破していくことになるだろう。途中で敵が強いと感じたらクエストの進行を中断して，レベル上げや装備強化を行って再挑戦する。それでも厳しいなら，仲間を集めて協力プレイで先を目指せばいい。

ウォルマー帝国は，エンドコンテンツとしても楽しめる

　ウォルマー帝国では，新しいマップで新しいストーリーやクエストを楽しめるわけだが，ストーリーをクリアすれば終わりかといえば，そうではない。

　既存のエリアでもレベル140以上の高レベルを対象とした場所があるが，ウォルマー帝国を加えることでレベル上げの狩場選択に幅が出る。既存の高レベル向けエリアは，実装から数年経っているため，プレイヤーにとっては慣れた場所になってしまっている。ウォルマー帝国ならば，新鮮味もあり，レベル上げへのモチベーションも自然と高まるだろう。
　また，ウォルマー帝国には10体以上のボスモンスターが新規で追加されたのも大きなポイントだ。これらのボスモンスターからは新規アイテムのドロップが期待できるため，パーティで何度も討伐に向かうことになるだろう。

　以上のように，ウォルマー帝国での冒険は，レベル上げやトレジャーハンティングの要素も色濃く，いわゆるエンドコンテンツとしても機能するのである。

頭/顔装備の装着例

　なお，今回は職業ごとに武器アイテムが2種類ずつ追加される。こちらは，攻撃力自体は既存の最強武器には劣るものの，HPが上昇するなど，既存の武器とは違った特殊効果を持っているのが特徴だ。シチュエーションに合わせて持ち替えることも視野に入れると，入手しておいて損はないだろう。

　また，新たな設計図の追加が行われ，製造アイテムの種類も増加している。上位のポーションやステータス上昇スクロールのほか，今回は顔や頭装備アイテムの作成が可能となる。この装備アイテムに関しては，モンスターをモチーフとした一風変わった外見をしているのが特徴だ。製造に手間は掛かるが，ぜひとも入手してもらいたい一品だ。

今後のアップデートでウォルマー帝国の全貌が明らかになる

(C)逢空万太・ソフトバンク クリエイティブ / 名状しがたい製作委員会のようなもの

　このアップデートで，かなりの数のエリアが追加になったわけだが，全エリアを突破しても，まだウォルマー帝国の内部には潜入できない。今回のアップデートは序章に過ぎず，今後のアップデートにより，ストーリーが拡張されていくのだ。
　長くサービスを続けることで，戦い方や武器の強化具合など，運営として想定外のことも多数あったという。しかし，想定外だからとシステムに変更を加えるのではなく，現状の遊び方こそが本道であるとの認識のもと，遊び方に幅の出るようなアップデートを行いたい。そう運営チームは今後の抱負を語ってくれた。

　最後に，かねてより告知のあった人気アニメとのコラボイベントの最新情報を掲載しておこう。
　コラボレーションするアニメは「這いよれ！ ニャル子さん」に決定し，アップデートの翌週からコラボレーションイベントが開始される。ちなみに，這いよれ！ ニャル子さんは“クトゥルー神話”を元ネタにしたコメディ作品で，一部でカルト的な人気がある。
　ファンタジーの印象が強いXenepicOnline Revoだけに，今回のコラボ作品については驚いた人もいるかもしれない。現在急ピッチでイベント関連の作業を行っているとのことだったので，異色の組み合わせがどういった形でコラボするのか，今後の発表にも注目してもらいたい。

「XenepicOnline Revo」公式サイト