最近になって安価なゲーマー向け製品を投入し,ゲーマー向け周辺機器市場で注目を集め始めているA4Tech。COMPUTEX TAIPEI 2006のHall 1にある同社のブースでは,そのゲーマー向けマウスに混じって,新作となるゲーマー向けUSBキーボード
「X7 G100」が展示されていた。
このX7 G100,サイズはざっと「20cm四方よりも,若干縦方向が長め」といったところで,そこに,主にFPSでよく利用されるキーが配されている。
やや粉っぽい,それでいて柔らかさのあるラバードームで覆われたW/A/S/Dキー。赤……というか朱色といったほうが正しいかもしれない
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そのなかでまず目を引くのは,赤いW/A/S/Dキーだ。ほかの黒いキーは,よくあるプラスチックの質感なのに対して,赤いキーだけはゴムのような手触りになっている。また,見て分かるように黒いキーより一回り大きい。
これについてA4TechのJosephine Lin氏によれば,ゴムの質感になっているのは,プレイに“熱く”なったときでも,指がすべらないようにするためとのこと。また,少し大きめになっているのは,ほかのキーと押し間違えたりしないためとのことだった。
本体左側には,[Tab][Shift][Ctrl][Alt]キーが縦に一列。上には2段で,ファンクションキーならぬファンクション“ボタン”が並ぶ。ファンクションボタンの右端にあるのは,USBインタフェースを利用したボリューム調整ボタンだ
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実際に触ってみた限り,色に関係なく,
キーストロークはかなり浅い印象。実際に動作させてみないと分からないが,最近のゲーマー向けキーボードで流行している,軽いキータッチを実現しようとしているのではなかろうか。
なお,キータッチと同じく操作感に影響する,本体の傾斜はほとんどなく,傾斜させるためのチルト機構もない。かなり平べったい感じで,人によっては,何らかの手段で傾斜をつける必要が出てくるかもしれない。
どのボタンがどのコマンドに対応するかを示すシートが4ゲーム分付属するらしいが,「Half-Life: Counter Strike」以外のゲームタイトルは不明。また,このシートはきちんと固定されていないため,ペラペラと動いてしまう。写真でも,シートが不自然に膨らんでいるのが分かるだろう。このあたりのチープさは,やや残念
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なお,キースイッチはメンブレンタイプなので,耐久性が犠牲になる一方,コストは低くなるはずだ。そこで気になる発売時期と価格について聞いてみたところ「各国の代理店からオファーがあれば出荷できる状態」(Lin氏)。早ければ2006年6月〜7月には店頭に並びそうな気配だ。ただし,これから卸値交渉に入るので,店頭価格はまだなんともいえないとのことだった。
正直なところ,全体的にはややチープな印象がぬぐえないが,価格次第では,FPS初心者に向いたデバイスとなる可能性もある。価格を中心とした続報に期待したいところだ。(佐々山薫郁)