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[G-Star 2011]モバイルゲーム一筋の「COM2US」が単独でブース出展。韓国のモバイル市場などを聞いた
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印刷2011/11/14 18:06

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[G-Star 2011]モバイルゲーム一筋の「COM2US」が単独でブース出展。韓国のモバイル市場などを聞いた

 韓国・釜山で11月10日から13日にかけて開催されたゲームショウG-Star 2011にて,「Com2uS」がB2Cエリアに単独でブースを構えていた。あまり聞き慣れない読者もいるかと思うが,ここはモバイルやソーシャルゲーム関連を中心に手がけている韓国のゲームメーカーである。

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 モバイル/ソーシャルゲーム業界は韓国でも近年成長が著しく,例えばG-StarのB2B(=商談向け)エリアを毎年見てきているわけだが,このところ出展数が急速に増えてきているのが分かる。しかしB2BではなくB2C(=一般来場客向け)エリアで,こういったメーカーが単独でブースを出展するのは,担当者によるとG-Starでは初のことだそうだ。

「Smart TV」関連の出展作
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 Com2uSの出展タイトルのジャンルをざっと見てみると,野球,ゴルフ,スノーボード,パズル,ビリヤード,シューティング,タワーディフェンス,お絵描き,三国志物,農園系など,まさにライトゲーム勢揃いといったところ。プラットフォームはios用が多いが,Androidもちらほら見受けられる。珍しいところでは,ネット接続できるテレビ「Smart TV」関連の出展作もあった。

 韓国のゲームショウ「G-Star」は,PCオンラインゲームの出展割合が圧倒的に高いのが特徴の一つであったが,もしかすると状況は次第に変わりつつあるのかもしれない。今回,Com2uS CorporationでSenior Managerを務めるHeewon Kang氏に,会社の概要や,韓国のモバイルゲーム事情などについて話を聞いてみた。

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 Com2uS Corporationは,今から12年前に設立されたゲームメーカーで,モバイル/ソーシャル一筋の業務を行っている。設立当初は普通の携帯電話向けアプリを開発していたが,2008年にAppStoreのサービスが始まってからは,次第にそちらへとシフト。現在手がけているプラットフォームの比率は,iPhone/iPadとAndroidが約7:3とのことだ。

 長らく開発会社一筋だったが,AppStoreなどを通じてグローバル展開を行うようになってからは,パブリッシングも行うようになったという。現在の社員数は350名とのこと。
 韓国市場だけを見るとiPhone/iPadのシェアが高いが,ワールドワイドで考えるとAndroid版の需要も高まってきており,最初に前者を開発し,そこから後者へ移植する流れが多いそうだ。

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 Kang氏によると,今回Com2uSがG-Starに単独出展したのは,韓国モバイルゲーム市場の勢いを象徴する出来事だという。
 以前,携帯電話向けゲームを開発しているときは,まだまだスペック的に物足りなかったが,スマートフォンになりスペックが上昇することで,ゲームのクオリティもどんどん上がっているという。
 どこにいても手軽に遊べるメリットは絶大で,画面が小さいというデメリットに関しては,iPadやタブレットPCの普及でカバーされつつあるそうだ。そのため,数年後にはモバイルゲームがPCオンラインゲームのシェアを追い越すだろう,との見解を示した。

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 ちなみに,ほかのPCオンラインゲームメーカーも,この動きを黙って見ているわけではない。とくに顕著なのはNexonで,今年のG-Starはモバイルゲームが中心のブース出展であった。そのほか,NHNは会場外にモバイルゲーム用の特設ブースを構えており,NCsoftも,今後のモバイルゲームへの展開を臭わせていた。
 そのことをKang氏に話すと,他社のそういった動きは至極当然で,今後は各社間で競争も激化するものの,モバイルゲームを専門とするCom2uSのノウハウは,そう簡単には他社には真似できない,との回答を示した。

 その理由がなかなか興味深い。Kang氏によると,大手メーカーがモバイルゲームに参入するための目的は,現在抱えているシェアや,自社タイトルのファンを奪われないためのものだと指摘。一方でモバイルゲームを専門とするCom2uSは,1人でも多くの人にゲームを届けるためだという。ここのスタンスが違う時点で,タイトルがアプローチできるプレイヤー層がまるで違ってくるそうだ。

今回話を伺ったCom2uS CorporationのSenior Managerを務めるHeewon Kang氏
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 さらに具体的に話を聞いてみると,Com2uSのモバイルゲームは,“100秒”程度のごく短時間のプレイでも,十分に楽しませることを最重視しているという。一方,オンラインゲーム会社が作るモバイルゲームは,従来の重厚路線であり,それではライト層のシェアは確保できないだろう,とのこと。
 どちらがシェアを確保できるかは別の問題として,確かにNexonの「三國志を抱く」や,NCsoftの「Lineage Eternal」(これは映像出展を行っただけだが)などといった重量級モバイルゲームと,Com2uSのモバイルゲームとでは,対象プレイヤーがまるで違っているだろう。

 G-StarのB2Bブースにおけるモバイルゲームの出展数は,年を追うにつれ急速に増えてきている。来年のG-Star 2012で,いったいどれだけの数のモバイルゲームが出展されるのか。そしてCom2uS以外にも,こういったメーカーが続々とB2Cエリアにブースを構えるようになるのか。今からとても気になるところである。
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