プレイレポート
コンシューマ機の人気シリーズがPCに登場 「モンスターハンターフロンティア オンライン」プレイレポート
■“あの”モンスターハンターシリーズのPC版
モンスターハンターシリーズは,2004年3月にカプコンからプレイステーション2専用ソフトとして発売された第1作の「モンスターハンター」以降,順調に作を重ねており,オンラインプレイに対応したアクションゲームとして高い人気を誇っている。また同シリーズは,プレイステーション2のみならず携帯ゲーム機のプレイステーションポータブル(PSP)でも展開されており,非常に幅広い層に親しまれている。
今回,PC版として登場したMHFは,2006年2月に発売された「モンスターハンター2(ドス)」をベースにした,いわゆるMOタイプのゲームであり,最大4人のチーム(パーティ)を組んでプレイできる。なお従来のシリーズとは異なり,オフラインでのプレイはできなくなっている(シングルプレイは可能)。
またMHFには,新規にモンスターとフィールド,クエスト,そして新機能が追加される予定だが,第1回クローズドβテストの時点では,ネットワーク関連やマルチプレイの動作検証,および負荷計測に主眼が置かれていたため,ほとんどの新要素は実装されていない状態である。
またPC版ということで,操作はゲームパッドのみならず,キーボードおよびマウスにも対応している。しかしながら,もともとコンシューマ機におけるゲームパッドでの操作を基準に設計されているためか,キーボードやマウスでの操作は独特の仕様となっている。FPSやMMORPGなどでキーボード操作に慣れているという人でも,素直にゲームパッドでプレイしたほうがいいかもしれない。
ちなみに使用可能なゲームパッドは,プレイステーション2用と同等のアナログスティック2本と,12個以上のボタンを備えたものだ。
■使用する武器によって大きく変化するプレイ感
また,あらかじめセットされたキャラクターも豊富に用意されているので,細かい設定は面倒という人であれば,そちらを利用するといいだろう。
なお,本作は一般的なRPGと違い,職業(クラス)の概念は存在しない。マルチプレイにおける役割分担は,使用する武器の系統によって決定される。武器の系統は,以下に挙げる11通りで,それぞれ長所短所がある。以下,基本的には2月2日の記事でお伝えした内容とほぼ同じだが,あらためて紹介しておく。
・片手剣
初期装備であるため,おそらくすべてのプレイヤーが一度は使用することになるであろう武器。攻撃速度が速いうえにディレイも少なく,素早い立ち回りができるほか,セットになった盾でガードすることも可能だ。その一方で,ヒット1回当たりの攻撃力は高くないため,何度も攻撃する必要がある。
・大剣
巨大かつ重量のある剣で,一撃あたりの攻撃力が高い。また,力をためて繰り出す「ため斬り」や,刀身を利用したガードができる。しかし攻撃速度および武器を構えたときの動きが遅く,隙ができやすい。
・太刀
長い刀身を特徴とした武器。斬ることにより「練気ゲージ」がたまり,強力な「気刃斬り」を繰り出すことができる。なお,練気ゲージは時間とともに減少してしまう。
・双剣
いわゆる二刀流。手数の多い極めて攻撃的なスタイルで,一部のハンターに絶大な人気を誇る。一時的に攻撃力を上げる「鬼人化」,およびその最中に使用できる「乱舞」で活躍する。
・ハンマー
重量級の高い攻撃力と,見た目と違った立ち回りやすさで,初心者でも比較的扱いやすい武器。強力な「ため攻撃」ができるほか,モンスターの頭部に攻撃を当て“めまい”状態に陥らせることも可能だ。しかしガード不能で,リーチが短いという欠点もある。
・狩猟笛
自分や仲間の能力を強化させる「演奏」――いわゆるバフ効果を発揮する。音色を組み合わせることにより,攻撃力や防御力のアップ,体力回復が可能。またハンマーに引けを取らない攻撃力を持つ。
・ランス
長いリーチと貫通力,ガード状態からも攻撃できるといった特徴をもつ。巨大な武器と分厚い盾により動きは鈍重になるが,特殊攻撃の「突進」で一気にモンスターを蹴散らすことができる。
・ガンランス
ランスに,火薬による砲撃能力を加えた武器。砲撃によって大ダメージを与えられる。また,モンスターのブレス攻撃の仕組みを利用した「竜撃砲」は強力だが,一度使用すると放熱板が閉じるまで使えなくなるという欠点もある。クセが強く扱いづらいが,特徴的な見た目から一度は使ってみたいというハンターは多い。
・ヘビィボウガン
遠距離からの攻撃を得意とする武器。高い攻撃力を誇るが,移動などの動作が遅く,またガンナー専用の防具しか着用できないため,モンスターに接近されると脆い。
・ライトボウガン
ヘビィボウガンと対比をなす,機動力重視のガンナー。攻撃力は低いが,補助効果のある弾丸を使用して,モンスターを状態異常に陥れることも可能。やはり防具はガンナー専用のものしか装備できず,モンスターに接近されると不利になる。
・弓
ライトボウガンと同じく高い機動力を誇るが,射程は若干短くなっている。弦を引くことで攻撃を変化させる「ため撃ち」ができるほか,補助効果のある薬品入りのビンを装着することで,モンスターを状態異常に陥れることも可能だ。こちらもガンナー専用防具しか装備できない。
■フリークエストと狩猟演習
このハンターランクは,クエストをクリアするごとに与えられる「ハンターランクポイント」の増加に伴って上昇する。今回のテストではハンターランク14までのクエストおよび演習に制限されている。
またクエスト,演習のいずれも,季節に応じて内容が変化していく。季節はリアルタイムの25時間周期で移り変わり,温暖期→寒冷期→繁殖期→温暖期の順でループしている。
●フリークエスト
ハンターランクに応じて,大衆酒場内にあるハンターズギルドから依頼されるクエスト。基本は「メインターゲット」1種類,「サブターゲット」2種類で構成されている。メインターゲットを達成すればもちろんクエストクリアとなるが,サブターゲット一つを達成した時点で,任意にクエストクリアとすることもできる。報酬となるハンターランクポイントや通貨などは,1回のクエストでターゲットを達成した数によって上下する。
なおハンターランクが一定値に達すると,公式狩猟試験を受けられる。こちらは通常のフリークエストとは異なり,「マストオーダー」と呼ばれる複数のターゲットをすべて達成しなければクリアとならない。
またフリークエスト中は,鉱石の採掘や,花やキノコなどの採取,虫取りなどの素材アイテムの収集を行うこともできる。これらは持ち帰って武器や防具の生産/強化に使ったり,各種アイテムに調合したりできる。
●狩猟演習
また演習をクリアすると「演習ポイント」が与えられる。このポイントは演習中のプレイヤーの行動によって加算減算がされるなど,非常に細かいルールとなっている。なお演習で得たポイントは,各種のチケットに交換可能。このチケットおよび演習で入手できるコインは,特殊装備の生産材料となる貴重なものだ。
そのほか,演習にはタイムアタック制やハイスコア制も導入されており,全般にゲーム性の高い内容となっている。
■今後の予定について
スペック面に関しては,Pentium 4/3.60GHz+GeForce 7600 GTの環境では,1280×1024ドット(SXGA)の解像度でプレイしても,ゲーム中にフレームレートが落ちる(30fpsを切る)ことはほとんどなかった(フレームレートは「Fraps」で確認)。なお,フレームレートは最大30fpsに抑えられているため,ハイパワーのPCでは性能を持てあましそうな感じだ。ハンティング中のマップ間の移動などで,ネットワークのラグを感じることもなく,本作の推奨環境を満たしていれば,描画能力不足に悩まされることはないだろう。
さて,今回のクローズドβテストでは,これまでに伝えられているMHFの新規要素を実際に体験することはできなかったが,それらは第2回以降のβテストや正式サービスでの楽しみとしてとっておこう。
ハンターの拠点も,今回はマルチプレイ用のドンドルマの街だけだったが,今後はシングルプレイ用のクエストを提供する「ジャンボ村」が実装される予定。ハンター間の交流を深めるために新規に用意されたと思われる「メゼポルタ広場」にも,クエスト掲示板や各種NPCがすでに配置されており,今後の重要度が高まりそうだ。
また,4Gamerでも伝えている「マイギャラリー」などの新機能も,ハンター間の交流に非常に役立ちそうである。
こうした新規要素の情報は今後随時お伝えする予定なので,気になる読者諸氏は楽しみに待っていていただきたい。なお第2回クローズドβテストは,3月1日〜15日に実施される予定となっており,すでにテスター募集も開始されている。締め切りは2月22日となっているので,興味がある人はぜひ応募してみよう。(ライター:大陸新秩序)
■第2回クローズドβテストの参加者募集記事は「こちら」
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