プレイレポート
「モンスターハンター フロンティアG」の高グラフィックスバージョン「MHF-G High Grade Edition」実装。その実力を開発陣のコメントを交えつつレポート
本稿では,本作のプロデューサーを務める宮下輝樹氏,運営プロデューサーの関野亮央氏のコメントを交えつつ,High Grade Editionの実力を紹介しよう。
「モンスターハンター フロンティアG」公式サイト
「MHF-G High Grade Edition」特設サイト
High Grade Editionにおいて最も目を惹くのは,やはりモンスターの皮膚や体毛などの質感が大幅に向上している点だろう。リアルになったモンスター達は迫力を増しており,「ゲームとはいえ,こんな巨大生物に生身の人間が立ち向かえるのか」といった,モンスターハンターシリーズを初めてプレイしたときの気持ちを思い出すハンターもいることだろう。
ちなみに,先行公開されたHigh Grade EditionのPVおよびオフラインイベントの試遊コーナーに登場したモンスターには「テオ・テスカトル」「パリアプリア」「クシャルダオラ」の3体が選ばれているが,その理由は高グラフィックス化による質感の向上が明確だったからだそうだ。
関野氏「実はヌルッとした質感のモンスターというと,パリアプリア以外にもいるのですが……。たとえば『フルフル』は,もっと露骨に分かりやすく変化しています。しかし,良くも悪くも“グロさ”を前面に押し出したモンスターなので,嫌いな人もおられるでしょう。そこで,プロモーションでは認知度や見栄えの良さを重視して,この3体を選んだというわけです」
そのほか,「ティガレックス」のように鱗があったり,派手な体色だったりするモンスターは大きく印象が変わるはずだ。高グラフィックス化されたさまざまなモンスターを見比べて,それぞれの新たな魅力を見出してほしいところである。
さらにフィールド上に落ちる影が従来の丸型ではなく,ちゃんとモンスターやハンターの形を反映している点にも注目してほしい。
こうした影の設定は,PC環境やハンターの好みに合わせて細かく設定できるとのこと。これまでモンスターの影を基準にタル爆弾や罠を設置するポイントを決めていたハンターの中には,従来の丸型でないとうまくいかないという人がいるかもしれないが,高く飛び立ったときなどは自動的に丸型の影に切り替わるようだ。
宮下氏「影だけでなく,ほかのエフェクトも細かく設定できます。High Grade Editionでは背景にモヤがかかったり,密林では木漏れ日が差し込んだりしますが,それらのエフェクトは好みに応じて,個別にON/OFFを設定できます」
宮下氏によると,MHF-Gチームでは何年も前から高グラフィックス化に取り組んできたそうだ。その取り組みがようやくHigh Grade Editionとして実装できるようになったのが,たまたま「G6」アップデートのタイミングと重なったのだとか。
ちなみに,最も頭を悩ませたポイントはハンターの武具だったとのこと。というのも,何万種類にも及ぶ全武具のポリゴンに手を加え,テクスチャを書き換えるには膨大な開発期間を要するからだ。
それでは,どのようにして高グラフィックス化を実現したのか。実は,High Grade Editionでは背景とモンスターだけを描き直すという手法を取っており,そのほかはプログラム上で処理しているのだという。
宮下氏「つまり,ハンターに関してはポリゴンもテクスチャも従来と変わっておらず,シェーダーによって空気感や光の差し込み具合を変化させて,今まで以上の表現を可能にしたんです。溶岩の照り返しなども,きちんとハンターに映り込み,少し顔が赤くなるのでかなり印象が変わりますよ」
もう一つ,前述した影の表現についても,かなり苦心したそうだ。MHF-Gの基本設計は8年以上前になされているため,現在の主流となっている手法を採用できず,モンスターやハンターなどのオブジェクトに直接,光を当てて影を描画しているという。そのぶん,昨今のゲームと比較すると負荷が大きく,処理が重くなっている部分もあるとのことである。
宮下氏「この手法で本当に高グラフィックス化を実現できるのか,きちんと見た目が変わるのか,そもそもプレイの邪魔にならないパフォーマンスが出せるのかといった課題がありました。さまざまな試行錯誤と調整を繰り返し,それらをクリアした結果,最終的に感謝祭でお披露目したような仕上がりとなったわけです」
さて,気になるHigh Grade Editionの動作環境だが,これは特設サイトで公開されている。日本国内で主流となっているオンラインゲーム事情を踏まえて,設定されたとのことだ。
ちなみに,High Grade Editionのハンターと従来の環境で遊んでいるハンターが,一緒にクエストをプレイするとどうなるかというと,これまでと何も変わらない。
関野氏「High Grade Editionでプレイすれば,高グラフィックスを楽しめますが,ゲームとしては今までどおりです。つまり,現在のサーバー1なら,High Grade Editionと通常のPC版,PS3版,PS Vita版のお客様が一緒に遊ベるというわけです」
今回,High Grade Editionが実装されたことで,初めてMHF-Gに触れる人にとっては,7年以上にわたって蓄積されたコンテンツを最新ゲームと遜色のないグラフィックスで楽しめることになる。また長らくMHF-Gをプレイしてきたベテランハンターにとっても,新鮮な気持ちで生まれ変わったモンスター達と対峙できるのではないだろうか。
すでに来春のアップデートでは,ゲーム内のハンターの表情がアクションに応じて変化するようになる(PC版のみ)ことが発表されており,今後ますます進化を続けるMHF-Gのビジュアル面に期待が高まる。
最後に,High Grade Editionの実装に注目している人に向けた宮下氏のメッセージを掲載して本稿の締めとしよう。
宮下氏「High Grade EditionはPC版のみの仕様となっていますが,過去にMHF-Gをプレイしていたという人には,ぜひモンスターの質感の違いを確認してほしいです。もちろんMHF-Gは初めてという人も,『グラフィックスがすごい!』と感じていただけると思います」
「モンスターハンター フロンティアG」公式サイト
「MHF-G High Grade Edition」特設サイト
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