紹介記事
あなたのSteamインベントリに資産が眠っていませんか? いつの間にか溜まっていたトレーディングカードを売ってみた話
Steamトレーディングカードは,対応タイトルをプレイするともらえるもので,タイトルのカードセットをコンプリートして「バッジ」を作ると,Steamレベルを上げるために必要な経験値が得られる。
ただし,プレイで得られる枚数ではコンプリートできないため,フレンドとの交換やマーケットでの購入が必要だ。逆に言うと,手持ちのカードをマーケットで売ることができる。
Steamレベルを上げると,フレンドにできるプレイヤー数の上限が増えたり,プロフィール画面の見栄えを良くしたりできるのだが,フレンドがいなくて,増やすつもりもない筆者はあまり惹かれない。ということで,手持ちのカードを売ることにした。
ゲームをプレイすれば簡単に入手できるので,売れたところで1枚せいぜい数円程度のものがほとんどなのだが,塵も積もれば山となるはず。
折しもSNSが「PayPayで●万円キャッシュバックだー!」といった話題で盛り上がっていた時期に,ちまちまと売ってみたので,「なんだかよく分からないうちにカードが溜まってるけど,あれ何なの?」「売れるのは知ってたけど,実際に売ったことはない」などという人は,参考にしてもらえれば幸いだ。
入手方法はゲームを起動しておくだけ。キラカードやブースターパックもある
前述した通り,トレーディングカードをもらうためには,対応タイトルをプレイする必要がある。「実績」のように特定の条件を達成する必要はなく,起動時間が一定の長さになればもらえるようだ(基本プレイ無料のタイトルは,ゲーム内での購入額が一定額に達する度にもらえる)。今回は,それまでプレイしていなかった“積みゲー”のカードも集めたのだが,いずれのタイトルも,プレイで入手できる分のカードは5時間かからないうちに揃う感じだった。
トレカということで,「キラカード」も用意されている(それほどキラキラしていないが)。これがもらえるかどうかはランダムで決まるのだが,Steamレベルを上げていると確率が高くなる仕組みだ。レアカードだけに,売るときの相場は通常のカードより高めになる傾向がある。
また,トレカが3枚入った「ブースターパック」がもらえることもある。これはゲームプレイ時間ではなく,誰かがトレカを揃えてバッジを作ったとき,「資格を持つ人」にランダムで配られるものだ。
資格を得るには,そのゲームのプレイでもらえるトレカをすべて入手したうえで,Steamに週1回ログインすることが必要だ。
相場を読んで高く売り抜けろ!
Steamのマーケットでアイテムの売買をスムーズに行うには,自分のアカウントに制限がかかっていないことが条件となる。
これの制限はスパミングやフィッシングなどの防止を目的としたもので,一定期間内の購入記録がない,最近パスワードをリセットしたなど,さまざまな理由でペナルティを受けてしまうので,こちらで詳細を確認しておこう。
その中でも注意したいのは,Steamガードモバイル認証に関するものだ。Steamガードモバイル認証は,アカウントに携帯電話番号を登録したうえで,ログイン時にSteamのスマホアプリを利用するセキュリティ機能。利用していないアカウントだと,売却時の設定価格が一定額以上だったり,相場から外れていたりしたときに,出品が15日間「ホールド」されてしまう。
Steamガードモバイル認証を導入しても,7日間はこの状態が続くので,冬休み中に売却を完了したいと思っている人は,すぐに設定を済ませてほしい。
売却手続きを始めるには,インベントリで売りたいものを指定して「売却する」ボタンをクリックすればいいのだが,その前に,ボタンの上にある「コミュニティマーケット内で表示」という文字列をクリックしよう。ここでは,現在出ている売り注文と買い注文が確認できるので,それを確認したうえで販売価格を決めるといいだろう。
ここでは「平均販売価格」というグラフも確認できるのだが,これが何を意味しているのかが正直なところ分からなかった。
筆者は最初「売買が成立した価格の推移」かと思ったのだが,それにしては上下動が激しすぎるし,グラフが自分の注文価格以上を示しているのに,カードは売れないまま,というケースがあったからだ(FAQに価格の低いものから販売されるという説明がある)。
なので,これよりは「買い注文と売り注文(累積)」のグラフを参考にするのがオススメだ。
自分が持っていないタイトルのカード相場も調べられる。そこで気づいたのは,ある意味当然ではあるが,リリース直後のタイトルのカードは,供給数が少ないために相場が上がるということだ。1枚数十円はザラで,ものによっては100円超えも狙えそうである。
自分がのほほんとチュートリアルなんぞをやっているうちに,熱いトレカ仕手戦が繰り広げられていたとは……Steam社会の裏を知った気分だ。
話を売却手続きに戻そう。売却額の設定は「あなたの受取額」または「購入者支払額」の入力欄で行う。差額は手数料というわけだ。
今回筆者は25タイトルからの98枚を売ることに。最低出品額より若干上の設定で約2週間待った後,売れなかったものを買い注文の最高額で処分することにした。
個人的にはもっと待ちたいところだったのだが,やっぱり記事で総額いくらになったかを書きたかったからだ。
前述したリリース直後のタイトルのように,売却額はさまざまな要因によって変わるのだが,おおざっぱに表現すると,通常のトレーディングカードはインディーズタイトルだと2〜5円程度,人気IPだと若干上がって5〜10円程度で売買が成立するという感じだった。そして日本メーカーのタイトルになると,そこからさらに高くなるような印象だ。
そうやってすべてのカードを売却した結果,総額は531.67円(1枚あたり約5.43円)。もっとも高い値で売れたのは「Night Cry」の「Monica」(34.79円)だった。
一部の編集者からは「自動販売機の釣り銭口に手を突っ込んで回るような企画」などと言われたが,ひとつひとつ「これなら売れるか……?」と価格を設定し,売買成立のメールを毎日心待ちにしていた自分にとっては,ただの531.67円ではない。大事に使わなければ……と思ったところで,こんな記事を見つけたので,どれを買うか,じっくり考えたいと思う。
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