「マビノギ英雄伝」の3キャラクターを実際に操作。近接攻撃タイプと魔法攻撃タイプでかなり異なるプレイフィールに驚き

　2011年9月9日に体験会参加者の募集が始まり，日本でプレイできる日が迫るネクソンの新作オンラインアクション「マビノギ英雄伝」。国内正式サービスの開始時には，3人のキャラクター「リシタ」「フィオナ」「イヴィ」から選択してプレイできることはお伝えしたとおりだが，今回，ネクソンに足を運んで北米版クライアントでこの3人をそれぞれ操作させてもらってきたので，プレイフィールをお届けしたい。

リシタ

フィオナ

イヴィ

　本作の基本操作は，［W/A/S/D］キーでキャラクターの移動，マウス操作でキャラクター視点の移動，左クリックで通常攻撃，右クリックでスマッシュ（強攻撃），そして［Space］キーで前転やステップによる回避行動といった具合だ。
　さらに，［E］キーを押すと，敵やマップ上のオブジェクトを掴んで，投げたり武器として利用したりできる「掴み」アクションが発動する。

　これらの操作は，キーボードだけでなく，ゲームパッドに割り当てることも可能だ。ゲームパッドを使うと，かなりコンシューマゲームに近い感覚でプレイできる。

マビノギ英雄伝の特徴である掴みアクション。画像で持っているのは，そのへんに落ちていた骨付き肉だ。どういうわけか，けっこう威力が高い

重たい鉄鍋でボスにトドメを刺してみたら，ギャグのような吹っ飛び方をしてくれた

　基本操作は各キャラクターでほぼ共通だが，キャラクターによっては独自のアクションが使えたり，掴みアクションで持ち上げられる対象が違っていたりと，細かな違いが出てくる。
　そんな中で，分かりにくい特殊なアクションが少なく，比較的簡単な操作で遊べるのが，両手に剣を持って戦うスピードタイプの戦士，リシタだ。リシタは攻撃速度が速く，連続攻撃で敵をバサバサ切り倒していけるのが特徴。とにかく操作感は爽快で，コーエーテクモゲームスの「無双」シリーズに近い。
　今回プレイさせてもらったリシタはレベルがあまり高くなかったので，使えるスキルが少なかったものの，レベルアップするにつれ，回転斬りや「マビノギ」でおなじみのウインドミルなども使えるようになるそうだ。


　ちなみに，今回は軽装っぽい装備のリシタで遊んでみたが，実はプレートアーマーも装備できる。重そうな装備でどうやって高速で動いているのかは疑問だが，全身を西洋甲冑で包みたい，という人もリシタを選ぶとよさそうな気がする。

町中で見かけた，真っ白な甲冑を装備したキャラクター。本来はもっと金属っぽい色の装備なのだが，白く染まっているとマビノギのパラディンっぽくて格好いい。意外と，全身に甲冑を纏えるタイトルは珍しいかもしれない

　片手剣と盾を装備した女戦士のフィオナも，操作はリシタと大きく変わらない。ただ，リシタよりも手数は少なく，右クリックを押しっぱなしにすると，最大3段階のチャージが可能な強力なスマッシュを放てるなど，一発の威力に重みを置いた攻撃を行えるキャラクターとなっている。
　さらに，通常攻撃で剣を振った後にスマッシュを使うと，腹に蹴りをお見舞いしたり，掴みアクション後に敵を殴りつけたりと，やたらパワフルなアクションが多いのも特徴だ。

　操作してみた印象は，リシタよりも若干難しめ。素早い攻撃ができないので，敵の攻撃を受けて連続攻撃が中断されてしまうことがある。うまく敵の動きを見ながら，威力の高い攻撃を確実に当てていきたいところだ。

　また，フィオナは，リシタと違って［Space］キーの回避行動で盾を使用できる。ただ，盾を構えている間は動けないので，使いどころが難しい。回避するスペースのない狭い通路などでうまく使うと，ダメージを抑えられそうだ。



　魔術師のイヴィは，リシタとフィオナでは使えない魔法を習得するので，独自の操作で戦うことになる。というのも，イヴィには右クリックでのスマッシュ攻撃が存在しないのだ。
　イヴィで右クリックを押すと，移動ができない代わりに，魔方陣のようなものが画面中央に表示され，チャージが始まる。そして，その間に［W/A/S/D］キーのいずれかを押すと，さまざまな魔法をチャージ段階に応じて使用できる。今回プレイしたレベル41のイヴィには，チャージ1段階目に「Healing Corona」と「Mana Mine」，2段階目に「Ice Blast」と「Firebolt」，3段階目に「Ice Spear」という計5種類の魔法がセットされていた。魔法の炎や氷などのエフェクトがけっこう派手なので，近接攻撃とはまた違った爽快感がある。
　そのほかにも，拾ったオブジェクトを錬金術で回復アイテムに作り替えるスキルを使えるなど，とにかくアクションの種類が豊富なので，操作していてかなり楽しい。戦闘中にいろいろなことをやりたい人は，イヴィがおすすめだ。


　さらに操作感とはまったく関係ないが，設定上は15歳の女の子らしい。なんとなく，国内サービスが始まったら一番人気になるのだろうなあ……という気がする。

　ちなみに，イヴィは掴みアクションにも少し癖があり，リシタやフィオナのように敵を掴めない。「この外見で，敵を引っ捕らえて殴り始めたらどうしよう」などと思っていたが，そんなことはないようで安心だ。また，柱の破片や壷などは，持ち上げるのではなく，魔法で空中に浮かせて運んでいた。

イヴィで掴むアクションを行うと，たいていは空中にオブジェクトを浮かせるのだが，棍棒などの武器は手に持っていた。当然，その後はボコスカ殴りつけることになる

　さらに上記以外にも，ゲームを進めていくと，それぞれのキャラクターで新たな系統の武器が使用可能となる。一定のレベルまで育てたキャラクターで条件を満たすと，リシタは「デュアルスピア」，フィオナは「ロングハンマー」，イヴィは「バトルサイズ」が使えるようになるのだ。

　今回，プレイした3人のうちイヴィのみが条件を満たしていたので操作させてもらったのだが，かなり操作感覚の異なるキャラクターになっていた。操作が魔術師状態のイヴィよりも，リシタやフィオナ寄りになっており，近接攻撃でのコンボや右クリックでのスマッシュも放てるようになっているのだ。その代わり，本来イヴィが得意な魔法は使えなくなっているので，もはやまったく別のキャラクターに感じられる。
　リシタやフィオナの場合，さすがにイヴィほどの変化はなさそうだが，リシタはより高速な攻撃が，フィオナはより一撃の威力を重視した攻撃が可能となるとのこと。どちらも，それぞれの特徴をさらに強化した戦い方ができるようになるのかもしれない。

バトルサイズを装備したイヴィ。今回プレイしたイヴィは魔法をメインに覚えていたので，鎌で使えるスキルを習得していなかったのが残念。鎌をメインに使うよう育成していけば，専用のスキルを覚えられるそうだ

デュアルスピアは，両手の槍で高速攻撃を行える武器。2つの槍を合体させて攻撃するスキルもあるそうだ

ロングハンマーは，動きが鈍くなる代わりに，より強力な一撃を叩き込めるようになるという

　武器といえば，どのキャラクターでも装備できる「サブウェポン」にも触れておこう。
　本作では，鎖や投げ槍，爆弾などを，1種類だけ通常の武器とは別に装備しておける。いずれも，使用するとキャラクターが投擲ポーズを取り，その後敵を狙って投げつける形になるので，とっさに使えないのは難点だが，追加効果をうまく使うとなかなか便利そうだ。

　鎖は，敵に投げつけると動きを制限できるサブウェポン。鎖で敵とつながっている間，投げた本人は攻撃できないので，ソロプレイ時に使ってもあまり意味はない。パーティプレイ時に，1人が動きを止めてるうちに，ほかのメンバーで攻撃するといった使い方をするとよさそうだ。
　敵によっては，1本の鎖で動きが止まらないこともあるらしく，その場合は複数人で鎖を投げつけると効果的とのこと。

鎖でつながれた敵は，完全に動きが止まるわけではなく，逃れようと暴れてくる

　投げ槍は，直撃させるとボスモンスターであっても数秒間のスタン効果が発生する。ソロプレイ時に装備するなら，鎖よりは投げ槍のほうが有効だろう。スタン中の敵は，突き刺さった槍のせいで痛そうにうずくまるので，ちょっとかわいそうだったりする。

投げ槍が刺さってスタン中のボス。かなり痛そう……

　爆弾は，投擲後に一定時間が経過すると爆発し，周囲にダメージを与えられる装備だ。重そうな投擲ポーズを取るにしては，投げると意外にバウンドするので，爆発させたい場所に投げ込むのはなかなか難しい。地形を利用して，敵の足下などにうまく投げ込みたいところだ。

ワームっぽい敵に爆弾を投げつけてみたところ，こちら側に盛大に吹っ飛んできた。威力はかなり高そうだ

　以上が，3キャラクターを操作して確認できた内容となる。体験会やサービス後のプレイの参考になれば幸いだ。
　以前掲載したファーストインプレッションで述べたとおり，純粋にアクションゲームとして面白いという感想は，いずれのキャラクターでプレイしてみても変わらない。しかし，近接攻撃タイプか魔法タイプかで，ここまでプレイフィールが異なってくるのは驚きだ。パーティプレイで有効そうなサブウェポンもあるので，「ボタン連打で敵を倒せるアクションゲーム」にはならず，プレイヤーによってさまざまなプレイスタイルで楽しめそうである。

　なお，東京会場での体験会の参加者募集が，9月18日23：59まで行われている（大阪会場でも実施予定，詳細は後日発表）。いち早く本作をプレイしてみたい人は，期間中に忘れず応募しておこう。

余談だが，戦闘中に服の耐久力がなくなり，ビリビリに破けてしまう演出があった。ネクソンの運用チームによると「破けたときに見える下着も変更できますよ」とのこと。なんだと！

下着の一例。日本語版クライアントの準備が整い次第，キャラメイクやアバター装備の詳細をレポートさせてもらえることになったので，楽しみにしてほしい。いやもう，非常にセクシーで素晴らしい

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「マビノギ英雄伝」公式ティザーサイト