連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第146回「釣りと私」
ちょっと前までなら,釣りという言葉は魚釣りだけを意味していたと思うんだけど,最近はインターネット社会にも釣りと呼ばれる言葉が生まれてきているの。電脳社会における釣りとは,“ある断片的な情報に食いつかせて人を集めること”。
例えば以前,ネットで「ゲイが世界を変えた!」的な見出しがあったから,何のことだろうと思ってワクワクしながらその情報を詳しく見てみたの。すると陸上競技のタイソン・ゲイ選手が,100m走で金メダルを獲った,と。ウン,間違いじゃない。これは見事に釣られてしまった例ね。
まあ昔から,広告のキャッチコピー,新聞や雑誌の見出しなんかは,釣りっちゃあ釣りなわけだけれどね。とくに雑誌や新聞はパッと目に入る見出しで釣って,通りすがりの人に購入してもらおうという狙いがあるから,そこへの重要度がどうしても高くなってしまうと思うのよ。
インターネットの場合は情報の数が多すぎるもんだから,ある程度は意識的に釣ろうとしないと,伝えたい情報を多くの人の目に触れさせられないんだと思うの。最近は個人個人が情報を受信どころか発信までできるわけだし,そういう意味じゃ「一億総釣り人」の時代に突入しているのかもしれないわね。
で,人が多くなれば,必ず増えてきてしまうものがあるの。それは,悪意。
もともと人間の言動なんて,絶対的な善ではないと思うののよ。プレイした全員が絶賛するゲイムが存在しないのと同じ。確かに安定して面白いし,ゲイムに興味のない人も多くプレイしている「国民的ゲイム」だってあるけど,それすらすべての人が面白いと感じるわけではないわ。
苦手なだけなら自分に合うか合わないかの問題だけど,きっとそれくらいのビッグタイトルになると,必ず“悪意からスタートして評価する人”も出てくる。プロレスで世界平和を目指す私としては,なるべく悪意を持たずにゲイムと接してほしいという気持ちはあるんだけど,それはもう仕方がない。相田みつを氏風に言えば,「人間だもの」。
大小関わらず,人間は必ず悪意というものを抱えているもので,それがまったくない世界というのは,それはそれで気色が悪い。一方,悪意はないのに悪意があるようにとらえられてしまうこともあって,そういうものも受け取る側にしてみれば,やっぱり悪意にほかならないわけで……。そう考えていくと,人間の世界から悪意が無くなることはないと思うわ。
実際にあった怖い話として,昔,「男色ディーノは,実は結婚している」的な情報が流れたことがあって。「結婚している」情報が流れるのはまあいいよ。誰か一人が流したんなら,それは止めようがないし。でも,それを信じた人が私に直接「結婚してるんですか?」って聞いてくるのは,ちょっと困る。わし,一言も結婚してるなんて言ったことないわい。その第一段階にも入ってないわい。ついでに言うと,出来ることなら結婚したくなんかないわい。いよいよ母親からのプレッシャーが厳しいんで,仮面でもしなきゃいけないんだろうなとは思ってるけど。
話を戻すと,この電脳社会では悪い意見のほうが目立つってことが言いたいのよ。アレ? 私が結婚してるって情報は悪い意見? まあいいや。でも,なるべく言いたいことがあるなら,直接私にぶつけてほしいわね。それが例え悪意でも。ブログでもメールでも,プロレス会場で直接,でもいいから。
いやー,ファミリーフィッシングはいいわよ。実にいい。何がいいって,気分転換に丁度いいの。もちろんゲイム内にはミッションがあって,目的はいろいろ用意されているんだけど,私にとってはそれは二の次三の次。とにかくダラダラプレイできちゃう。一応目先の目的をこなすようにはプレイしつつも,あまり深くゲイムに没頭しないで,なんとな〜くプレイできるのが,とても心地いいわ。
同じくWiiの「ファミリースキー」の時にも感じたんだけど,ゲイム内に用意された世界に放り込まれる感覚が,ファミリーフィッシングにもあったわ。で,その放り込まれた世界がちゃんと楽しいんだコレ。殺伐とした感じではまったくなく。
大ざっぱに分類すればもちろん面白いゲイムなんだけども,細かく表現すると面白いっていうよりも,まったりできるって感じかしら。ゲイムで感動することはままあるけども,この「まったり感」も立派な感動の一つだと私は思う。
Wiiの「ファミリー●●」シリーズは,そういうダラダラプレイが好きな人には鉄板のタイトルなのかもしれないわね。私はそこまでミッションだとかクエストを追いかけてないから,正確なところはよく分からないけど,どうやら魚の種類がやたらと多くてヤり込みプレイもできそうな予感。ま,私にとっては「攻略するぞ!」って感じのゲイムじゃないんだけど,そういうのが好きなWiiユーザーも是非。
釣りに重きを置くなら「さおコン同梱版」をおススメするけど,ダラダラヤりたいだけなら意外とさおコンは無くてもいいのかも。ま,さおコン同梱版を買ってありか無しかを選ぶのが本当はいいんだろうけどね。さおコン。
そんな感じで今週は,電脳世界で釣りが横行している時代に,私は別の電脳世界でファミリーフィッシングで釣りを楽しんでいるってお話でした。
……あ,ひょっとしたら「ゲイムで釣りを楽しんだ!」と思ってても,実は私がバンダイナムコゲームスに釣られてしまっているっていう考え方もできるわね。それを言ってしまえば釣りそのものだって,釣り人は魚を釣ったと思っているけれど,釣りという趣味に釣り人が釣られてしまっているわけで。うーん釣りは奥が深い。そして,釣りはサイコー!
そして,私の文章ごときに釣られないように! たかだかゲイム好きのゲイレスラーのゲイムにまつわる与太話を書いてるなんだから,これこそゆるーく読めばいいのよ。読む分にはタダだし。てな感じでまた来週!
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「ワールドサッカー ウイニングイレブン2011」
PSP:「機動戦士ガンダム 新ギレンの野望」
ニンテンドー3DS:「謎惑館 〜音の間に間に〜」
Wii:「みんなのリズム天国」
Xbox 360:今年中には
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ファミリーフィッシング
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