連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第406回「一人一人の違いを許せるかどうか」
いわゆるオンリーワンってやつね。
とはいえ,ゲイレスラーとしてヤっている私は,こう見えて「ナンバーワンじゃなくてもオンリーワンになれればそれでいい」的な意見って,ちょっと違うんじゃないかな? と思っているほうなの。
まずはナンバーワンの定義ってなんだ? ってところから。世の中は厳しいからね。ぶっちゃけ,世の中の相対的なナンバーワンって,なれる人のほうが少ないのよ。だから,ナンバーワンを目指していた世の中の多くの人は,道の半ばで目標を修正する必要が出てくる。これを人は“現実”って呼ぶわ。で,現実にぶつかった人は自分なりのナンバーワンを見つけることになるのね。ま,言ってしまえば“ものは言いよう”って世界なんだけど。
でもね。ただの漠然とした目標より,ものは言いようのナンバーワンのほうが絶対にいいと私は思っているの。理由は,目標があいまいだと目指し方もあいまいになってしまうから。なので,「ナンバーワンにはならなくてもいい」のではなく,何でもいいからナンバーワンを目指そうよ! って思っちゃうのよね。
で,もう一つはオンリーワンのあり方について。あくまで私にとってのオンリーワンって,ナンバーワンを取るための道具なの。オンリーワンを目指すって,それはオンリーワンが目標地点になってるじゃない。そうじゃないの。オンリーワンは通過点。ナンバーワンを目指すために,まずはオンリーワンという武器を手に入れようよって位置付けなの。あ,これは私の個人的な意見だからね? ただ,そう考えた方が人生楽しいからそうしているってわけで。
これは私が個人的にオススメしたい考え方なんだけど,「自分にとって楽しい人生を送れるナンバーワン」を目指して,そのためにどういうオンリーワンが必要なのかを逆算するっていうのはどうかしら? 比較的どの人でも使えるふんわりしたサンプルなんで,あとはそれこそ自分なりにアレンジしてもらえればいいんだけど。
で,何が言いたいかというと,自分の人生は自分にしか管理できないってこと。その結果,人は一人一人違うってこと。国民的アイドルグループのヒット曲っぽい話だけど,その歌詞の一部分には同意できるものの,一部分は違うかなって私は思う……という話は余計ですかね。
私,これまでのシリーズについては名前ぐらいしか知らなかったんだけどね。今年の東京ゲイムショウでマフィアIIIのブースを見て興味を持ったので,今回プレイしてみたってわけ。遊び始めて驚かされたのは,ストーリーの重さ。このゲイムでは,テーマの一つとして人種差別が描かれているの。
まずはゲイムの説明をしましょうか。マフィアと名がついているけど,主人公がマフィアの構成員というわけではないの。ここがミソ。マフィアに復讐する立場。復讐するために,マフィアの縄張りを一つ一つ奪いながら,自分の組織を強めていくことになるの。
簡単に言えば,敵を殺していくアクションゲイムなんだけど,殺し方が自由なのも特徴的。ステルスで暗殺を続けてもいいし,派手に重火器でドンパチ繰り広げてもいい。ただ,ダメージに関してはやたらリアルで,銃弾を数発被弾したら死んでしまう。だから,そこら辺の緊張感はあるわよね。大ざっぱに説明すると,こういうゲイム。
ただ,私はこのゲイムの最大の売りは雰囲気だと思っているの。ホラ,マフィアの世界なんて我々には知りようがないじゃない。あとは,ベトナム戦争直後のアメリカの雰囲気。これも,日本人でかつ戦争を知らない世代には知りようがない。そういった,知りようがない体験ってものを与えてくれるのが,このゲイムなのよ。
で,その時代,その雰囲気をゲイム内で体感して思うのは,“すべては人間が起こすこと”なんだなってこと。マフィアの世界も知らないし,マフィアの世界の人達についても知らない。でも,知らない世界の人達だって人間なんだってこと。そこには感情もあって,人間関係もある。
さっきも書いたとおり,このゲイムは人種差別もテーマの一つなんだけど,そこがえげつないぐらい鮮明にメッセージを送ってくるのよね。○○人って表現が各所に出てくるの。これって,結局のところ自分と相手を区別してるってこと。
自分のファミリー……ここでいうファミリーとは血のつながった家族という意味ではなく,自分のコミュニティに所属する人達の集合体のことなんだけど,それ以外の人達をマフィアの世界では排除するのね。
「自分の価値観以外のものを排除していた時代が比較的近い過去にはある。では果たして今の世の中はどうなんだ? これをプレイしている君達はどうなんだ?」というメッセージを,このゲイムが私に突きつけてきた気がしたわ。
私は,自分の価値観以外のものを目の当たりにしたときにどうするだろうか。受け入れることはできないまでも,排除すること以外の解決方法を持っているのだろうか。このゲイムをプレイして,そんなことを考えさせられもした。
結局,いじめ問題にしても差別問題にしても,自分とは違うものに対する考え方や接し方が重要なんでしょうね。だって,一人一人違うんだから。みんなそれぞれが特別なオンリーワンだからこそ,必ず生まれる違いとどのように接するか。人の命が失われてしまうほどのいじめ問題や差別問題は,昔のアメリカだけじゃなく今の時代の世界中にあるの。悩みだって人それぞれだから,私の立場からではきれいごとは言えないわ。ただ,これだけは声を大にして言いたいわね。命は大切にしてほしい,と。
……ってことをマフィアIIIをプレイしながら思いました。普通に生きていたら,こういうかしこまったことってなかなか考えないじゃない。だからこういったことを考えることができる時間って,それだけで有意義よね。マフィアIII,プレイして私は後悔していないわ。知らない世界を知れるって意味でも,プレイする価値はあるんじゃないかしらね。
というわけで,今週はちょいといろいろゲイムに考えさせられましたってお話でいかがでしょうか。ゲイムは我々に色んな感情を与えてくれるのです。だから,私はゲイムが好きなんですね。ゲイムに偏見を持ってる人には持たせておけばいいのよ。こっちはゲイムをプレイして人生を楽しく過ごせてるんだから。僕はそうする。君はそれでいい。この考え方で,世界平和が近付くよきっと。ではまた来週。
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「マフィアIII」
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「Neo ATLAS 1469」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「モンスターハンター ストーリーズ」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜」
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