プレイレポート
「TERA」の次期アップデートで実装の「エリーンムーングレイバー」を使って新ダンジョンを先行プレイ。プロデューサーのミニインタビューも掲載
今回,一足先にムーングレイバーのエリーンで,新ダンジョンを体験してきたので,その模様をお伝えしよう。また,日本運営プロデューサーの廣田瞬一氏に,今回のアップデートを始めとした2020年の予定についても聞いたので,合わせて一読してほしい。
エリーンムーングレイバーがついに登場
2017年4月に女性キャスタニック専用クラスとして実装された「ムーングレイバー」が,エリーンで作成できるようになる。これによって,エリーンは他の種族に先んじて全クラスのキャラクターが作成可能になるわけだ。さすがはTERA界一の可愛さを誇るエリーンといったところだろう。
なお,エリーンムーングレイバーの作成には制限や条件がなく,また既存のムーングレイバーから,「キャラクター種族変更券」を使ってエリーンに変更することも可能だ。
天候次第でバフが変化? 一風変わったギミック満載の新ダンジョン「探宝の金鱗号」に挑戦!
新ダンジョン「探宝の金鱗号」は普通のダンジョンとは異なり,船の上で続々と現れる敵と戦う一風変わった仕組みになっている。
ダンジョンの入口となるのは,南アルン大陸の東部領・落日の枯岸にある桟橋だ。ここに追加されたNPC「ロニー」と話すことで,桟橋の先にある巨大な船「探宝の金鱗号」に乗船できる。
そこから甲板にいるロニーに話しかければ,ダンジョンに入場できる。ダンジョンは5人用で,入場制限はレベル65以上,必要アイテムレベルは446となる。入場回数は>1キャラクターにつき1週間に1回で,プレミアムサービス適用時は1回分だけ入場回数が追加される。
また,ダンジョンへの入場には「航海図[名誉の海]」というアイテムが1つ必要となる。このアイテムは入場レベル65以上,必要アイテムレベルは435以上のダンジョンでのみ入手可能で,入手確率は低めとのこと。ヴァルキオン連合指令書などの報酬に並ぶ予定はなく,入場するならダンジョンをめぐって手に入れなくてはならない。
「探宝の金鱗号」は,入場時にダンジョンの“難易度”を設定できる。難度は1から4まであり,1の難度はやや低く,2が標準的,3,4と数字が上がるにつれて上昇。難度を変えると,得られる報酬アイテムも変化する。
ダンジョンへに入場すると,最初のギミックとして「天気効果」が発動する。ランダムで晴れの環境「快晴」,夜の環境「青色の星群」,嵐の環境「滑りやすい甲板」のいずれかが決まり,プレイヤーにかかるバフが変化するというものだ。
また,2以上の難度でプレイすると,天候に続いてプレイヤーキャラの障害となる「難易度効果」が追加される。難易度効果はランダムで選ばれ,2と3は1つ,4になると2つの効果が追加される。
ダンジョン内は,海賊映画やテーマパークのアトラクション的な雰囲気で,攻略が始まると,冒頭に左右から海賊船が迫ってきて大砲が撃ち込まれたり,衝角による突撃を喰らったり,海賊団員が船に乗り込んできたりと「海賊からの襲撃!」といった演出がてんこ盛りとなっている。
ダンジョン自体はいくつかのフェーズに分かれいて,乗船してきた敵船員を全滅させると増援が現れたり,中ボスやボスが出現する。海賊団員と同様に中ボスやボスもプレイヤーが使えるクラスのスキルを使い,それに加えて強力な独自の攻撃を繰り出してくる。
「探宝の金鱗号」は,これまでにはあまり見られなかった演出が多く,なかなか面白いダンジョンだ。ここに紹介していない攻略に関わるギミックもいくつか仕込まれているので,それらを楽しみながら遊んでみてもらいたい。このほかにも,アップデートがいくつか予定されているので,詳しくは公式サイトを確認しよう。
2020年のTERAはどうなるのか? 廣田プロデューサーにインタビュー
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。最初に2019年を振り返りたいと思うのですが,昨年のTERAはレベルキャップの開放や「空島」の実装などに関連して,なかなか大変な1年だったというイメージがあります。
そうですね。“レベルキャップ解放”をはじめ,新しい装備やフィールド,システムが入ってちょっとプレイヤーさんを混乱させたり,ゲームをプレイする上で大変な思いをさせてしまったりなど,反省点が多くありましたね。
4Gamer:
「空島改革」アップデートは,その1つと言えそうです。
廣田氏:
はい。緩和については,ありがたいというプレイヤーさんもいるのですが,やはり「空島」実装後の早々に緩和を行ったことに対して厳しい意見がありました。当初はイベントなどで対応していたのですが,抜本的な改善が必要だという結論になり,他の国でも採用予定の調整を少し早めに「空島改革」として実装することになったんです。
4Gamer:
とにかく敵が硬いという感じでしたが,他国でも同様だったんですね。
廣田氏:
そうですね。空島改革では,敵の硬さ以外にも必要経験値を1/3ぐらい減らしたりと,いろいろな要素に手を入れています。しかし,まだ十分とは言えないので,今後も随時対応していくつもりです。
4Gamer:
分かりました。では改めて,2020年の施策を教えてください。
廣田氏:
まずは,今回のエリーンムーングレイバーですね。これでエリーンは全クラスを作れるようになりました。
4Gamer:
これは,やはりプレイヤーの声を反映したからということでしょうか。
廣田氏:
どの種族でもムーングレイバーは実装当時から要望が多かったんです。ただ,1クラスとはいえ全種族に対応させるのは作業的に難しいので,諸々を考慮して現状はこういう形で,ということになります。
4Gamer:
ひとまずはエリーンで,という感じなんですね。では,今回と同様の形で,年内に何らかの新クラスが実装される予定はありますか。
廣田氏:
現状は未定ですね。
4Gamer:
2月12日のアップデートではエリーングレイバーと「探宝の金鱗号」が実装されますが,同時に追加される内容を教えてください。
廣田氏:
スキルの調整をはじめとした細かな変更や,プレミアムサービス向けのダンジョン「ギルリアンの森」における報酬の上方修正などを行います。あと,エリーンムーングレイバー実装記念として,2か月限定で「ルーキーサーバー」を開設し,ログインボーナスといったキャンペーンも実施する予定です。
4Gamer:
ログインボーナスはルーキーサーバーのみですか?
廣田氏:
通常サーバーでも,もらえるものはあります。エリーンムーングレイバーの育成サポートとして,結構良い装備がもらえるのでご期待ください。
4Gamer:
TERAは毎月アップデートを続けていくという方針だったと思うのですが,2020年はいかがでしょうか。
廣田氏:
今後もさまざまなアップデートを予定しています。次のアップデートでは,公式サイトの「ブルーの開発ノート」に載っている「神話装備」や複数の新ダンジョンを予定しています。
「TERA」公式サイト「ブルーの開発ノート」
4Gamer:
開発ノートを見ると,神話装備は作るのが大変そうですね。
廣田氏:
そうですね,作るのは少し大変かもしれません。「賢神霆(けんじんてい)」装備がなくても作れますが,その分,新しいダンジョンに行っていただく必要もありますので。また,去年は新規ダンジョンが少なかったので,完全新規のダンジョンをもっと多く入れたいと考えています。
4Gamer:
TERAの場合,時期によって遊べるダンジョンが消えたり,増えたりしますよね。そのあたりはいかがでしょう。
廣田氏:
もちろんダンジョンの調整も行いますし,かつてのダンジョンの復活なども考えています。あと,昔のダンジョンの難度を調整し,アップデートとは関係なく運営側の施策として,“イベントダンジョン”といった形で展開しようと思っています。
4Gamer:
分かりました。では,春以降のロードマップはどうなるのでしょうか。
廣田氏:
2019年に実装した空島やレベルキャップ解放,メインクエストなどで遊びづらいところがあるので,その改善とコンテンツの追加が主な方針になります。
4Gamer:
2019年にメインクエストは改善したと思うのですが,また修正が入るんですか。
廣田氏:
はい。夏頃にレベル11ぐらいから64までの成長区間を改善しましたが,いま考えているのはレベル65以上のメインクエスト周辺です。あとは,アップデートで対応できない部分をケアしていきたいです。
4Gamer:
空島のような新フィールドの追加の予定はありますか。
廣田氏:
未定ではありますが,まだ空島のストーリーが途中なので,その続きとしてダンジョンが追加されたりはするかもしれませんね。あとは装備周りで,エクソドール装備の強化失敗時に強化値が下がるところなどに不満を抱いているプレイヤーさんもいるので,そのあたりを対応していきたいです。
4Gamer:
各クラスのスキルに調整などは行うのでしょうか。
廣田氏:
通常スキル,覚醒スキルの調整を随時行っていきます。使用率の低いスキルなども,もう少し日の目が当たるようにしたいですね。
4Gamer:
それらの調整は,PvE向けですか。それともPvPにも対応するものなのでしょうか。
廣田氏:
スキルによる,というところでしょうか。PvPは,現在のTERAにおいてあまり盛んではないので,もう少しPvP装備が手に入りやすくなるだとか,報酬にPvE用の装備を追加するだとか,報酬面が改善するような施策を考えています。
4Gamer:
新しいPvPコンテンツの追加はない?
廣田氏:
それは,ちょっとまだ言えません。
4Gamer:
お,期待していいんですかね(笑)。生活系のコンテンツについてはいかがでしょう。
廣田氏:
採集や製作にも手を入れていきます。採集はツールが分かれていて不便なところがあるのですが,そこを調整して遊びやすくしたいですね。今年はいろいろなところにある問題に手を入れていければと思っています。
4Gamer:
2020年の夏以降について,今お話しできることはありますか。
廣田氏:
下半期についての詳細はまだお話しできませんが,ダンジョンの調整のほかに,新コンテンツの計画があります。また,ようやくといった感じですが,クライアントの64bit化を年内に予定しています。現在もクライアントが重いとか不安定とかいった問題があるので,そこをカバーするような形で考えています。
4Gamer:
それは,いつごろに?
廣田氏:
春先は難しいですが,なるべく遅くならないように実装するつもりです。
4Gamer:
楽しみにしています。では最後に,今回のアップデートを含めて,2020年のTERAに期待しているファンにメッセージをお願いします。
廣田氏:
TERAはアップデートが多く,それを楽しめるゲームだと思っています。ですが,去年は少しご不便を強いてしまったところがあります。今年はそういったところにどんどん手を入れて,それに合わせて遊べるコンテンツを追加していきたいと考えているので,楽しみにお待ちいただければと思います。2020年は,まずエリーンムーングレイバーを作って楽しんでください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「TERA :The Exiled Realm of Arborea」公式サイト
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TERA :The Exiled Realm of Arborea
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