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[TGS 2008#023]スティルウォーターはオレのシマ! THQ,「セインツ・ロウ 2」をプレイアブル展示
THQがXbox 360とプレイステーション 3向けに2008年12月4日のリリースを予定している「セインツ・ロウ 2」が,東京ゲームショウ2008(以下,TGS 2008)でプレイアブル公開されている。場所は,マイクロソフトブースとSEGAブースで,CEROのレーティングが「Z」ということから,18歳以下の来場者が入れないシアターを設けての展示である。その,なんとなく怪しい雰囲気がいかにもセインツ・ロウで,イイ感じと思うのは筆者だけではないはずだ。だけかもしれないが。
ビギナーでも次にどんな悪事を行えばいいのか分かる親切設計で,難度も適切で歯ごたえがありすぎたり,なさすぎたりすることもなく,しかもそこはかとないユーモアも漂うところが高評価の理由だろう。
というわけで,セインツ・ロウ2は,クライムアクションファン待望の続編なのである。
今回,東京ゲームショウ 2008の開催に合わせてデベロッパのVolitionからセインツ・ロウ 2の開発メンバーが来日し,話を聞く機会を得た。これまで,日本語版がコンシューマ機向けにしかリリースされないといった理由であまり情報を掲載してこなかった4Gamerだが,ゲーム情報などもできる限りまとめてここに紹介しよう。
本日はよろしくお願いします。まず,お名前と肩書きを聞かせてください。
Torbit氏:
James Torbitといいます。「セインツ・ロウ 2」ではAssociate Producerを担当しました。
4Gamer:
どういうお仕事なんですか?
Torbit氏:
もう,なんでもやらされます。QC(Quality Control=品質管理)からマーケティング,そしてこうして海外に出張してメディアにデモするとかですね。
4Gamer:
もう,あちこちで聞かれていることだとは思いますが,セインツ・ロウ 2と,「Grand Theft Auto IV」(以下,GTA4)との一番大きな違いはなんですか?
Torbit氏:
ええ,あちこちで聞かれていますよ。そうですね,最も大きな違いはGTA4が主人公ニコの物語であることに対し,セインツ・ロウ 2はプレイヤーの物語であることでしょう。
メインとなる物語はもちろんありますが,ストーリラインがリニアではないため,それにそれほどこだわることなく比較的自由なプレイが可能です。自動車レースやセレブの警備といったアクティビティも豊富に用意してありますし,ミッションがイヤになったら途中でやめてもかまいません。
自分のキャラクターを好きに作れることで,ゲームの主人公はプレイヤーのアバターそのものとなる。キャラクターのカスタマイズ機能は非常に柔軟で,性別だけでなく,顔つきや年齢,体型,さらには声色や,さまざまなリアクションなども設定できるのだ。衣装もまた豊富に用意され,中にはかなりふざけたものもある。
これにより,太い声を持ちソウルフルに歩くガタイのいい70歳の女性などというキャラクターの作成も可能になるわけだ。
しかし,前作では確かに男だったのに,なんでいきなり女性に,という疑問ももっともなことだ。これには,ちょっとネタバレ気味の説明があるので以下は注意が必要。
前作の最後で爆発に巻き込まれた主人公は意識不明に陥り,数年後,刑務所で目を覚ますことになる。生きるか死ぬかの火傷を負った彼は刑務所で大手術を受けており,すっかり容姿が変わってしまったのだ。うーむ,いくらなんでも性別が変わったりするかいな,と思わないでもないが,そのへんがセインツ・ロウっぽさ。昔の仲間に出会ったとき「おや,髪型が変わったね」などと悠長なことをいわれたりするから面白い。
4Gamer:
前作に比べてスティルウォーターは広くなりましたか?
ええ,広さとしては50%増しといったところでしょうか。前作で主人公が所属していたギャング団「3rd Street Saints」の縄張りだった場所には,巨大企業アルター・コーポレーション(Ulter Corporation)が進出しており,すっかり様変わりしています。
セインツの名前の由来になった教会が記念碑的に建っているので,前作のプレイヤーには懐かしいでしょう。
4Gamer:
アルター・コーポレーションは,物語にからんでくるのですか?
Torbit氏:
非常にからんできます。表向きは銃器などを作るメーカーですが,地下の秘密施設では,よからぬことをリサーチしているといった感じです。
4Gamer:
そのへんは,プレイしてからのお楽しみということですね。増えた施設としてはどんなものがありますか。
Torbit氏:
いろいろありますが,刑務所や原子力発電所,ショッピングモール,大学,そして地下などです。
ちなみに,刑務所を脱獄した主人公がスティルウォーターに戻ってみると,さっきも言ったようにそこはすっかり様変わりしています。お金もなく縄張りもない彼(もしくは彼女)は,とりあえず地下に行き,そこにいた浮浪者などを手荒く処理してそこを最初のベースとすることになります。
4Gamer:
グラフィックスは,かなりパワーアップしているようですね。
Torbit氏:
そこには力が入っています。とくに夜景を見てもらいたいですね。前作では空は飛べませんでしたが,セインツ・ロウ 2ではできるようになりました。
Torbit氏はそういって,デバッグモードを使ってヘリコプターを呼び出し,同じくデバッグモードで夜にしたスティルウォーター上空を飛行する。デモ機がXbox 360ということもあって,解像度こそ低めだったものの,暗闇に無数の光る窓をちりばめた夜景は美しい。きらびやかなネオンサインや,夜空を照らすサーチライトなど,アジアのエネルギッシュな大都市,例えば上海やクアラルンプールのイメージを盛り込んだという新しいスティルウォーターは一見の価値がありそうだ。
さらには,地下に伸びる鍾乳洞や,作り込まれたビル群など,ミッションとは無関係にブラブラしてみるのも面白いだろう。
4Gamer:
すごいですね。スティルウォーターの制作には何人のデザイナーがどれくらいの時間をかけたんですか。
Torbit氏:
期間としてはまず,アイデア出しに半年以上かかり,それから実作業に移って1年ぐらいでしたね。それで,また「ここはこうしよう」とか「この部分は変更しよう」といったアイデアを付け加え,作り直していくという作業が続きました。
幸い,THQが我々に十分な時間をくれたので,思った通りの街ができました。
4Gamer:
それでは,日本の読者にメッセージがあればお願いします。
Torbit氏:
分かりました。私としては,ぜひCo-opモードをプレイしてほしいですね。これは本当にエキサイティングなプレイ経験ができる革新的なゲームスタイルです。また,いろいろなカスタマイズも楽しんでください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
E3 2008のレポート記事にもあるように,セインツ・ロウ 2のCo-opは,知り合いが自由に自分のゲームにジャンプインしてプレイを手伝ってくれるという(最近,ちょっと流行ではあるが)個性的なもの。マルチプレイモードとはまたちょっと違う,面白い遊び方ができそうなシステムだ(マルチプレイは,スタンダードなものが別に用意されている)。
ジャンルはクライムアクションではあるが,マンガチックでユーモラスな雰囲気は,気軽なアクションゲームを楽しみたいプレイヤーの心にヒットしそうだ。リリースまでまだしばらくあるが,ここに書ききれなかった情報もまだ多くあるので,今後もフォローを続けていきたい。
- 関連タイトル:
セインツ・ロウ 2
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セインツ・ロウ 2
- 関連タイトル:
セインツ・ロウ2 日本語版
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