プレイレポート
協力プレイでストーリーを進められるクライムアクション,「セインツ・ロウ 2」の先行体験レポートを掲載
前作「セインツ・ロウ」のラストで船の大爆発に巻き込まれ,意識不明のまま刑務所に収監されていた主人公だったが,本作で脱獄し,再びスティルウォーターに舞い戻る。
刑務所で寝ている間に台頭してきた敵対ギャング組織をぶっ潰し,かつての“サード・ストリート・セインツ”(以下,セインツ)の栄光を取り戻すのがゲームの目的だ。
いよいよ発売日が近づいてきた「セインツ・ロウ 2」だが,今回はTHQジャパンにお邪魔して,本作(Xbox 360版)の“協力プレイ”を一足お先に体験する機会が得られた。本稿では実際にプレイした感想を交えつつ,ゲームの特徴を紹介していこう。
なお,本作は18歳以上のみ対象のCERO Z指定となり,18歳未満はプレイできない。そのほか,記事内にハードな表現が多々含まれるので,あらかじめご了承いただきたい。
セインツ再興の狼煙を上げろ
アジトがなければ奪えばいい!
ゲームの進行度はホスト側のものが適用されるが,協力プレイ中に獲得したクリア実績はホスト/参加者の双方にセーブされ,ホスト側が何らかの事情で落ちてしまっても,参加者はその直前の情報をセーブできる。
当日は取材に同行した4Gamer編集者がホスト側,筆者が参加者側でプレイ開始。とりあえずストーリーミッションを進めてみると,前作で主人公と共に数々の修羅場を潜り抜けたセインツの元幹部,ジョニー・ギャットとミーティングをするムービーシーンへ突入。現在壊滅状態のセインツを再興するため,敵対ギャングのアジトをぶっ潰して奪おうということで話がまとまる。
筆者,編集者,そしてジョニーの計3人を乗せて車を飛ばす。目的地は廃墟と化したホテルの跡地。現在はドクロのシンボルマークとグリーンのチームカラーが特徴のブゥードゥー系ギャング組織,サンズ・オブ・サムディのアジトとなっている場所だ。
到着すると,早速激しい戦闘に突入。敵は10人以上,こちらはたった3人という不利な状況だったが,ここで本作から追加された新たな戦闘テクニックが大活躍した。
その名も“ヒューマンシールド”。敵を人質にとり,盾にすることで,前方からの銃撃をほぼ完璧に防ぐことができるアクションだ。人質を抱えたままの状態で射撃が可能なので,上手く使えば戦闘を非常に有利に進めることができる。用済みになった人質は放り投げることも可能。壁や敵に向かって思いっきり叩きつけてやればいい。本作では,セインツに敵対する者に情けは無用なのだ。
ヒューマンシールドは,敵対ギャングとの激しい戦闘を生き抜いていくうえで,最も重要なテクニックの一つであることは間違いないだろう。
また,本作ではピストルとサブマシンガンの2丁持ちが可能になったという点にも注目したい。見た目がカッコいいのはもちろん,火力と連射速度もアップするので,これを使わない手はない。
サンズ・オブ・サムディのヤツらを全滅させたあとは,アジトに住み着いたホームレス達を片付けることになる。セインツのものとなったアジトに,他者が勝手に住み込むことは許されないのだ。
彼らは,街で焚き火を囲んで飲んだくれたりしている無害なキャラクターではない。ナイフやバールを手に襲ってくるので油断は禁物だ。住処となっていたボロ屋をすべて破壊し,ホームレス達を全滅させればミッションは終了。いよいよセインツの新たな歴史が動き始める。
ギャングの過激なアルバイト!?
アクティビティでリスペクトと金を稼げ!
リスペクトは敵対ギャングを殺したり,車で派手なスタントを決めたりすることでも稼げるが,最も効率の良い方法は“アクティビティ”をこなすことだ。アクティビティはギャング流のアルバイトのようなもので,リスペクトのほかに報酬も得られる。
その内容はさまざまで,わざと車に轢かれて金をむしりとる“保険金詐欺”や,素手で対戦相手を叩きのめす“ファイトクラブ”,ヘリコプターで上空から敵を殲滅する“ヘリアサルト”など,多数存在する。
まず挑戦してみたのが保険金詐欺。編集者と二人で,狂ったようにひたすら車へ突撃する。金のためならば命も惜しまぬギャング,恐るべし。
しかし,ただぶつかれば良いというわけでもなく,高額の報酬を得るためにはなるべく派手な事故を演出する必要がある。具体的には,一度車にはねられて吹っ飛んだあと,続けて別の車に轢かれたりすると高額の保険金が得られる。車両の種類によっては,さらにボーナスが加算される。
次に挑んだのはファイトクラブ。ギャング同士の抗争ではあまり機会のない,素手での戦闘が楽しめる。タイミング良くパンチを繰り出してコンボをつなぎ,敵がダウンしたらすかさず首をへし折って止めを刺す。戦闘技術に自信があるのならば,ファイトクラブはリスペクトと金を稼ぎやすいアクティビティの一つだろう。
協力プレイの場合は,上手く相棒と連携をとるのも重要だ。編集者がヘッドロックで首をへし折られそうになっているのを,ただ爆笑しながら見ていた筆者のマネをしてはいけない。友達をなくしちゃうぞ。
体一つで挑戦するアクティビティが続いたので,お次は派手なヘリアサルトを選んでみた。協力プレイの場合は,片方がヘリの操縦を担当し,もう片方がガンナーとして攻撃に専念する。このとき筆者はガンナーを担当したのだが,地上の敵に向かってロケットランチャーとガトリングによる攻撃をお見舞いするのは非常に爽快だった。シングルプレイならば操縦と射撃の両方をこなさなければいけないところを,協力プレイなら片方だけで済むので非常にやりやすい。
そして……最後に挑戦したアクティビティが“正義の汚水”。名前からして,キワモノ臭さがプンプンしているのだが,その内容は予想以上にひどかった。
バキュームカーを運転し,街中に糞尿を撒き散らせるゲームなんて,筆者ははじめてプレイした。地価を下落させるのが目的なのだが,やり口があまりにも外道すぎる。まったく素晴らしきバカゲーである。
ともあれ,いい年こいた大人二人が,街に糞尿を撒きながら爆笑しているというひどい姿をTHQジャパンの広報さんに見られてしまったが,これも仕事だ。
スティルウォーター驚異の整形技術!
金さえ払えば性別だって変えられるぜ!
なかでも特筆すべきは,性別が選択可能になったという点だろう。しかも,単純に男女のどちらかを選択できるだけでなく,外見は男だが声は女にしてみたり,男に女物の服を着させたりすることも可能。もちろんその逆パターンもOKだ。
また,年齢も調整できるので,おばあちゃんギャングスタやおじいちゃんギャングスタも作成できる。
今回は,編集者の整形手術を見物していたのだが……色々とツッコミどころが満載だった。もともとガッシリしていた体型を,まるでマッチ棒のように細くし,瞳孔と口を開きっぱなしにして,オマケに落ち着きがなく,頻繁に右腕の動脈あたりをさするっているようなキャラクターに作りかえたのだ。こんな,錯乱して味方を襲いそうな相棒はイヤすぎる。
さまざまな部分で遥かに前作を超える傑作
本格的な協力プレイモードがとにかく熱い!
もしそれだけならば,“そこそこ良く出来た作品”という評価で終わってしまうかもしれないが,本作から新たに追加された協力プレイが,作品の面白さを一気に引き上げているのである。ここまで本格的なストーリーモードでの協力プレイを実現したクライムアクションゲームは,本作が初めてではないだろうか。
前作のファンはもちろん,今回初めてプレイするという人でも十分楽しめそうなセインツ・ロウ 2。クライムアクションが好きならば,間違いなく要チェックの作品である。発売まであとわずか。スティルウォーターでのギャングスタ生活が楽しめるようになる日を,楽しみに待ちたい。
キーワード
(c) 2008 THQ Inc. Saints Row 2, THQ and their respective logos are trademarks and/or registered trademarks of THQ Inc. All Rights Reserved. All other trademarks, logos and copyrights are property of their respective owners.
(c) 2008 THQ Inc. GameSpy and the “Powered by GameSpy” design are trademarks of GameSpy Industries, Inc. All rights reserved. Saints Row 2, THQ and their respective logos are trademarks and/or registered trademarks of THQ Inc. All Rights Reserved. All other trademarks, logos and copyrights are property of their respective owners.