プレイレポート
「FINAL FANTASY XIV」βテスト先行プレイレポート:どこがどう変わるのかを,βテストに先がけて新画像と共に紹介
E3 2010にはβ相当のバージョンが出展されており,YouTube上のFFXIV公式チャンネルでは,αからβへ変更点が,さまざまな角度からムービーで紹介された。また4Gamerでもインタビュー記事を掲載しており,こういった形でβの仕様が明らかになるにつれ,「ここまで大きく変わるのか!」と驚いている人も,少なからずいるのではないだろうか。
今回,もう間もなく訪れるであろうβテストに先駆けて,スクウェア・エニックス社内にて,開発中の最新バージョンをいち早くプレイする機会が得られた。そこで分かった情報を元に,βテストの先行プレイレポートをお届けしていきたい。
……などと悠長に構えていたところ,つい先ほど(7月1日未明),PC版「FINAL FANTASY XIV」の発売日が9月30日に決定したというニュースが舞い込んできた。以下の記事で詳細が確認できるので,FFXIVに注目している人は大慌てで確認してほしい。
「ファイナルファンタジー XIV」,PC版の発売日が9月30日に決定! 同日よりサービスをスタート。βテストは7月上旬より開始
「FINAL FANTASY XIV」公式サイト
※本稿に掲載した各画像はそれぞれ,ゲームプレイ時に設定した解像度が異なっています。また,すべての画面は開発中で,今後変更される可能性があります。
βバージョンでの主な仕様変更をチェック
βテストにおけるシステム変更は,細かいところまでを含めると,本稿では紹介しきれないくらいのボリュームがある。それらの中から,プレイヤー視点でとくに重要だと思われるポイントを,箇条書きで紹介しておこう。
【1】グラフィックス表現の向上
屋内外における立体的なライティング,遠景のぼかし表現など
「FINAL FANTASY XIV CHANNEL」内関連ムービー
【2】バトルシステムの変更
アクションゲージを消費する形式になり,全体的にテンポアップ
「FINAL FANTASY XIV CHANNEL」内関連ムービー
【3】キャラメイキングがリニューアル
UIを作り直し,全民族&部族がプレイ可能に
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【4】新クラスの導入
ギャザラー系の園芸師,クラフター系の木工師,裁縫師,革細工師
【5】新システム“リテイナー”
誰でも雇用できる倉庫&売り子。プレイヤーキャラのログアウト中も活動可能
【6】フィジカルレベルのシステム変更
HP/MPはレベルに応じて自動成長,ボーナス再割り振りシステムの導入など
根本から作り変えられ,テンポが良くなったバトルシステム
最初にαのバトルをおさらいしておくと,抜刀後に“アクションゲージ”がゼロから徐々に増えていき,それを一定量貯めることで各種アクションが繰り出せる,というものであった。さらに,アクションゲージの蓄積後に増減する“エフェクトゲージ”のタイミングを合わせることで,より高い効果が得られた。
これがβでは,アクションゲージの蓄積方法が大きく変わり,エフェクトゲージに関しては撤廃されている。どちらかというと,今回のβバージョンは新規のバトルシステムとして見たほうが,プレイヤーとしては混乱しにくいかもしれない。
アクションゲージは戦闘中も自然回復するため,仮にゼロになっても,少し待つことで再攻撃が可能となる。βにおけるアクションゲージは,いわゆる“スタミナ”の概念に近いのかな,というのが個人的な感想である。
もう一つポイントとなるのは,攻撃を行なったあとに再攻撃が可能になるまでの時間だ。今後微調整される可能性が高いが,斬撃と刺突は共に約2秒というディレイが設定されていた。攻撃可能かどうかはアクションゲージの色で判別でき,オレンジのときはアクションコマンドが入力可能。アクションが入力されているときは緑色になる。つまりオートバトルではなく,定期的に操作を行なうという基本システムに変更はない。
βでは操作をしっかりと行なうことで,アクションゲージが残っている戦闘序盤であれば,約2秒毎に攻撃を繰り出すことが可能だった(剣術士の場合)。そのため,“ゲージが溜まるのを待ってから攻撃”というαの仕様と比べると,バトルのテンポが全体的に良くなっていると感じた。もしかするとFFXIVは,強敵と長時間戦い続けるよりも,(アクションゲージが尽きる前に倒せる)格下相手を乱獲するほうが,効率的なレベリングができるのかもしれない。
ちなみに,TP(タクティカルポイント)のシステムに関して,FFXIとは微妙に違っているので,この機会に紹介しておきたい。TPは最初ゼロだが,攻撃などの各種戦闘行動により,少しずつ蓄積されていく。そして,ある程度貯めたTPと引き換えに,武器の必殺技“ウェポンスキル”が繰り出せる。
ここまではFFXIと一緒だが,FFXIVではそれ以外にも,TPを“アビリティ”のリソースとして活用できる。FFXIでいうところの“踊り子”をイメージすると理解しやすいだろうか。
アビリティの使用後は,クールダウンタイムが,アイコン上に数字で表示される。TPは非戦闘時には次第に減っていくので,アションゲージが“スタミナ”なら,TPはさしずめ“怒りゲージ”といったところだろうか。
誰でも雇用できるNPCの売り子兼倉庫“リテイナー”
リムサ=ロミンサなどの各都市には“商業区”と呼ばれるエリアがあり,リテイナーはそこに設置できる。必然的に大勢のリテイナーが立ち並ぶことで,さながら“寝バザー大会場”の光景が一面に広がることになるだろう。なお,インスタンスを利用していくつもの商業エリアを生成するシステムも検討しているという。
冒険者ギルドのNPCに話しかけることで,誰でも手軽にリテイナーを雇用できる。全民族/部族が選べるようで,それぞれでインベントリのキャパシティなどの性能に違いはないようだ。
キャラクターデザインが優れているFFXIVでは,リテイナーはプレイヤーにとっての第二の分身といえる存在になりそう。となると装備の着せ替えだってしたくなるし,もっと欲を言えば共に冒険に出かけたりもしたい。スクウェア・エニックスでは現在,このリテイナーを利用したさまざまなプランを検討しているとのことなので,βテスターは積極的にフィードバックを送ってみるとよいだろう。
近年のオンラインゲームを見ていると忘れがちだが,本来の“テスト”における主目的は,プロモーションではなく,フィードバックの吸収と,それによって行われるゲーム内容の改善にある。αテストの段階で,その後のゲームの良し悪しを決め付けられては,開発している側にとっては不本意なはずだし,今後このようなテストが行なわれる可能性をつぶすことにもつながる。それはプレイヤーにとって,歓迎すべき事態とはいえないはずだ。βテストでは大勢の人が参加するが,この点だけはくれぐれも忘れないでほしいと思う。
今のところ公式リリースはないものの,βテストのスケジュールに関しては“もう間もなく”何らかの発表があると思われる。βではテスター人数が大幅に増え,ワールド数も増設され,ゆくゆくは24時間フルタイムでのサーバー運用も視野に入れているという。これからのβを経て,FFXIVのさらなるパワーアップに期待したい。
8種類のモンスター画像をまとめて公開
今回のβバージョン先行テストプレイを通じて,αテストで登場したものを含めた8種類のモンスター画像が公開された。現段階で設定テキストは存在しないものの,名前とルックスは明らかになっているので,これらをチェックし,あれこれ想像を膨らませつつ,βテストのスタートを楽しみにまっていてほしい。
「FINAL FANTASY XIV」公式サイト
- 関連タイトル:
FINAL FANTASY XIV(旧)
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア
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