連載
【ヒャダイン】ビキニアーマーの守備力に納得がいかない!!
ヒャダイン/前山田健一 / 歌手・作詞家・作曲家・編曲家・プロデューサー
ヒャダインの「あの時俺は若かった」 |
第4回「ビキニアーマーの守備力に納得がいかない!!」
ども。いやはや。私,ヒャダインが音楽を担当したスクウェア・エニックスの「拡散性ミリオンアーサー」(iOS / Android)のダウンロード数が,無料アプリってこともあってか絶好調とのこと。これは嬉しいですね。
昔からスクウェアやエニックスのRPGが大好きで,その音楽を愛してやまなかった男が,スクウェア・エニックスの作品で音楽を担当できるだなんて,感無量です。いろいろなジャンルの曲を書いたので,そこも少し楽しんでいただければな,と思っております。
さてさて。今回のお題は「ビキニアーマーの守備力」。これですよ。
ビキニアーマーってなんぞや? って方は,名作「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」における,女戦士のキャラクターデザインを思い出してください。要するに水着のビキニの形状の防具のことです。
当然ビキニですから,腕も腹も太腿も素肌ですよ。丸出し。背中にいたってはヒモ一本。ええ。たとえビキニ部分が超絶硬い材質で作られているにせよ,あまりにも肌の露出が多い。守られていない部分が多い。これで凶悪なモンスターと戦うんですよ?
はい。いろいろと腑に落ちない点が出てきますよね。そこで今回は,DQIIIを例にしながら,まずは疑問点を書き出していきましょう!
●その1 肌の露出部分の防御はどうなっているのか
まずはやはり,ここからですよね。DQIII,とくにファミコン版のバトル画面は,黒画面に敵が現れてボコボコとやるだけなので気付きにくいんですが,戦いというのは本来,血みどろなものになるはずです。
比較的初期に出てくる「さまようよろい」ですら,鋭い剣で斬りつけてくるわけです。刃物を持ったモンスターに立ち向かうわけですから,それ相応の防具や装備が必要になるってのは,冷静に考えてみれば当然のことです。「くさりかたびら」や「せいどうのたて」などで勇者一行は武装していくわけですが,そこで出てくる「まほうのビキニ」問題。
全職業,女性だけが装備できる防具「まほうのビキニ」。その名の通り,見た目はビキニ。アーマーでもない。ただのビキニ。ヘソもでてるし手足も丸出し。露出だらけですよ。
ビキニのお嬢さんに剣で襲いかかる甲冑の「さまようよろい」。現実で考えたら,こんな恐ろしい光景ありませんよね。ホラー映画にはよくあるパターンですが。
もしも俺が敵なら真っ先に狙いますよ。完全武装した勇者や戦士の後ろに,ビキニのおねーちゃんがいるわけでしょ。間違いなくザコじゃん! 丸腰じゃん!
●その2 お腹は冷えないのか
「まほうのビキニ」を装備しているキャラクターは,火炎の洞窟も,氷河の大地も,下の世界さえもビキニ姿で突き進むんです。どこだってビーチ感覚。世界中でアロハオエ。
でもさ,24時間ビキニ着てるわけでしょ。腹出してるわけでしょ……。冷えるじゃん。確実にお腹壊すよ。足だって冷えるよ。腸が弱くて冷え性の俺には信じられない格好だよ。
グラドルもアイドルも水着撮影するけど,休憩時間とかガウンとかダウンとか着てるじゃん。やっぱ体冷やしちゃダメですよ。「冷えは万病の元」っていうじゃないですか。まあ,お腹壊すたび「ホイミ」唱えてればいい,って話ですけどね。もしくは「しいここ」(←分からない方は前回連載をお読みください)。
●その3 公序良俗の問題
これは大きな問題ですよ。ビキニ1枚でフィールドを歩きまわるのは百歩譲っていいとしましょう。海辺とかもあるし。野山で開放的な気分になることだってあるかもしれないし。しかし,普通の街を,繁華街を,田舎町を,ビキニ1枚で歩き回る。これは……。露出狂。確実に露出狂。
職務質問は受けちゃいますよね。もしくは「何かの撮影かしらん」ってカメラを探してしまう人もいるでしょう。しかしまあ,「勇者一行」というテッパンの肩書きがあるわけで,比較的何をしても許される傾向はあるわけです。
他人の家にズカズカ入り込んでタンスをあさってものを持って行ったり,鍵を閉めている部屋もアバカムや「さいごのかぎ」を使って無断で侵入したり,と。
それもこれも「勇者だから」という免罪符のおかげであります。ビキニ1枚のおねーちゃんを連れ回しているのだって「ああ,さすが勇者様。強くてかっこよくてゴールドもたくさん持っているから,キレイなおねーちゃんをはべらせているのね」で済むのかもしれません。
西麻布あたりを歩いていると,不自然な日焼けをしているがあまり格好良くはないオサーンが,スポーツカーにモデル風のベッピンさんと一緒に乗っている情景に出くわすことがあるんですが,それと同じ感覚なのかもしれません。しかし,ビキニ。西麻布でビキニ1枚で歩いていたら,やっぱ俺,通報しちゃいますよ……。
「まほう」のビキニの「まほう」,素敵な言葉ですね。なんだって許される言葉「まほう」。
要するに,このビキニは強い魔法の守護により,敵からの攻撃をかなーーーり和らげている,という理論です。実際問題「まほうのビキニ」の防御力の数値ですが,65。「じごくのよろい」も65。地獄の鎧ですよ。地獄。そんなおっかないネーミングの鎧,間違いなく最強クラスじゃないですか。ちなみに「てつのよろい」は25,「どうのよろい」は32。そんな中の65。どんだけ魔法の力強いんだ,って話です。
ってことはですよ。このビキニを着たら見えない魔法のオブラートに包まれて,直接攻撃しようとしても半分も力が届かない。「さまようよろい」に斬りつけられたところで,ささくれ程度,かすり傷程度しかダメージを受けないってことですね。言ってみれば,特殊な結界を体の周りに巡らせているってことか。
そうか。結界か。少し腑に落ちた感じ。ふむ。
……でもさ,結界をずっと張っているということは,日常生活には,きっとかなりの支障を来しますよね。例えば街の人に話しかけるとき。
防御力65ポイント分の結界を張っているわけです。街人が握手を求めて手を差し出してこようものなら,バチコーンと弾くことになるでしょう。じごくのよろいと同レベルの防御結界。一般人にとっては強烈すぎるパワーのはず。俺が思うに,きっと即死です。
ちなみに攻撃力が65の武器は「くさなぎのけん」です。ひょっとしたら,くさなぎのけん相当の力で一般人を弾き飛ばすことになるかもしれないわけでしょ。おっかねぇよ。……おっかねぇよ,まほうのビキニ。
む。ちょっとネガティブに考えすぎたかな。
結界は「敵意があるものに対してのみ発動する」という考え方にしましょうか。もしくは装備者の意識によりコントロールできる,とか。うん。後者とかすごくリアル。いいよいいよー。
って考えたら,いわゆるオーラ的なものとして考えてもいいんですかね。オーラ増幅器「まほうのビキニ」。オーラかぁ。一時期,オーラブームってありましたよね。番組で色んなゲスト呼んでオーラ見るってやつ。好きでよく見てたなあ。
そうそう。最近テレビの仕事が増えて,アーティストや芸能人の方々をよく見るのですが,やはりオーラがあるなーって方っていますよね。
先日,「タモリ倶楽部」の収録に参加したのですが(←露骨に自慢してます),やはりタモリさんはオーラがありました。大きくて優しく,そして力強いオーラでした。も,もしかして,タモさん,あの服の下に「まほうのビキニ」を着ているのでは……。ゴクリ。
というわけで,ビキニアーマーを「まほうのビキニ」で考察してみました。結論「装着することによりオーラ,もしくは結界を張ることが出来る,しかもON/OFF自由」となりました。僕もそろそろオーラの一つもほしいので,服の下にそーっと装着したい。
なので,「まほうのビキニ」を持っている皆さん,ぜひ事務所に送ってください。それ,ただの女装癖ですね。
■■ヒャダイン/前山田健一(歌手・作詞家・作曲家・編曲家・プロデューサー)■■ 前山田氏は,5月9日(水)にヒャダイン名義の4thシングル「Start it right away」をリリース予定。すでにミュージックビデオがYouTubeとニコニコ動画で公開中です。エンドロールは必見です。リリースイベントなども予定されているので,詳しくはランティス公式サイトの告知をチェック! また,本文中でも触れられていますが,毎週金曜日24:20からテレビ朝日で放送中の「タモリ倶楽部」に,前山田氏が出演します。放送日は4月27日と5月3日です。って,この記事は4月28日掲載なんですけどね……。 |
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