【ヒャダイン】魔法の属性相性，ってのを考えてみた

ヒャダイン /  音楽クリエイター

ヒャダインの「あの時俺は若かった」 ブログ：http://ameblo.jp/hyadain/

第21回「魔法の属性相性，ってのを考えてみた」

　ども。最近スマートフォン用ゲームにハマっています。
　最初にハマったスマートフォン用ゲームは，「拡散性ミリオンアーサー」（iOS / Android）でした。音楽を担当させていただいのをきっかけに，プレイヤーとしてけっこうな金額を投資させていただいたものです。
　そして最近，ポケーっとTVを観ていたら「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」（iOS / Android）のコマーシャルが。まさかTVCMを見てゲームをダウンロードする日が来るとは思ってもみなかったんですが，そもそもクイズは大好きなんですよ。それこそ，クイズ番組にも出るくらい。まあ，TVのクイズに出たときは，たまに名解答をして湧かせるくらいで，ほぼほぼ凡打でございますが……。げふんげふん。
　それはさておき。この魔法使いと黒猫のウィズ，RPGとクイズとカードゲームを融合させるという素晴らしいシステムが採用されているんですね。まあ，“パズドラの奇跡”から始まったミクスチャー系（俺が勝手に名付けている）の作品の一つなのですが。
　5枚の選抜カードをデッキに並べ，クイズに正解するたびにそのカード達が敵に攻撃をするというわけなんですが，当然，敵からの攻撃はカード達が食らうことになります。
　なので強いカードや強化が必要で，それには地道な素材カード収集だったり，課金アイテムでなんとかしたり，曜日別のイベントをこなしたりと，まあ最近はやりのスマホカードゲームと大体同じプレイスタイルになるわけですが，そのクイズでの戦闘方法がまた憎らしいほどツボをついてきていましたね。
　カードに属性があるんですよ。火，水，雷という。水→火→雷→水……といった形で，じゃんけんのような三すくみで弱点が決まっているわけです。クイズは選択肢制で，それぞれの選択肢にあらかじめ属性が決まっているので，水属性の敵に対して雷カードを使って攻撃したいときでも，選択肢に雷がなかったらほかの属性で攻撃するしかない，と。ああ。なんてうまいシステム！　すっかりトリコなわけです。
　しかし，水→火，雷→水は納得ですが，火→雷が納得できない!!　なぜ雷が火を苦手とするのか。


　で，ですよ。このゲームの説明はこれぐらいにしておきまして。今回“属性相性”というものを真剣に考えてみました。
　属性相性といえば，さまざまなRPGにおいて，攻略上非常に重要なファクターになっていることは，もう皆さんご存知でしょう。でね。まずはぐうの音も出ない納得属性相性をご紹介。

　まず，火属性が植物に効く！　そりゃそうでしょう。木は燃えるものです。薪や山家事に焼き畑。草木の大敵は炎であります。

　雷属性が水属性に効く！　これも納得。だって水の中で電気ってすごいんでしょ？　ビリビリ感電するんでしょ？　であるなら，電気ウナギって水の中でどうなってんだろうか。まあいいや。普通の威力の何倍にもなるわけで，ガッテンですね。

　聖属性がアンデッドに効く！　これ，好きです。ケアルをかけたらダメージ，ってやつ。そりゃ邪悪な存在は清らかなものが苦手でしょうよ。「ファイナルファンタジー」シリーズでいえば，フェニックスの尾で瞬殺とか，「ドラゴンクエスト」でいえばゾーマにベホマでダメージとか，なんかゾクゾクしません？　俺だけ？　じゃあなんでホーリーで仲間がダメージ受けるのよ，という問題。それはきっと，心のなかにあるちょっとした邪悪な部分がホーリーに反応しているんだ！　と好意的解釈で一つ。

　砂漠の敵に水が効く！　これもいいですね。だって，砂漠の敵は水がない状態でサバイブできるように変異していったわけで，本来なら命の源である水が彼らにとっては害悪となるのです。ここらへんは，ぜひ「ウルトラマン」の第23話に登場するジャミラという悲しい怪獣を調べてみてください。ジャミラのストーリーは泣けますよー。深い人間ドラマ。

　あと，雷属性が機械に効く，ってのもたまりませんね。やはり金属だから電気を通すとダメになるってのは分かりやすいお話です。でもさ，でもさ。日常生活レベルで考えたら，機械にビリビリさせるのは怖いけど，水をぶっかけるのも怖いですよね。お手持ちのHDDにリヴァイアサン。お手持ちのMacBook Proにレインコール。うーわーーーー……。絶対にやだやだ！　水属性も弱点に入れてもいいと思うんですけど。

　氷属性がは虫類に効くってのもいいですねー。は虫類が寒さに苦手，という自然の摂理を見事に表現できていると思います。


　さてさて。ここからは，当たり前になってるけどよく考えたらどうなのよ，という属性相性について。大きなお世話ですがね。

　まず，火がアンデッドに効く。これは大昔から属性相性として使われていますが，これ，どうなの？　アンデッドって，死んだのに蘇った化物のことでしょ？　日本の考え方からしたら火葬しても蘇った，ってことでしょ？　火葬に耐えられる，て凄いと思うんだけど。業火に焼かれても立ち上がってくるというタフネスがある，ということは炎は苦手どころか耐性つきまくりだと思います。

　次！　風や飛び道具が飛んでいる敵に効く，ってやつ。鳥とかに風魔法がバチコーンってやつ。思うんだけど，鳥って風に乗りながら飛んでいるわけであって，普通の生き物よりも何倍も風の扱い方を知っていると思うんだ。風魔法がきたところでひょいっと避けたり，ヘタしたら揚力にしちゃうかも。
　飛び道具だって，空を飛んでいたらすごいスピードでほかの鳥とか障害物とか避けなきゃいけないわけで，動体視力はえげつないはず。イチロー並だと思う。武井 壮並だとも思う。なので，飛び道具を投げようがひょひょいとかわしてしまうのでは。

　あと，火属性と氷属性って互いに犬猿の仲だけど，それもどうかと思うんだ。というのも，100か0かだと思うんですよ。「焼け石に水」なんてことわざもありますが，強烈な炎をまとう敵に微細な氷粒をぶつけたところで，「ぐわははは，なんだそのバカみたいな技は!?　そんな氷など私の紅蓮の炎で溶かし尽くしてくれよう」となるわけで，逆に見当違いな雷属性の技とかぶっ放すほうが効果あるような気がする。
　逆もしかりで，カッチンカチンな北極の氷みたいな敵に炎の弾をぶつけたところで，「うっふふふふ，なにそのおろかしい技は!?　そんな炎で私の氷を溶かそうなんて100億年早くってよ」となるわけで，これも見当違いな毒属性の技とかぶっ放すほうが，まだ少しは建設的な気がする。
　きっとこちらが敵に相当するほどの炎や氷を使いこなせて初めて，相手の弱点を突くことができるんでしょう。だから100か0かだと思うのです。

　で，ですよ。最初の問題に戻るのですが，雷属性の敵に効果的な属性って何なのでしょう。さて，ここで古代中国の陰陽五行説を持ち出したいと思います。
　これは自然界は木，火，土，金，水という五つの要素で成り立っているという考え方なんですが……。
　木は土中の滋養を奪う「木剋土」，要するに木の根っ子はどんな固い土にでも侵食して栄養を奪っていくということですね。
　土は水流を封殺する「土剋水」。どんな水の流れでも土が吸い取りおさめる。山が水害を防ぐ役割を成しているのを表していますね。
　水は火に勝り「水剋火」。うん。火を消すのは水。これは言わずもがな。
　火は金属を溶かすから「火剋金」。これ，格好いいですよね。どんなに硬い金属も烈火に放り込めばどろどろに融けちゃうぞ，てか。
　そして最後，斧は木を倒す「金剋木」。そう。金というのは金属のことで斧も金のひとつなのですね。
　はてさて。問題の雷ですが，ゲームのイメージから黄色の印象があるので，金じゃないか……と思いきや，五行の中では木に分類されるらしいです（そもそも雷＝黄色というのも根拠のない話で。稲光は青いですからねえ。）。
　しかし，雷＝木というのは，どうも納得がいかない。いろいろと調べたのですが，空に光る稲光が木の根っ子に似ている，とか，木は風から生まれたので風や雲が作り出す雷は木だとか，ひどいものだと雷は木によく落ちるから，だとか，一応はそんな根拠があるらしいです。どうも腑に落ちないのですが，中国4000年の歴史が言うのなら仕方ない。
　そう考えると，木星の守護を受けるセーラージュピターが，フラワーハリケーンやシュープリムサンダーを使うのは納得できるような気がしますしね。ということは五行の考えでいくと雷の苦手なものは「金剋木」ってことで，金属。むむむ。サンダガ，金属の敵に効果テキメンなんですが……。

　うーん。雷属性の苦手なものが分からない。少し視点を変えて，雷を使う敵って誰だ。そうだ。龍だ。龍はヘビやワニが恐竜モデルだ。ということは氷属性が効くはずだ!!!!　出たーー！　結論!!　雷の敵には，氷!!　ピカチュウにはこおりポケモンをぶつけるんだ，ちびっ子!!!!
　ん。……。やばい。これじゃただのヤバイ大人だ。ちなみにでんきポケモンには，じめんポケモンがこうかばつぐんみたいですよ。ふーむ……。

■■ヒャダイン（音楽クリエイター）■■ ヒャダイン氏の新レギュラー番組「久保みねヒャダこじらせナイト」が，2013年10月19日（土）25：35〜フジテレビでスタートします。音楽制作では，10月16日（水）に発売される関ジャニ∞のニューアルバム「JUKE BOX」のリードトラック，「TAKOYAKI in my heart」で作詞・作曲を担当。すでにあちこちで大きな話題を呼んでいるようです。