プレイレポート
ハドソンのタワーディフェンス型カードバトル「ELEMENTAL MONSTER TD 〜ギルドガーディアンズ〜」のCBTレポートを掲載
今回はPC版「ELEMENTAL MONSTER TD 〜ギルドガーディアンズ〜」のクローズドβテストに参加してみたので,カードゲームと“タワーディフェンス”とが融合された本作が,どのようなゲームなのか紹介していこう。
「ELEMENTAL MONSTER TD 〜ギルドガーディアンズ〜」記事一覧
本作も一連のELEMENTAL MONSTERシリーズ同様,ハドソンが開発を手掛ける。今回のクローズドβテストは,サービスを予定しているNHN Japanのポータルサイト「ハンゲーム」で,10月22日〜10月28日にかけて実施された。
さまざまなプラットフォームに移植され,勢いのある本シリーズだが,今回のPC版はブラウザゲームとなっている。可愛くて強いカードモンスター達が敵軍の侵攻を阻むというゲーム性,キャラクターや世界観はそのままに,ブラウザだけで手軽に楽しめるゲームに仕上がっているのだ。
クローズドβテストではステージ数や機能,カードに制限はあったものの,ゲームの概観には触れることができたので,その範囲で伝えられる限りのことをお伝えしていこう。
敵ユニットは編隊を組んで,多種類な構成で自軍拠点を攻めてくる。こちらも臨機応変に対応しないとアッという間に拠点陥落だ |
今回のクローズドβでは味方モンスターカードとして登場しなかった敵ユニット。今後,仲間になることはあるのだろうか |
個性豊かなアバターの中から好みのものを選んでプレイしよう
またキャラクターメイク時には,5種類(火,水,森,光,闇)のギルドから所属ギルドを一つ選択する。これが今後ゲームにどう作用してくるのか,CBTでは分からなかったが,今回は際立った人数差もなく,ほぼ均等にばらけていたようだ。今後「ギルド対戦モード」などが実装されるものと予想されるが,これも自分の好きなギルドに入るのがいいだろう。
まずは「タワーディフェンス」の基本を確認しよう。
キャラメイクが終わるとチュートリアルが始まるので,ここでゲーム内容を確認しておこう。
※「タワーディフェンス」とは
2006年に基礎ができたという比較的新しいジャンル。マップ内の自軍拠点へ続くルート上に,施設やキャラクターなどの防衛ユニットを配置し,敵ユニットの侵攻を防ぐことが目的だ。一定数の敵ユニットの自軍拠点への侵攻を許してしまうとプレイヤー側の敗北となる。防衛ユニットの種類や配置の仕方などによって敵の撃退効率が変わってくるため,ここに戦略性が生じる。
本作はまず「デッキエディット」で自軍のモンスターカード5枚を選択してデッキを組み,武器や防具などキャラクターの能力をアップさせるアイテムを装着させる。ゲーム開始後は,そのカードデッキからモンスターカードを召喚(配置)して,次々と自軍拠点に侵攻してくる「Wave」(敵ユニットのグループ)を迎撃し,砦を防衛するのが目的となる。
ステージごとに決められたWave数を迎撃できればSTAGE CLEAR,逆に砦の耐久力が0になるとGAME OVERとなる。召喚できるユニット数に制限はないが,配置できる場所は限られているので,より効果の大きい場所にモンスターカードを配置して,効率よく敵軍を倒していこう。ゲーム中すべての操作はマウスで可能だ。
……と,こう書くだけだと実に簡単なゲームに思えるのだが,実際にプレイしてみると,これがなかなか奥の深さを感じる。確かに基本的には単純で取っ付きやすいのだが,クリアを目指そうとすると,さまざまな攻略要素をじっくり組み合わせて敵軍を撃退していかなければならない。
ショップと武器屋で戦力の補強を
ステージをクリアすると,戦いぶりに応じた「Ex」(経験値)と「素材」が得られる。一定のExを溜めるとマスターCLASS(いわゆるレベル)がアップしていき,だんだん上位のモンスターカードが使えるようになる。まずはプレイを繰り返し,マスターCLASSのアップを目指すといいだろう。
ショップでは,「モンスターカード」の購入ができる。購入には1日1回無料のエレガチャを回すか,エレコインと呼ばれるゲーム内貨幣を使用した1回100エレコインのノーマルエレガチャ,もしくは1回500エレコインのSPエレガチャを回す必要がある。欲しいカードを選んで購入することはできない。
不要となったモンスターカードは,売却するとカードに応じたエレポイントを獲得できる。ただし,モンスターカードの一部は武器の生成にも使えるので,必要がないからといって,すぐ売るのは考えものだ。モンスターカードは,繰り返しゲームをプレイすればどんどん増えていくというものではなく,割と貴重な存在なので,手放すのは慎重に検討しなくてはならない。
武器屋では,武器の生成の前提となる「マテリアル」を得るためのエレガチャを回せ,こちらに無料のものはなく,1回100エレポイントで回すノーマル武器ガチャと1回200エレポイントで回すSP武器ガチャがある。マテリアルと,武器を作るために必要な数の素材があれば武器の生成が行え,素材はステージクリアの報酬と敵ユニット討伐時に得られる。
武器には攻撃力を上げる効果や,攻撃範囲を広げる効果などがあり,個々のモンスターカードの戦力を大幅に増強できる。筆者が試してみた限り,初期は単純に攻撃力アップの武器が強い効果を発揮した。デッキエディット画面でカードステータスを開いて武器カードを装着し,モンスターを強化して難関ステージに立ち向かっていくのだ。
戦略で最重要なのはチームバランスとマナの確保
いくらショップで強いモンスターカードを揃え,武器を装着させたからといって,ゲームを簡単に攻略できるとは限らない。なぜならモンスターカードの召喚には「マナ」が必要であり,ステージごとに「初期マナ数」が設定されているため,最初からそれ以上のコストのモンスターカードは召喚できないからだ。
例えば,コスト10のモンスターカードのみでデッキを組んでスタートしても,そのステージの初期マナ数が9だと,1枚も召喚できないまま敵軍に砦を攻められっぱなしとなる。かといって,コストが低くて弱いカードだけだと,後半に手強い敵が出てきたときに仕留めるのが難しい。デッキは,高コストカードと低コストカードのバランスが重要だ。
さらに,本作には属性という概念が存在する。これは「火,水,森」の3すくみの関係と「光,闇」の2対立関係の計5属性で成り立っている。デッキは5枚のみなので,5種類の属性すべてを入れようとしたら,1属性につき1枚ずつしか選べない。弱点属性には攻撃がほとんど効かないので,偏ったデッキエディットをしてしまうと,倒せない属性の敵が出てきてしまう場面もある。次に出現する敵ユニットが表示されるので,これに合わせて自軍モンスターカードを出し入れしていこう。
マナはモンスターカードの召喚だけでなく,配置されたモンスターカードのレベルアップにも使える。レベルアップは必要なマナ数が大きいが,能力が大幅に強化されるので,モンスターをたくさん並べるより,特定のモンスターを強化したほうが有効な場合もある。
マナは敵を倒したとき,一つのWaveを凌ぎきったとき,配置されたモンスターカードを帰還させたときに増やせる。なかでもWaveを1匹も討ち漏らすことなく凌ぎきれば,得られるマナにボーナスポイントが追加されるので,できるだけ全撃退を目指すように心掛けるのがポイントだ。
モンスターカードによっては,レベルアップ時に「SP Skill Open」ができるものもある。これはいわゆる特殊能力で,敵ユニットの移動速度を遅くしたり,属性を変更してしまったりなどの効果を持つ。デッキエディットやステージ進行中は,これらの存在も考えながら戦術を練っていくべきだろう。
これ以外にも,空を飛ぶ敵ユニットに対して,地上のみ攻撃可能なモンスターは何もできなかったり,進攻スピードがやたら速い敵ユニットもおり,味方モンスターの攻撃速度次第では,ほかの敵を攻撃している隙に素通りされてしまったりもする。こういったさまざまな要素が絡み合うため,例えば大量のモンスターを召喚して対抗するのか,属性を考えつつモンスターを強化して一撃で葬るのか,戦術は無数に存在するだろう。こうして戦術の幅を増やしていくのも楽しみの一つだ。
課題はロード時間? オープンβテストは近日公開
クローズドβテストではステージ開始時,ショップや武器屋への移動時の「Loading」で1分以上の時間がかかることがあった。ステージ中の読み込みはほぼストレスなくプレイできるのだが,どうしてもこの点は気になった。今後,もう少しテンポよく移動できるようになってほしいところだ。
筆者が何より気になっているのは,今回のクローズドβテストでは未実装だった「ギルド対戦モード」だ。片方のプレイヤーが敵軍としてユニットを送りだすのか,はたまたステージクリア時の残りマナ数を競うものなのか。……想像は尽きないが,一人で黙々とステージをクリアしていく以外の楽しみこそ,PC版の醍醐味となることだろう。
公式サイトを開くと,オープンβテストは「近日公開」となっている。タワーディフェンス系やエレメンタルモンスターのファンはもちろん,これまでにこういったタイプをプレイしたことのない人も気軽に楽しめる作品になっている。実際,筆者もタワーディフェンス系は不慣れで何度も詰まりながら,時間が経つのも忘れてプレイし続けていたので,一度この世界観とゲーム性に触れてみてはいかがだろうか。
「ELEMENTAL MONSTER TD 〜ギルドガーディアンズ〜」記事一覧
- 関連タイトル:
ELEMENTAL MONSTER TD 〜ギルドガーディアンズ〜
- この記事のURL:
キーワード
(C)2009 HUDSON SOFT