「Epic Mickey」のオープニングと思われる計7分以上のムービー2本が公開に。ミッキーマウスが“兄”のオズワルドと対面

　Wii用ソフト「Epic Mickey」は，ゲーム業界の重鎮の1人で名プロデューサーとして知られる，ウォーレン・スペクター（Warren Spector）氏率いるJunction Point Studiosが開発中の新作（関連記事）。世界的な人気キャラクター，ミッキーマウスが主人公のアクションアドベンチャーで，早くもDisney Interactive Studiosの看板タイトルとなりそうな気配が漂う一作だ。
　そのEpic Mickeyで，オープニングと思われる計7分以上のムービー2本が公開されている。

■「Epic Mickey」Trailer Part 1


■「Epic Mickey」Trailer Part 2



　Epic Mickeyは，ミッキーマウスとなって魔法の筆で戦いを繰り広げたり，パズルを解いたりしつつ，さまざまなディズニーキャラクター達を救い出すアクションアドベンチャーだ。

　鏡の中にある，“Yen Sid”という名の魔術師の工房に入ったミッキー。机に置いてあった不思議な筆を手に取り，Yen Sidが作業していたジオラマの上で自画像らしきものを描いていると，なぜか悪霊“Phantom Blot”が誕生してしまう。
　慌てたミッキーは，Phantom Blotをシンナーで消そうとするが，ジオラマの上にシンナーをこぼしてしまうという失敗まで犯してしまった。
　……というのが，1本目のムービーのストーリーだ。

　このムービーに登場するジオラマは“Wasteland”と呼ばれ，80年以上の歴史を持つディズニーアニメの中で，ボツになって日の目を見られなかったり，人気が出なかったりしたキャラクター達が集う場所。その不遇を忘れさせるために，Yen Sidが生み出した桃源郷なのである。
　ところがミッキーの失敗が原因で，Wastelandは，Phantom Blotが支配する怨念と嫉妬の渦巻く世界に変わってしまった。そんなWastelandに取り残されたキャラクター達を，魔法の筆とシンナーで解放していくことが，本作の大きな目標となっている。

　2本目のムービーは，Wastelandに引き込まれたミッキーが囚われの身となっているシーンからスタート。そこには“Mad Doctor”がおり，アーミーナイフに似たロボット“Beetleworx”を使ってミッキーを血祭りにあげようとしていた。



　ここで，ミッキーと外見は似ているが耳の長いウサギのキャラクター，オズワルド・ザ・ラッキーラビットが登場。このオズワルドは，ミッキーよりも先にディズニーのマスコットとして登場するも，所有権をめぐるUniversal Picturesとのトラブルが原因でディズニーから手放され，表舞台から姿を消していったキャラクターだ。
　いわばミッキーの“兄的存在”（種類は異なるが）ともいえるオズワルドだが，上記のような背景から，ミッキーの大成功を快くは思っていない。オズワルドの信頼を得るために奔走することも，本作のテーマであるようだ。



　オズワルドをはじめ，Yen Sid，Mad Doctorなど，本作に登場するキャラクター達はすべて，実際にWalt Disneyがアニメやコミック，テーマパーク向けに描いたものを元にしている。開発にあたって，公には知られていない，内部資料なども数多く利用されており，ディズニーやアニメが好きなゲームファンにとって要注目の一作となるだろう。
　なお海外では，2010年11月中にリリースされる予定となっており，国内販売にも大いに期待したいところだ。