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モビルスーツっぽいかも。ThermaltakeとBMWのコラボマウス「Level 10 M」が台湾から届いたので弄ってみた
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印刷2012/11/12 00:00

テストレポート

モビルスーツっぽいかも。ThermaltakeとBMWのコラボマウス「Level 10 M」が台湾から届いたので弄ってみた

 Thermaltake×BMWのコラボ製品が再び日本市場へ登場しそうだ。
 2012年6月のCOMPUTEX TAIPEI 2012で展示され,その尖った外観で話題を集めていた「Level 10 M Mouse」(以下,Level 10 M)については,その後の動向を気にしていた人も多いのではなかろうか。

Level 10 M。露骨に尖ったデザインで,刺さる人には刺さるタイプだ。ちなみに本体カラーは,今回入手した「Iron White」のほか,「Diamond Black」「Military Green」「Blazing Red」の計4色が用意される
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 Thermaltake Technology(以下,Thermaltake)と,自動車メーカーであるBMWのデザイン部門,BMW Group DesignworksUSAのコラボ製品としては,ゲーマー向けPCケース「Level 10」がよく知られているが,やはりゲーマー向けと位置づけられるLevel 10 Mは,PCケースに続くコラボモデルということになる。
 前作に引き続き,相当に尖った外観になっているLevel 10 Mは,果たしてどんなマウスなのか。開封からのファーストインプレッションをお届けしてみたい。


メカニカルというか……モビルスーツっぽい!?


製品ボックス。デザインに凝ってあって,Z字型の視線誘導になっているなど,なかなかステキだ
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 製品ボックスはマット調の,やや分厚い紙製。外装を取り外すと,Thermaltakeのゲーマー向け周辺機器ブランド「Tt eSPORTS」のロゴマーク入りシールで封のなされた製品ボックス本体が出てくる。ロゴマークでゲーマー向けであることは理解できる一方,ボックスデザイン自体は高級感優先になっていると述べていいだろう。
 封を解いて観音開きの蓋を開けると,Level 10 Mが姿を見せる。

Tt eSPORTSロゴのシールで封がなされている製品ボックス(左)。右は観音開きの上蓋を開けたところ。ようやくLevel 10 Mが姿を現す
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エレコムのM-MAPP1SM。2002年に士郎正宗氏とカトキハジメ氏がそれぞれマウスのデザインをして話題になった。M-MAPP1SMは士郎氏デザインの製品となる
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 ……正直に書くと,ぱっと見たときの印象は,2002年にエレコムから発売された「M-MAPP1SM」だった。士郎正宗氏デザインの,近未来形状のマウスを憶えている読者もいるだろうが,アレである。

 ただ,見た目の雰囲気は連邦所属のMS(モビルスーツ)といった趣があるし,パームレストにあるハニカムはアーマード・コアっぽくもある。ともあれ,メカメカしいビジュアルが好きな人であれば,すぐに頬ずりしたくなる形状だ。

画像集#008のサムネイル/モビルスーツっぽいかも。ThermaltakeとBMWのコラボマウス「Level 10 M」が台湾から届いたので弄ってみた
製品ボックスの内容物。Level 10 M本体のほか,キャリングポーチ,後述する調整用六角ドライバーに,なぜかLevel 10 Mモチーフのポストカード(写真中央)が付属している
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パームレストにあるハニカムは見た目のよさを引き立てるだけでなく,手のひら部に籠もった熱を冷却する機能もあるという。真上から見ると,奥にTt eSPORTSのロゴマークが見えるのもポイント
4Gamerの比較用リファレンスであるLogitech(ロジクール)製マウス「G5 Laser Mouse」(型番:G-5T)と並べてみたところ。Level 10 Mはマウスによくある卵型形状というよりむしろ角張ったデザインで,モビルスーツ的な雰囲気を漂わせている
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天板部と台座部の分割構造は格好いい


 というわけで箱から出てきたが,結論から先に言おう。単純に格好いい。男の子のなんたるかをよく分かっている形状だ。
 特徴的なのは,天板部と台座が2点で固定されているだけということ。要するに,残りは空間になっているのである。

本体左右両側面から。ボタン周りの話は後述するので,まずは本体カバー部が台座から浮いたようなデザインとなっている点に注目してほしい
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 そして,付属の六角ドライバーを使うと天板部の調整ができるようになっている。高さは初期状態から最大で+5mm高くでき,左右の傾きも±5度の範囲で調整可能だ。

六角ドライバーと設定用のネジ穴(左)。本体天板部に用意されるのが高さ調整用(右),本体右側面後方部に用意されるのが角度調整用だ
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 握り方のクセや手のサイズに合わせた調整が可能で,少しネジを緩めた状態にしておくと,手の動きに合わせて微妙に左右方向へ傾くような状態にも置いておけるというのはクールだ。とくに後者は,「かぶせ持ち」しながら激しく腕を動かすときに存外有効で,常に手にフィットした状態を維持できるのである。ハードウェア的に弄りがいがあるのはいい。

高さ調整機構を利用したところ。左が標準状態,右が最大となる5mm引き上げたところだ。わずかに覗くバネがステキ
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中央が標準状態で,左と右はそれぞれ5度ずつ傾けたところ。微妙な調整を行えるため,持ち方のクセに合わせやすい。目盛りが刻まれてはいるものの,厳密なものではないので,用法としては「座面の水平線に対してどれくらい傾いているか,パームレスト部のパーツ接合部の垂直線を目安に自分の設定をなんとなく憶える」といった形になる
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底面のアルミもメカ度を加速


 台座のほうもチェックしてみよう。台座はマウスを前もしくは後ろから見て(底の広い)U字を描く形状になっている。梨地加工された金属の質感も相まって,メカ度をより加速させている点は要チェックだ。
 ちなみに台座は一体成形。採用されているアルミは分厚く,がっしりもってもたわんだりしないため,剛性は十分といえる。

 底面は,本体中央部のレーザーセンサーを前後から挟み込むような形で貼られた大型のソール2枚と,オマケ程度の面積で左右に貼られたソール2枚が目を引く。いわゆるテフロン加工がなされたソールなので,滑り自体は良好だ。

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Level 10 Mを前方側から見たところ。台座がU字型になり,本体側面との一体成形になっていることが見て取れる
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こちらが本体底面。マウスソールはかなり特殊な形状なので,貼り替えるときはいろいろ工夫する必要がありそうだ

 実測のリフトオフディスタンスは約1.2mm。Level 10 M専用の設定用アプリケーションを用いればリフトオフディスタンスは変更可能……なのだが,原稿執筆時点のバージョン1.00だと,設定メニューに「LIFT OFF ADJUST」という項目はあるものの,ユーザーインタフェースが崩れていて操作不能だった。このあたりは国内発売に伴う,メニューのアップデートを待つ必要がありそうだ。

Level 10 M設定ツールのメインメニュー(左)。そこから「Performance」を開いて「LIFT OFF ADJUST」からリフトオフディスタンスの設定ができる気配なのだが,ユーザーインタフェースの表示異常によって操作不能になっている(右)。この問題が解決すれば設定できるようになりそうだ
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マウスとしての基本仕様もチェックしてみる


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ポーリングレートごとにDPIの設定が可能。「Enable indenpendent X-Y sensitivityにチェックを入れると,125Hz,500HzのDPIを独立して設定できる
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LEDイルミネーションの設定画面。「Light Option」で,計4か所の発光色を7色から個別に選択可能
 見た目とギミックから先に述べてきたが,マウスとしての基本仕様もチェックしておこう。

 レーザーセンサーのスペックはほとんど明らかになっていないのだが,解像度は50〜8200DPIの範囲を50DPI刻みで変更でき,前出の専用設定アプリケーションを用いれば,最大4段階をマウス本体側のフラッシュメモリに保存できる。ポーリングレートは125/500Hzの切り替え式だが,ポーリングレートごとにDPIを設定でき,しかも設定内容はプロファイルとして最大5つ登録可能なので,ポーリングレートの制限があるゲームをプレイするときとそうでないときで設定を分けておくこともできる。

 なお,本体にはイルミネーションLEDが内蔵され,プロファイルに応じて光る色を切り替えて使うことが想定されている。今回入手した白筐体のLevel 10 Mではとにかく赤色LEDが映え,サイコフレーム感に溢れていたが,好みに応じて好きな色を設定可能だ。

LEDイルミネーションの点灯色は7色。プロファイルごとに色を決めておくといい
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LEDイルミネーションは部位ごとバラバラに色を設定できる(左)。個人的には白いボディによく映える赤色がお気に入りだ(右)
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大柄で重いマウスといえるLevel 10 M
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 本体サイズは,端的に述べて「デカい」。実測サイズは約72(W)×131(D)×33(H)mmで,高さは一般的なゲーマー向けマウスとそれほど変わらないが,横と縦は大きめと述べていいだろう。日本人への向き不向きで言えば,大きなサイズのマウスを好む人以外のことは考えられていない印象である。

 そして,約1.8mの長さがあるUSB込みの重量は実測で約185g。ケーブルを重量計からどかせた参考値でも150g前後あるので,超重量級ということになる。
 この重量がアルミなどの金属パーツに起因しているのは明らかだろう。ローセンシでマウスを振り回したりしようものなら,確実に腕が疲れてしまうこと請け合いだ。

ケーブル長は約1.8m。USB端子部は「Tt」ロゴ入り&キャップ付きだ。キャップが紛失しないよう配慮されているのは,前出のキャリングポーチともども,持ち運びが想定されているためだと思われる
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セパレートタイプの大型のクリックボタンを搭載するのがポイント。ちなみに,センタークリック機能付きスクロールホイールは“普通”
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 ここまでもちらちらと出てきたボタンは,左右メインとセンタークリック機能付きスクロールホイール,左サイド×2,右サイド×2の計7個。
 マイクロスイッチ式のメインボタンはやたらと大きい。左は実測約24(W)×50(D)mm,右は同20(W)×45(D)mmもあるので,テキトーに握った状態からでも押しやすい。レスポンスも良好だ。だらだらと普段使いするのにいい設計だといえる。

 ゲーム用途を前提にすると,左右メインボタンはマウス前方側(=ケーブル側)から前後中央くらいまで十分に軽いので,「かぶせ持ち」でも「つまみ持ち」でも入力面の心配は無用。一方,相当に浅く握るような人だとスピーディな入力は難しいと思われる。

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本体左側面のボタンは,本体前面側から[A][B][DPI/PROFILE]となっている。いずれのボタン/スイッチも大きく,位置確認自体はしやすい。[DPI/PROFILE]ボタンは中央部が軽く凹んでいるため,そこを軸にすると,前後に軽く倒してのDPI変更をとてもやりやすい
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本体右側面のボタン。こちらも左側面同様に大小のボタンになっているため,指先の感覚でボタン位置の把握が容易だ
 本体両サイドを見ると,黒いサイドボタンは2個ずつあるのだが,それに加えて左サイドには銀色の[DPI/PROFILE]スイッチも用意されている。[DPI/PROFILE]スイッチは,前後に倒すと4段階のDPI設定切り替え,押し込むとプロファイルの順繰りな切り替えが可能だ。

 FPSからオンラインゲームまでひととおりプレイしてみたが,サイドボタンが役に立つのはMOBA(Multiplayer Online Battle Arena)やオンラインゲームという印象だ。スキル発動や特定のアクション実行用にちょうどよく,「カチッ」というメカニカルサウンドを伴うクリック感も得られるので,確実な入力を意識できる。
 また,左右サイドボタンは前後で大きさが異なるので,用途に応じた振り分けがやりやすい。感触でボタン位置を把握できるようになっているのはステキだ。

 ちなみに筆者は浅めのつまみ持ち派なのだが,サイドボタンを避けるように持てば,つまみ持ちでもそれほど問題はない。ただ,最初のうちは軽く持ち上げたりするだけでも“誤爆”しそうになるので,慣れは必要だといえるが……。


形はたいへん魅力的だが大きさと重さがネック


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 ゲーマー向けの機能はひととおり用意されている印象で,ハードウェアデザインも,ただ奇抜なのではなく,調整機能を通じて手にフィットさせやすいものになっている。一方,大型かつとにかく重いのが最大のネックで,これが人を選ぶことになるはずである。
 FPSやMOBAなど,激しく手を動かすことになるゲームとは,とくに相性が悪い印象なので,ゲームで本格的に使っていきたいというのであれば,国内発売を待って,一度ショップの店頭などで一度試すことを強く勧めたい。

 一方,FPSやMOBA向けのマウスは別途用意してあって,とにかく惚れたから使ってみたいというのであれば,国内発売と同時に特攻して大丈夫だ(※自己責任で並行輸入するのすらアリだろう)。異常なまでに所有感を満たしてくれること請け合いだ。

Tt eSPORTS公式Webサイト(英語)

Tt eSPORTS日本語公式Webサイト

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    Tt eSPORTS

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