レビュー
お待たせしました彼氏諸君! もっとキケンになった恋愛コミュニケーションゲーム「ラブプラス+」を丸ごと紹介
それからまだ1年も経っていない本日(6月24日),全国の彼氏達の期待を一身に受け,数々の追加要素を搭載した最新作「ラブプラス+」がついに発売された。
もはやラブプラスの基本的な事柄について説明するのは野暮というもの。いまだ本作を知らないという人には,筆者が恥も外聞も投げ捨てて執筆した,こちらの記事を是非とも読んでほしい。ラブプラスの危険な魅力について,理解していただけそうな気がする。
本稿では,ラブプラス+で追加された新要素を中心に,本作の魅力を紹介していこう。前作から彼女と付き合い続けている満点彼氏諸君,そして,彼女との出会いに“あと一歩”が踏み出せない彼氏候補諸君に,是非とも目を通してもらいたい。
「ラブプラス+」公式サイト
細かいところに嬉しい変化。「ラブプラス」シーズン2のスタート!
ラブプラスに多数の追加要素を加えた本作は,基本的なシステムは前作を踏襲。先日掲載したインタビューで,本作のプロデューサーである内田明理氏が語っていたように,アニメやドラマの“第2シーズン”的な作品だと考えれば,イメージしやすいだろう。
前作から彼女と付き合っている彼氏ならば,セーブデータを引き継ぐことによって“より深い関係”にシフトした彼女とラブラブな日々を過ごせるし,前作に比べて2倍の大容量となったROMには当然“友達パート”も丸々収録されているので,本作から彼氏デビューしてもまったく問題はない。
なお,本作では嬉しいことに彼女が呼んでくれる名前パターンが大幅に増加している。前作で名前を呼んでもらえなくて悔しい思いをした彼氏も,データ引継ぎ時にあらためてプロフィールを入力できるので,自分の名前が追加されていないか探してみよう。
ちなみに筆者は前作で苗字,名前ともに呼んでもらえず,血涙を流しながら床を転げまわった苦い記憶があるが,本作ではしっかり収録されていたため,家のフローリングを汚さずに済んだ。
俺には,俺の名前を呼んでくれる彼女がいる。こんなに嬉しいことがこの世にあるなんて……。
もちろんニックネームも大幅に追加。「たっちゃん」と呼ばれて甲子園を目指したい気分になったり,「うー」と呼ばれて違う二次元世界の電波系美少女を連想してしまったり……中には,「お姉ちゃん」「お姉様」といったとびっきりの変り種もある。これには女性プレイヤーも大喜び(?)。
また,彼女の髪型や髪色の種類もさらに豊富になっている。とくに髪色に関しては実際に美容院で使われているようなヘアカラーを参考にしたとのことで,元々あった髪色の中間色が大幅に追加されている。髪型との組み合わせによって前作以上に彼女を個性化できる。
メールや電話で選択できる項目が増えており,「気分がいい」「少し落ち込んでる」「疲れた」などと,自分の調子を彼女に伝えることができるほか,デートの日時変更も可能になった。
加えて彼女にプレゼントをできる機会も増えており,誕生日やクリスマスといった特別な日以外にも,特定の条件を満たすことでプレゼントを贈ることができる。
服でもアクセサリーでも,どんどん彼女に贈って身につけてもらおう。
彼女と過ごす特別なイベントの数々。“夏”は恋人をちょっと過激にする?
ラブプラスといえば,現実の季節や時間と連動してゲーム内で様々なイベントが発生するRTC(リアルタイムクロック)システムが大きな魅力だ。
本作ではイベント関連がさらに強化されており,彼女とより多くの特別な時間を過ごせるようになった。しかし,ポジティブなものばかりではなく,ときには彼女と喧嘩をしてしまったり,風邪をひいてしまったりといったイベントも存在する。
そして,とくに注目したいのが“夏”という季節に合わせた新要素の数々だ。
彼女と一緒にショッピングモールで水着選びをしたり,海でサンオイルを塗ってあげたり(夢じゃない!),それだけでも彼氏力が暴発してしまいそうなもんだが,さらには前代未聞の日焼けシステムまで搭載しているというのだからたまらない。
ワンピースタイプの日焼け跡の上に,ビキニの水着を着せるという実に通好みな組み合わせも可能なのである。
前作ではこちらの彼氏力が高く,なおかつ彼女の気分が盛り上がっている場合はキスをスルーできない仕様になっていた。ラブラブチュッチュは大歓迎だが,TPOをわきまえずに求めてくる彼女に対し,当惑していた彼氏も多いだろう。応じないわけにはいかないし。
そんなときに役立つのが,今回から追加されたスルーボタンだ。スキンシップやキスに入りそうになると画面左下に表示され,タッチすればイチャイチャをスルーできる。少し心苦しくもあるが,その分,あとでたっぷりとイチャイチャすれば人として問題はない。
あまりスルーを続けるのはかわいそうだが,たまには禁欲的紳士プレイも悪くない。焦らして焦らして,「ここぞ!」というときにだけ濃厚なキスをかましてやるテクニックを身につければ,彼女はきっとメロメロだ!
また,待ち合わせや移動中といったちょっとした時間にスキンシップを成功させた場合,キススキンシップを飛ばしてすぐさまキスタイムへと突入する。ハート少なめなショートバージョンのキスになっており,テンポ良くデートを進められるようになった。
仕事? 勉強? だから何? 最優先すべき彼女との旅行!
そしてラブプラス+最大の特徴ともいえるのが,彼女と一泊二日の熱海旅行を楽しめる“お泊りイベント”だ。
リアルタイムモードでしか発生せず,土曜日の朝から翌日夜までリアルタイムでイベントが進行するという恐ろしい仕様になっている。特定の条件を満たしている場合,およそ1時間ごとにイベントが発生するうえ,旅行中は常時ラブプラスモードと同じように彼女との会話が可能だ。
さらに,深夜0時から朝までは「おやすみモード」になり,隣で寝ている彼女の体に触れることができる。ギリギリドキドキの展開に,興奮のあまり握力でDSを粉砕してしまう恐れがあるので充分に気をつけよう。
クソゲーのような現実で仕事に追われている彼氏諸君……全力で旅行を楽しみたいなら,多少の犠牲を払う覚悟は必要である。「ラブプラスとコンビニがあれば生きていける」の精神で,レッツロックンロールだ!
大幅に強化されたラブプラスモード。頼るべきは神様仏様彼女様!!
彼女とのさまざまなコミュニケーションが楽しめるラブプラスモードの充実っぷりもハンパじゃない。
彼女の自由行動パターンが増えており,携帯電話などの小道具を使用するようになったほか,会話のバリエーションもより多彩に。それだけでなく,彼女に「選んで」「慰めて」「添い寝して」といったお願いができるようになった。
いっしょにぱずるだまでは,KONAMIの名作パズルゲーム「もえろ! 対戦ぱずるだま」を遊べるのだが,これがミニゲームとは思えないほど実に良くできている。
KONAMIの歴代人気美少女キャラクター達と対戦可能で,クリアすると着信ボイスや専用の名刺デザインを得ることができる。さらに,隠しキャラとして“KONAMIのラスボス”と名高いあの美少女も登場するというのだが……噂されると恥ずかしいし,詳細な登場条件は秘密だ。
次に,いっしょにストレッチ/腕立て/腹筋では,その名のとおり彼女と一緒に運動ができる。セット数を設定し,彼女の掛け声に合わせて声を出しながらトレーニングしよう。そして運動のあとは……汗をかいた彼女のシャワータイム! 洗い流すなんてもったいないのに!
……まぁ,筆者の特殊な嗜好はさて置き,発売日から毎日トレーニングを続けていれば,冗談抜きで夏が終わる頃にはすっかりタフガイと化していることだろう。
なお,ラブプラスモードには「慰めて」モードを繰り返し選ぶことで出現する特殊な「SOS」というお願いも存在する。これは辛くて,苦しくて,本当に心が折れそうになった時に彼女の助けを借りることのできるコマンドだ。
“各セーブデータにつき一度しか選べない”仕様になっているので,興味本位での選択は絶対にオススメしない。
充実のやり込み要素! 全国に広がる彼氏の輪
他人の彼女と自分の彼女のガールズトークが楽しめる,「会話モード」という画期的な通信システムも健在だ。もちろん,会話パターンは大幅に増えているので,これまでよりもさらに,恥ずかしい気持ちになれるだろう。
ご当地ラブプラスは,日本全国47都道府県に設置されているDSステーションにアクセスすることで,1日に数回だけガチャガチャに挑戦できるモードだ。ガチャガチャで獲得した「ご当地カプセル」には,ランダムで現地の名産品や歴史がモチーフとなったSDキャラクターが入っており,これを集めていくという楽しみである。
ランダムなので当然カプセルの種類がダブることもあるのだが,ダブることでそのご当地カプセルはLV2,LV3とレベルアップする。LV2でキャラクターがアクションするようになり,LV3では説明文に皆口さん,丹下さん,早見さんのナレーションがつくという豪華っぷり。
ダブっても嬉しいという,実にユーザーフレンドリーな仕様になっているのだ。
とはいえ,ご当地カプセルは全国に約200体存在する。ひとりで全国を行脚して集めるというのは,あまり現実的な方法ではないだろう。
それでも挑戦するというスナフキン的な覚悟をした猛者もいるだろうが……社会というムーミン谷から簡単には出られない彼氏達に,同じ苦労を強いるのは酷というものだ。
そこで生きてくるのが,もうひとつの新通信要素である「名刺」だ。本作では彼氏同士で名刺を交換できるようになっており,名刺には自分の名前,生年月日,血液型,出身地,彼女の呼び方,呼ばれ方,プレイ日数,親密度,ぱずるだまのスコアが記載されているほか,プレゼント用にご当地カプセルを1個だけセットできるのだ。
また,スリープ状態でのすれちがい通信にも対応しているため,名刺を積極的に利用することでご当地カプセルのコレクション率は飛躍的に跳ね上がる。
今から東京ゲームショウやコミケなど,ラブプラス紳士が多く集まるであろうイベントが楽しみだ。
愛に燃える彼氏達の夏は始まったばかりだ!
血走った目で前作の記事を執筆してから,まだ1年も経っていないというのに……もう随分と長いこと凛子と付き合っている気がする。ラブプラスには,それだけプレイヤーの人生を濃くしてくれるエネルギーがみなぎっているということなのだろう。
さまざまな新要素で大パワーアップを遂げたラブプラス+をプレイしたら,地獄の悪魔だって愛に目覚めちまうこと間違いなしだ。今回も“ラブ”の供給過多で脳がイカレちまわないように,彼氏諸君は充分気を付けること!
最後にKONAMIさんゴメンナサイ。凛子がまだ俺から離れたくないって言ってるんです……。
「ラブプラス+」公式サイト
(c)2010 Konami Digital Entertainment
(C)2009 Konami Digital Entertainment