サイバーフロントは本日(5月13日),PSP用アドベンチャー「
家族計画」を2010年8月12日に発売すると発表した。価格は通常版が5040円(税込),限定版が7140円(税込)となる予定だ。
家族計画は,2001年にディーオーからPC向けに発売され,10万本以上の売り上げを記録した人気アドベンチャーゲームで,2005年にはPlayStation 2への移植も行われている。
ゲームシステムは,テキストを読み進めていくことで物語が進行する一般的なノベルタイプだが,プレイヤーにストレスを感じさせないアドベンチャーゲームに特化した操作感は,PC版から受け継がれているとのこと。
今回発売が決定したPSP版では,
新たに20以上のグラフィックスが追加されるほか,演出の見直しやムービーのリメイク,さらにボイス・SE・BGMのリマスタリングといった音響面のブラッシュアップも行われる。
さらに,PSP限定版には,オープニングとエンディング,ゲーム中のBGMを収録した
「ボーカル曲入りサウンドトラック」と,本作のシナリオを担当したライター山田 一氏が書き下ろした
「作品解説付き,攻略チャート&設定資料集」が特典として同梱。本作の物語をより深く楽しめるファン必携のアイテムとなっている。
以下で,本作のストーリーおよび登場キャラクターを紹介する。加えて,山田 一氏のプロフィールも掲載しておくので,ぜひ目をとおして本作の雰囲気を掴んでほしい。なお,ゲーム中に攻略できるヒロインは,「春花,末莉,準,青葉,真純」の5人だ。
■ストーリー
家族計画───
それは赤の他人同士が生きるために結束する、互助計画。
モラルも考えも嗜好も異なる、噛み合わない歯車のような彼らの行く末に、果たして幸福はあるのだろうか?
王春花が、路地裏に隠れて身をひそめて二日。
目的を持って日本に来たが、日本に来たところまでしか果たせないままだ。働かされていた店から逃げたのはいいものの、お金もなければ食料もない。
そして。
ちょっぴり幸せな夢を見た。
バイト中の司が、ゴミを捨てに路地裏に出ると、そこに少女が行き倒れていた。第一発見者というだけで、店長に後始末を言いつけられ、とりあえず家に連れて帰ることにする。
あの少女は、人間関係のトラブルの産物だ。そうに決まっている。
巻き込まれたくないなら、捨てておけば良かったのに。
「……俺の馬鹿」
■キャラクター紹介
高屋敷 春花 たかやしき はるか
本名:王 春花/ウォンチュンファ
異国から本当の母を求めて日本にやってきて「家族計画」のきっかけを作る。
高屋敷家3女役で、日本語はまだうまくない。
実に素直でおおらかでやさしい性格。得意技は相手を極楽浄土に導くほどの按摩。
高屋敷 末莉 たかやしき まつり
本名:河原 末莉
高屋敷家の末っ子役。
両親の死後、親類の家に引き取られていたが、非常な扱いをうけており、自ら路上生活に突入していたところで主人公たちと出会う。
素直で可愛い性格だが、周りに対してかなり遠慮気味のところがある。
家族愛への憧れが非常につよい。
高屋 敷準 たかやしき じゅん
本名:大河原 準
主人公のかつての同級生で、高屋敷家の次女役。
基本的に人見知りが激しく、なかなかうち解けないタイプ。銭金にとてもうるさく、打算的にしか活動しないが、そのためか多方面に知り合い、コネを持っている。
普段は便利屋を営んでいる。
高屋敷 青葉 たかやしき あおば
本名同じ
主人公が住むことになった家を祖父から相続しており、強行に権利を主張する長女役。
人付き合いが非常に下手で、冷たい言動と痛烈な毒舌により相手を再起不能に追い込むことすらある。
現在は無職で、公園で似顔絵描き等をしている。
高屋敷 真純 たかやしき ますみ
本名:板倉 真純
高屋敷家の夫人役。
女性で一番年長なので母親役であるが、実は結構若い。
気が弱く、強気の相手にとことん弱い。過去に結婚詐欺にあって破産した経験があり、物事を悪い方へと考えがち。
普段はぼややんとした感じ。
久美 景 ひさみ けい
準の双子の妹。
自分を育ててもらった自動養護施設を切り盛りしている。
学生の頃から主人公に片思いしており、再会後も心引かれたままだが、姉を気遣い自分は一歩引いて接している。
高屋敷 寛 たかやしき ひろし
本名:広田 寛
父親役。
謎多きリストラ中年。
カラスと縄張り争いをしつつ路上生活をしていたところ、司が春花を助けているのを目撃し、「不公平だから、自分も助けてもらう権利がある」と強引に司の部屋に乗り込んでくる。その後、行き場を失い高屋敷家にまった面々に「家族計画」を提案する。
外見からは解りにくいが正気を失っている。従軍経験があり、高屋敷家に乗り込んできた中国人マフィア5名を無力化させる程の実力者でもある。
劉 家輝 ラウ カーフェイ
主人公・司がアルバイトする中華料理店の店長代理。
かなり砕けた性格で、タチの悪い冗談が大好き。
裏の顔を持っており、その正体は謎に包まれている。
妹が一人いる。
シナリオ:山田一(やまだはじめ)
テーマ性の高い骨太なシナリオ構成と、リアリティ豊かなキャラクター描写、登場人物の掛け合いを中心としたテンポのいい文章には定評がある。
代表作は『加奈〜いもうと〜』(原作・シナリオ)、『家族計画』(原作・シナリオ)。