ニュース
伝説の第一作を超えることができるか。スクウェア・エニックス,開発中の「デウスエクス」の新情報を公開
スクウェア・エニックスが,海外タイトル専門の「EXTREME EDGES」(エクストリームエッジ)ブランドで発売を予定している「Deus Ex(デウスエクス)」(原題 Deus Ex: Human Revolution)は,スクウェア・エニックスのグループ会社であるEidosがモントリオールのスタジオで制作するアクションRPGだ。2000年に発売されて高い評価を得た「Deus Ex」,そして2003年にリリースされた「Deus Ex: Invisible War」に続くシリーズ第三弾で, PlayStation 3/Xbox 360向けにリリースされる予定になっている(欧米では,PC版も発売される予定)。発売日については,現在のところ未定だ。
「デウスエクス」公式サイト
背景となるのは,2027年の地球。第一弾のDeus Exの時代設定が2050年で,続くDeus Ex: Invisible Warがその20年後を描いていたから,今回のデウスエクスは,前2作の物語が始まる前の世界が舞台だ。
それは,従来作で当たり前のように使われていた人体改造技術(オーグメンテーション)が発見され,広がっていった時代でもある。ナノテクノロジーによる人体機能の拡張を推し進める巨大企業と,経済的理由でその恩恵にあずかれない者や,それを拒絶する者とが鋭く対立し,社会は混沌としていた。
主人公であるアダム・ジェンセンは,元警官で現在はセキュリティ専門家として「サリフ・インダストリー」の警備に当たっている。デトロイトを拠点とする同社は,オーグメンテーションで業績を伸ばしてきたバイオ企業だが,そんなサリフ・インダストリーを何者かが襲撃したとき,アダムは瀕死の重傷を負い,彼もまたオーグメンテーションの手術を施されることになった。
一命を取りとめた彼は,サリフ・インダストリーを襲撃した者達の正体を突き止めるため,活動を開始する……というのがゲームのストーリーになる。
従来作は,ほかのゲームではちょっと見られないような,きわめて高い自由度が大きな特徴となっていた。例えば,閉じたドアを開けるのにも,「鍵を探す」というオーソドックスなものから,電子ロックをハッキングする,誰かがドアを開けるのを待ち,コッソリ背後からついていく,そしてドアをロケットランチャーで破壊するというものまで,さまざまな方法が用意されており,そのどれを採用しても,ゲームは破綻することなく進んでいくのだ。
そのフィーチャーは今回のデウスエクスにも引き継がれており,「コンバット」「ステルス」「ソーシャル」,そして「ハッキング」という4つの方法を自由に組み合わせてゲームを攻略することになる。ある場所へ行く必要があり,その前に敵が立っていれば,攻撃して倒す(コンバット)ほか,見えないように潜入(ステルス)したり,なんだったら敵を説得/懐柔して(ソーシャル)進むことも可能だという。
もう一つの特徴は,もちろんオーグメンテーションである。従来作同様,キャラクターの身体機能を自由にアップグレードすることが可能で,例えば腕にさまざまな機能を持たせた武器を装着したり,普通なら死んでしまうような高さから落下しても無事だったり,逆にあり得ないような高さまで跳躍できたりと,選んだオーグメンテーション次第でゲームの進行や攻略方法がさまざまに変わっていくのだ。
前述のように,第一弾であるDeus Exは,こうした自由度の高さと多彩なゲーム展開によって発売と同時に高い評価を獲得し,名作として現在でも欧米のゲーマーの記憶に残っている。しかし,続編となるDeus Ex: Invisible Warはそこまでの立場は獲得できず――ゲームとしては面白いのだが,「Deus Exの続編」に対する期待が高すぎたのだろう――,また,従来作に関わってきたベテランゲームデザイナーのWarren Spector(ウォーレン・スペクター)氏が続編制作終了後にEidosを退職(正確には,Eidosの子会社だったIon Stormを退職)していることから,シリーズ最新作の可能性は薄いと思われていた。
それだけに,新たに発表されたデウスエクスに対して,期待と不安を覚えるゲーマーも多いかもしれない。6月に公開されたムービーを見る限り,スクウェア・エニックスとのコラボレーションによって作られたグラフィックスは見事であり,映画「ブレードランナー」を思わせる世界観も魅力的だ。伝説的なゲームを始祖に持つデウスエクスに,今後どのような現代的な味付けが施されていくのか,続報を楽しみにしたい。
DEUS EX (C) 2011 SQUARE ENIX LTD. Published by Square Enix Co., Ltd. SQUARE ENIX and the SQUARE ENIX logo are registered trademarks or trademarks of Square Enix Holdings Co, Ltd. DEUS EX, the DEUS EX logo, EIDOS, the EIDOS logo, EIDOS MONTREAL and the EIDOS MONTREAL logo are registered trademarks or trademarks of Square Enix Ltd.
DEUS EX (C) 2011 SQUARE ENIX LTD. Published by Square Enix Co., Ltd. SQUARE ENIX and the SQUARE ENIX logo are registered trademarks or trademarks of Square Enix Holdings Co, Ltd. DEUS EX, the DEUS EX logo, EIDOS, the EIDOS logo, EIDOS MONTREAL and the EIDOS MONTREAL logo are registered trademarks or trademarks of Square Enix Ltd.