インタビュー
3月の正式サービスインに向けて改善を続ける「ティアラ コンチェルト」。今後の構想や企画も含めて将来の展開について聞いてみた
このインタビューの収録直後からプレオープンβテストが開始されているので,一部の内容に関してはすでに実際にプレイしてみたという人も多いかもしれない。デバッグテスト,クローズドβテスト,そしてプレオープンβテストで,どのように「ティアラ コンチェルト」が発展してきたかを振り返りつつ,正式サービスへの展望を垣間見ていただきたい。
快適に遊べる環境を第一に! クローズドβテストのフィードバックも含めて最優先で改善中
4Gamer:
金子朋嗣氏(以下,金子氏):
まず,クローズドβテストそのものに関して,運営・開発としては目的は十分に達成できたと考えています。その目的というのは,デバッグテスト時にプレイヤーさんからいただいた意見のゲームへのフィードバック,修正がきちんと行われているかでした。それに加えて,サーバーへの接続可能人数を大幅に増加させ,負荷検証も行いました。
そのほかにも,操作性の改善であったり,全体的なバランス調整なども行った結果,プレイヤーさんからは,概ね「満足している」ないし「ちょうどよい」というアンケート結果をいただくことができました。
デバッグテストの際のアンケートでは「ここを修正してほしい」という改善を望む意見が中心だったのですが,クローズドβテスト時のご意見では,ゲーム内容の拡張を望む声が増えるという傾向が見られました。
4Gamer:
そういった意見はゲームがちゃんと進められているからこそ出てくるものですね。
金子氏:
はい。その点から見ても,クローズドβテストでは確実に満足度は向上しているのではないかなと。
4Gamer:
とは言いつつも,公式サイトで公開されたアンケート報告には,続くプレオープンβテスト,オープンβテストでは「不具合の修正,クライアント・サーバーの安定化,操作性の向上の3点を軸として進めていきたい」とありますね。
金子氏:
クローズドβテストでは,デバッグテストに比べて接続上限人数を増やしましたので,それまで埋もれていた不具合というのも確認されたんですね。新しいコンテンツを導入して目新しさで売るよりも,まずはこれらの修正を最優先にして,プレイヤーさんに楽しんでいただける環境を整えることが大前提であると考え,ゲームの安定化を図るというのを基本方針の一つとして掲げるという形になっています。
そのほかにも,課題として捉えているものの一つに,操作性の改善があります。デバッグテストと比較して一定の改善は見られたのですが,まだ不十分だと考えています。具体的にはゲームパッド操作に関する部分や,キー配置などに関してですね。
4Gamer:
ゲームパッドではプレイしなかったのですが,操作性では気になる点もありました。マウス&キーボードでは「マウスクリックモード」と「TPSモード」の2種類の操作方法がありますよね。マウスクリックモードでは,視点切り替えが右クリックしながらドラッグという操作になっていて,この際に,右クリックに設定されているスキルが暴発しやすくなっていました。
金子氏:
はい,プレイヤーさんからも同様のご意見をいただいています。そういったキー配置まわりの整理が,まだ足りないと感じているところです。クローズドβテストでは利便性向上のためにさまざまな機能を追加したのですが,その影響でキー配列に若干の無理が生じてしまいました。今後はキー配列を整理することで,マウスとキーボードを使用されるプレイヤーさんの利便性の向上を図っていくつもりです。
一方でゲームパッドに関しては,左スティックで移動を行うようになっています。この状態ですと,回避行動(キーボードの場合はW/A/S/Dいずれかのキーを2度押し)を取る際,左スティックを2回倒すという操作が必要になってしまい,とっさに使うのは難しくなってしまっていました。
4Gamer:
それは無茶ですね(笑)。左スティックを倒しつつ,何か別のボタンで回避が発動するというのが望ましいかなとは思いますが……。
金子氏:
そのへんも,新たな仕様を追加することで,デバイスによってプレイスタイルへの影響を与えないよう調整をかけられればと考えています。
デバッグテストからプレオープンβテストまで,具体的にどう変わったのか
4Gamer:
プレオープンβテスト期間中は,そういったプレイアビリティの向上に注力すると考えてもいいのでしょうか。
金子氏:
細かく説明させていただきますと,まず,プレオープンβテストに関しては不具合の修正といった意味合いが強くなっています。クローズドβテスト時にはデバッグテストからの利便性の向上を最優先した結果,先ほど述べたようなさまざまな不具合が生じてしまったと考えています。操作性に関しては,きちんと仕様を直したうえで,改めて実装を行いたいと思っています。
それら操作環境の大幅な改善ということに関しては,正式サービス時,ないしは正式サービス直後……少なくとも3月中には固めていきたいと考えています。
4Gamer:
プレオープンβテストでの不具合修正というのは,具体的にどんなことでしょうか?
金子氏:
大きなところで言いますと,クローズドβテスト時に発見された増殖バグの修正や,クライアントの強制終了の修正などですね。とくにクライアントの安定化に関しては,社内テスト環境だけでは100%のデバッグが難しいこともあり,オープンβテストを行う前に,プレオープンβテストにて検証をさせていただく,ということになります。
4Gamer:
実は,クローズドβテスト時にやけに落ちるなぁとは思っていたのですが,あれは当方だけの不具合ではなかったんですね(笑)。「ティアラ コンチェルト」はストーリーに関するイベントシーンなども多いですし,そこで落ちてしまうと話が分かりにくくなってしまうという弊害もありますよね。
金子氏:
そうですよね。やはりそういった不具合を解消しないことにはサービスを始められないだろうという結論になりまして。そういうわけで,これまでデバッグテスト,クローズドβテストなどに参加されてきたプレイヤーさんにとっては,(プレオープンβテストでは)新コンテンツはなくて,非常に地味に映るかもしれないのですが,まずは地盤固め,着実に修正を行うことを優先させていただいた結果ですので,ご了承いただければと。
4Gamer:
コンテンツはともかくとして,プレオープンβテスト時に増えた機能というのはあるのでしょうか?
金子氏:
前回のインタビューでも触れさせていただいたのですが,キャラメイク時に身長と,女性キャラの胸の大きさの変更ができるようになっています。当初,運営側ではすべてのキャラで変更が可能なんだろうと考えていたのですが,どうやら開発側にこだわりがあるらしく,エルフの女性キャラに関しては胸の大きさは変更できません。
4Gamer:
つまり,巨乳エルフというのはできないという……。
エルフはあくまでも幼女っぽいという設定のようです。ロリ巨乳はお預けということで(笑)。
4Gamer:
むぅ,そこは人間で背を低くすることでなんとか対応しましょう(笑)。実を言うと前回の開発インタビュー記事では,かなり大量の画像が閲覧されていまして,そのほとんどがエルフの画像だったんですよ。
金子氏:
みんなそんなに好きなんですかね(笑)という冗談はともかく,アンケートでも公開しましたが,人気キャラはエルフ女性とヒューマン女性の2強なんですよ。こういった人気を活かしつつ,アバターの実装なども行っていきたいと考えています。とはいえ,使われるキャラが女性側に振り切れてしまっている感じもあるので,どういったアバターアイテムをリリースすればいいかというのも,悩ましいところではあるのですが……。
まだ構想段階ではあるのですが,そこを逆手にとって,デザインコンテストを開催し,投票数の多かったものを開発するなど,需要に合わせたリリースを行っていけたらなと思っています。
4Gamer:
そのほかのゲームシステム周りの追加要素などはありますか?
金子氏:
はい。PvP(Player vs Player)周りも拡張しています。クローズドβテスト時には「練習戦」ということで,1対1から4対4までの対戦という一つだけでした。オープンβテストからは「正式戦」として導入しています。ルール自体はまだ一つだけなのですが,ランキングシステムと報酬が実装されています。
4Gamer:
報酬はどうすればもらえるのでしょう。
金子氏:
スコアによって得られるようになっています。PvPではお互いにゲージが用意されており,決着時のゲージ残量などによってスコアが加算されるようになっています。ランキングに関しても,このスコアが関係しています。
PvPに関しては,プレイヤーさんからもご意見をいただいておりまして,その多くが,特定のクラスが強いのではないか,というバランスを懸念する声でした。ただ,その点に関しては,運営側としては,まだそれほど深刻には考えていないんですよ。
4Gamer:
たしかに,まだ初期段階ですし,スキルなどが追加されて一変するということも考えられますね。
金子氏:
はい。さらに言えば,今後はルール自体の追加も予定しているんです。構想段階のものも含まれますが,例えば8人対戦の生き残り戦など,さまざまな条件下でのPvPというのも考えています。現状,魔法職となるチューナーが不利だと思われても,別のルールではチューナーの強さが活きてくるといったように,ルールを模索しているところです。
4Gamer:
クローズドβテスト時に,プレイヤーさんからの意見で目立ったものは何かありましたか。
金子氏:
そうですね……。多かったものとしては,回復アイテムのスタック数が少ないというご意見でしょうか。スタック数が10個ということで,やや少なめになっている点は認識していますが,運営としてはこれらのバランスに関しては,いじるつもりはありません。ダンジョンにどれくらいの回復アイテムを持っていけるのか,また今後はBUFF(支援効果)アイテムなども増やしていきますので,それらをどう使っていくかという戦術性も楽しんでほしいという意図があります。
4Gamer:
そういった縛りの中で,試行錯誤の末にクリアしたときの喜びというのもありますからね。回復アイテムに関してもこれから新たに実装されるでしょうし。
金子氏:
ええ。クローズドβテスト時に実装されていたもののほかに,即時回復するものと3秒ごとに回復するもの,あとは個人単位ではなくパーティ全体を回復させるものなど,いろいろな種類の回復アイテムが実装されます。
4Gamer:
そういったアイテムを組み合わせて,状況に応じて回復をしていくわけですね。
金子氏:
とはいえ,多くの種類のアイテムをダンジョンに持ち込むと,ドロップアイテムを持ち帰れないというジレンマも出てきます。実はデバッグテストからクローズドβテストでは,倉庫の枠数を増やしています。そんな感じですので,ギチギチに締め付けているというわけでもないんですよ。
4Gamer:
クローズドβテスト時,大幅に操作感が変わったなぁと感じたのはデバッグテスト時にあったNPCへの引っかかりがなくなった点でしたが。
金子氏:
はい,地形やNPCにハマって動けなくなってしまうという現象と,それに関するご意見も多くいただきまして,当たり判定に関するシステムを変更させていただきました。とはいえ,一部ボスに関してはまだそういった不具合が残っている部分もあります。
4Gamer:
ああ,マップ上のタルとボスの巨体に挟まれて,なんとか抜け出した覚えがあります。
金子氏:
戦闘部分の当たり判定に関してはゲーム全体の難度やバランスに直結する部分ですので,改善に関する細かい仕様を開発と詰めているところです。
演奏機能,楽団ルームなど,将来的に実装を目指すさまざまな構想も
4Gamer:
今後の追加要素として,演奏機能というのも考えられているとのことですが,見通しとしてはどのような感じでしょうか。
金子氏:
現状は構想段階ということで,細かい仕様の詰めにまでは入っていません。ただ,「ティアラ コンチェルト」においては,キャラの可愛らしさに惹かれてプレイしてくださる方が多く,クローズドβテストのアンケートでも,演奏機能であったり,楽団(ギルド)の機能の拡張を望む声が多かったんです。そういった,ゲームの本筋とは異なる点ももちろん重要だと考えていますので,できるだけ早い段階で,何かしらの形で見せられるようにしたいと思っています。
4Gamer:
もう一つ,楽団ルームという構想もあるそうですが,これはギルドルーム的な捉え方でいいのでしょうか。
金子氏:
現状の構想では,楽団というのはメンバーを増やして一緒にクエストをクリアしていく仲間的な面しかありませんでしたので,コミュニティの目的を持たせるという意味合いでも,楽団ルームというのを作っていこうと。あとは前回のインタビューでもあったように,開発側の構想にあるように,楽団の船を作っていろいろな場所へ行けるようにするというのもあります。
4Gamer:
部屋から始まって,船を作り,最終的には島一つを持てたりしたら夢が広がりますね(笑)。
金子氏:
ああ,領地システム的な。楽団島って感じですか。面白いかもしれませんね。
4Gamer:
その楽団にも関係してきますが,MORPGではどうしても,ゲーム内でほかのプレイヤーさんと触れ合うきっかけが薄くなります。コミュニケーションの導線に関してはどのようにお考えでしょうか。
金子氏:
はい,開発も運営も,その点に関する導線は現状では不十分であると認識しています。ゲーム内のユーザーインタフェースを使って,システム側で対処できないかという点も含めて,協議を続けているところです。当面の間は,公式サイトを含めた,ゲーム外からのフォローが中心となってくると思います。
4Gamer:
“ティアラコンダクター”として,プレイヤーさんに「ティアラ コンチェルト」をアピールしてもらうといった口コミでの拡散企画もありましたね。
金子氏:
「ティアラ コンチェルト」には,当初から根強いファンの方が多く存在していまして,そういった方々に「なんとか盛り上がっていただけないか」と考えたのがティアラコンダクターという企画だったんです。反響は思っていたより大きくて,ティアラコンダクターとなった方からは,非常に密度の高い情報が発信されていましたし,逆に不具合報告なども詳細にいただけるなど,想定以上の効果を得られたと感じています。
ティアラコンダクターに関しては,オープンβテスト終了時に一区切りつける予定ですが,今後の展開に合わせて新しい施策を導入していけたらな,と考えています。
4Gamer:
人といえば,ゲーム内の1チャンネルにはどれくらいのプレイヤーが接続可能なんでしょうか?
金子氏:
現状ですと,多い場所だと100人程度の設定になっています。デバッグテストの際は1チャンネルに少人数しか接続できない仕様だったため,人が見つけにくいという状態になっていました。また,オートパーティ機能もありましたが,多くのプレイヤーさんがダンジョン内部に入ってしまっている状態だったため,十分に機能していなかったのも事実です。
こういった状況を踏まえつつ,クローズドβテストでの負荷検証を経て,プレオープンβテスト,オープンβテストではチャンネルごとの同時ログインを100人程度まで拡張することで,街にも人があふれるようになり,パーティの検索などもある程度円滑に行えるようになっています。
4Gamer:
チャンネルというのはゲーム全体で一つずつという構造になっているのですか?
金子氏:
いえ。ちょっと複雑な構造になっていまして,サーバーごとにロビーという形で4つの部屋が用意されています。その内部がさらにチャンネルに分かれているんです。
4Gamer:
それはあくまでサーバー内の構成であって,ゲーム内のロビーというのがあるわけではありませんよね。
金子氏:
そうですね。
4Gamer:
単純に同じ1チャンネル内部,とはいえない感じになっていると。では,将来的に,ゲーム内イベントなどはどのように行われていく予定なのでしょうか?
金子氏:
ゲーム内に関しては,期間限定イベントフィールドなどを作成するなども面白いのかなとは思っていますが。
4Gamer:
課金コンテンツ周りに関して気になったのですが,ゲーム内の有料アイテムモールにて使える通貨に「GASH」と「ティアラコイン」の2種類がありました。GASHはガマニアさんの有料アイテム販売に使ういわゆる課金ポイントと分かるのですが,ティアラコインの位置づけに関して教えてください。
金子氏:
ティアラコインに関しては,GASHの代替通貨……とまで言ってしまうと語弊がありますね。今後の話になりますが,例えば,アバター装備を購入していって,インベントリや倉庫がアバター装備であふれかえってしまうなどの事態も考えられます。必要のなくなったアバター装備が出てきた場合でも,GASHで購入したものを普通のゲーム内マネーに替えてしまうのは抵抗があるという方もいると思います。そこで救済手段ではないですが,そういった場合に換金できる通貨としてティアラコインを設定しました。
4Gamer:
なるほど。単純なゲーム内マネーではない,第2のゲーム内通貨という感じですね。
金子氏:
はい。GASHで購入したアイテムの価格からすると多少安くなってしまうと思いますが,ティアラコインでも有料のアイテムモール内で別のアイテムの購入を行えるというわけです。
4Gamer:
例えば,イベントなどでティアラコインを報酬として渡したりして,課金アイテムのお試しをしてもらう,なんてことも可能,と。
金子氏:
構想段階ではありますが,GASHを配るよりもハードルは低いので,そういったことも考えられると思います。
正式サービスは3月中を目標に。どんな要素が追加されるのかを聞いてみた
4Gamer:
3月中は不具合修正や操作性の改善など,仕様の最終構築やプレイアビリティの向上に重点を置きたいということでしたが,正式サービスはいつごろからを考えていますか?
金子氏:
オープンβテストの状況にもよりますが,3月の月内を目処に努力しています。改善点に関しては正式サービス後も引き続き,日々向上を考えていきたいと思っているんです。
4Gamer:
レベルキャップは設定される予定ですか?
金子氏:
これから最終調整となりますが,一応,サービス開始時点では30〜40程度を予定しています。序盤に関してはスキルなどを覚えたりチュートリアル的な側面が強いため,経験値の分配は敵を倒して稼ぐよりもクエストに比重が置かれています。ただ,これはあくまで序盤のバランスで,ゲームが進むにしたがって,モンスターから得られる経験値が増加していく傾向になります。アクションゲームを楽しむほどにキャラも成長していくという感じですね。
4Gamer:
徐々にMOとしての楽しさにシフトしていくと。
金子氏:
まずは導入として,初心者であってもゲームに引き込まれることを重視してバランス調整を行ってきました。ゲームに慣れてきたら本質に触れてほしいと。
4Gamer:
正式サービス時には盛り上げていきたいですよね。追加要素などは予定されているのでしょうか。
金子氏:
ゲーム内の要素ですと,まずはマップの新規追加を予定しています。デバッグテスト,およびクローズドβテスト時にはマップの追加は行いませんでした。その理由としては,腰を据えてじっくりプレイされるプレイヤーさんが多かったことと,テスト自体の実施期間が短かったことが挙げられます。そんなわけで,これまでのテスト時にはマップ追加の必要性はそれほど高くなかったんですね。
しかし,やはり正式サービス開始ということで,これまでテストなどでプレイされてきた方にも新しさを感じてほしいと思うんです。序盤のエリアは緑あふれる草原のイメージのマップがほとんどだったのですが,正式サービスでは,これまでとはかなり雰囲気の違う荒野のフィールドが実装予定となっています。
敵に関しても,単純にHPが多い,攻撃力が高いというだけでは面白味がありませんから,攻撃パターンなどに工夫を凝らした敵も増えてきます。例えば,バックステップを1回挟んでから攻撃をしてくるなど,プレイヤー側の攻撃リズムを崩してくるような敵も登場する予定です。アクションゲームとして,しっかり遊んでいただける要素も高まってきていると思います。
4Gamer:
最初のボスであるキングシズクンに関しても,トリッキーに動きつつ敵をばらまくなど,よく動くなぁと思ったんですが,今後はそれ以上にバラエイティに富んだ動きが期待できるという感じでしょうか。
金子氏:
「ティアラ コンチェルト」がMOアクションRPGというジャンルを謳う以上,可愛さだけでなく,アクションゲームとしての側面も確立していく必要があると考えています。バランス,操作性,敵のアクションなど,どれも重要ですね。
4Gamer:
では,少し先の話になりますが,正式サービスイン後の展開についても聞かせてください。
金子氏:
はい。以前からお話しさせていただいていますが,レイドダンジョンの実装を予定しています。最大12名で入場できるダンジョンで,現在調整を行っている段階になります。早ければ3月末の実装を目標としています。
4Gamer:
もうちょっと先かと思っていましたが,意外と早い時期に実装されるんですね。
金子氏:
面白さが最優先だと思っていますので,調整の結果によっては4月にずれ込んでしまう可能性もありますが,いまのところは3月末には実装できるのではないかと。
また,少し先になってしまうのですが,そのほかのコンテンツとして,チャレンジ性の高いダンジョンの実装を計画しています。現在,仕様の詰めに入っているところです。
4Gamer:
具体的にはどんなダンジョンになる予定ですか?
金子氏:
「ティアラ コンチェルト」は幅広い層をターゲットにしていますので,これまでアクションゲームを多く遊ばれていた方にとっては,“ぬるゲー”だと思われるかもしれません。そんな方向けに,例えば回復アイテムを使わずにどこまで進めるかといったことに挑戦するダンジョンや,タイムアタックダンジョン,または,99階まで用意されたダンジョンをどこまで到達できるのかといった内容のものなど,チャレンジ要素の強いダンジョンの数々ですね。
4Gamer:
なるほど,それはある意味で,エンドコンテンツ的な要素になりますよね。
金子氏:
はい。「ティアラ コンチェルト」に限らず,オンラインゲームではエンドコンテンツも重要ですよね。開発としてもそういった内容のものを含めた,設計の一次完了に向けて頑張っているところです。
4Gamer:
ストーリー性の高い作品というのは,いったんストーリーを体験してしまうと,あとはレベル上げくらいしかないという状況に陥りやすいので,そういったやり込み要素があると長く遊んでいけそうです。
はい。ストーリーやアクションといったものは本筋ではあるのですが,PvPであったりレイドダンジョンやチャレンジダンジョンであったりといった,ゲームの脇道もきちんと楽しめるコンテンツを導入していくのは重要かなと思っています。
4Gamer:
では最後に,オープンβテストを遊ばれている方や,本作品が気になっている方に対して,正式サービスに向けた意気込みやアピールをお願いします。
金子氏:
まずは,初出の東京ゲームショウ2010から2年以上,大変お待たせしてしまい申し訳ありません。「ティアラ コンチェルト」もようやく,当初予定していたスタート地点に立つことができたのかなと思っています。ただ,現状,発展・改善の余地はまだまだ残されています。
開発・運営ともに,重要視しているのがゲームのコンセプトから外れないこと,そしてなにより,プレイヤーさんからの声に応えることだと考えています。プレイヤーさんのご意見を反映させるに当たっては,やはりお時間をいただいてしまうことにはなると思うのですが,無碍にすることは絶対にありません。「ティアラ コンチェルト」の発展に,ぜひ期待し,プレイしていただければと思います。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「ティアラ コンチェルト」公式サイト
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