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[SIGGRAPH]CGとバーチャルリアリティ技術の学会「SIGGRAPH 2010」開幕
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印刷2010/07/26 17:47

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[SIGGRAPH]CGとバーチャルリアリティ技術の学会「SIGGRAPH 2010」開幕

 コンピュータグラフィックス(以下,CG)とインタラクティブ技術,バーチャルリアリティ技術の学会としては世界最大級のSIGGRAPH。その2010年版となる「SIGGRAPH 2010」が北米時間7月25日に開幕した。会場は,米ロサンゼルス市の会議場「Los Angeles Convention Center」だ。E3(Electronic Entertainment Expo)の会場としても知られる本センターだが,SIGGRAPH 2010はその展示会場,ホール,会議場のすべてを使って開催されると説明すると,いわゆる「学会」というイメージからはかけ離れた規模のイベントであることが何となく分かってもらえるのではないだろうか。

SIGGRAPH 2010の会場となった,ゲーマーにもお馴染み(?)のLos Angeles Convention Center。場所も開催規模もE3とほぼ同じだが,ベースが学会なので,E3のような派手な飾り付けはない
画像集#002のサムネイル/[SIGGRAPH]CGとバーチャルリアリティ技術の学会「SIGGRAPH 2010」開幕

 4Gamerでは本学会の模様をレポートしていく予定だが,まずはそれに先だって,SIGGRAPHとは何なのかを簡単に解説しておきたい。


SIGGRAPHとは?


 日本語でシーグラフもしくはシグラフと呼ばれるSIGGRAPHは,「Special Interest Group on computer GRAPHics」の略。CGを科学技術の1つとして捉えて研究していた各国の研究者が,その最先端研究を発表する場として1974年に始まっている。1980年代になってCGが映画に採用されたり,1990年代になってCG技術がゲームで広く活用され出したりすると,CGの商業的価値が一気に高まることになり,その最先端研究を取り扱うSIGGRAPHは毎年の開催ごとに規模を拡大してきた。
 とくに1990年代後半以降は,学会であることを忘れさせるほどに博覧会的,お祭り的なイベントという側面も強くなってきており,近隣での併催イベントも少しずつ増加の傾向にある。

会場内の様子。25日の午前中は参加登録の時間に割り当てられており,セッションがなかったために,人もまばらだ。本格開催は26日からとなる
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 Xbox 360とPlayStation 3が発売された2005年,2006年以降は,家庭用ゲーム機においても3Dゲームグラフィックスがプログラマブルシェーダベースに移行したことから,3Dゲームグラフィックスがらみのセッションが多く設けられるようになっているという傾向もある。GDC(Game Developers Conference)的な要素も強くなってきたわけだ。

 SIGGRAPHは,毎年開催地を変えるというユニークな開催コンセプトがあり,昨年は米南部のニューオリンズ市で開催され,2011年は加バンクーバー市での開催が予定されている。ただ,「1年おきに米カリフォルニア州に戻る」という法則性はあり,2010年はまさにその「戻り開催」のタイミングに当たる。

初日の会場周辺。初日は半日開催だったので,あまり大きな混雑はなかった
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メディアルームが用意されてはいるものの,実は記者の地位は低いのがSIGGRAPHの特徴
画像集#007のサムネイル/[SIGGRAPH]CGとバーチャルリアリティ技術の学会「SIGGRAPH 2010」開幕
 E3やGDCと異なる部分は随所にあり,例えば参加者に学生や学術関係者の割合が多いのだが,我々“報道する側”からすると,報道関係者の地位が低いのが特徴だったりする。
 記者登録はE3やGDCなどよりも厳しく,写真撮影の制限も厳しい。記者バッジには「撮影許可証」のシールが貼られるのだが,各セッションの登壇者やブース主催者に最終判断が委ねられているため,それまでOKだったのに,突然,撮影が駄目になったりすることもある。また,運営スタッフは学生ボランティアが主体なので,彼らの虫の居所が悪いと,登壇者が撮影を許可しているのに「オレがルールだ」といって禁止させる理不尽な処遇を受けることもある。基本,GDCやE3よりも格段に取材はやりにくい。

 そんな状況下ではあるが,できる限りにおいて,SIGGRAPH 2010で発信された最新情報を多くレポートしていきたいと思う。ゲームに直接関係のある内容はもちろんのこと,バーチャルリアリティ系などの「将来,ゲームに結びつくかもしれない」といった内容についても積極的にフォローしていくつもりだ。
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