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2011年夏配信予定のXBLA「レイディアントシルバーガン」は,HD/サターン版のグラフィックスを自在に変更可能。トレジャーの前川正人氏と三條勝博氏にその開発秘話を聞いてきた
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印刷2011/06/15 12:59

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2011年夏配信予定のXBLA「レイディアントシルバーガン」は,HD/サターン版のグラフィックスを自在に変更可能。トレジャーの前川正人氏と三條勝博氏にその開発秘話を聞いてきた

画像集#001のサムネイル/2011年夏配信予定のXBLA「レイディアントシルバーガン」は,HD/サターン版のグラフィックスを自在に変更可能。トレジャーの前川正人氏と三條勝博氏にその開発秘話を聞いてきた
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 2011年6月14日,日本マイクロソフト主催で「Xbox LIVEアーケードタイトル クリエイターインタビュー」というメディア向けプレゼンが,同社本社にて実施された。

 このイベントでは,今後リリース予定のXbox LIVEアーケードタイトル(以下,XBLA)として,「レイディアントシルバーガン」「Fire Pro Wrestling」「HALF-MINUTE HERO -Super Mega Neo Climax-(勇者30)」の3タイトルにスポットが当てられ,それぞれ開発者が実機によるデモとプレゼンテーションを行った。
 ここでは,トレジャーが開発し,2011年夏のリリースが予定されている「レイディアントシルバーガン」のプレゼンをお届けしよう。
 なお「レイディアントシルバーガン」のプレゼンでは,トレジャー 代表取締役社長の前川正人氏と,同開発3部の三條勝博氏が対応をしてくれた。

「レイディアントシルバーガン」公式サイト


トレジャー 代表取締役社長の前川正人氏(写真右)
トレジャー 開発3部の三條勝博氏(写真左)
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 それぞれの要素の詳細は後ほど詳しく紹介していくが,まずは本作の概要をまとめて紹介しておこう。
 本作は横画面の縦スクロールシューティングで,システムはセガサターン版をべースにしている。利用可能な武器は7種類で,属性システムによる独自の「チェーンボーナスシステム」も健在だ。なお隠しモードとして「斑鳩シューティングスタイルモード」を実装している。
 モードは「アーケード」と「ストーリー」の二つを基本に,「スコアアタック」や「トレーニング」といったモードが追加されている。サターン版オリジナルのユニークなボスもしっかり再現されているとのこと。
 またXBLA版では,グラフィックス(ムービー含む)のHD解像度対応,オンラインでの2人同時プレイ,世界中のプレイヤーとスコアを競えるランキングボード,プレイヤーによるリプレイのアップロード/ダウンロードといった要素が追加されている。

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HDからサターン版までカスタマイズ可能な,こだわりのグラフィックスオプションを実装


 まずは三條氏が,実機デモでグラフィックスのHD化を説明してくれた。
 本作では,HDクオリティからサターン版のグラフィックスまで,自分好みにオプションで変更ができる。まず解像度は,高解像度,高解像度+特殊効果,低解像度の三つを切り替え可能。それとは別にエフェクトも切り替え可能で,HD化に合わせた半透明化処理,サターン版同様のメッシュ処理といった数パターンが用意されている。最新のHD画質でプレイしてもいいし,サターン版そのままの画質にしてプレイしてもいいというわけだ。
 なお,この画質オプションの切り替えは,実機でデモをしてもらったのだが,なんとプレイ中いつでも可能となっている。

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 また,ストーリーモードのアニメーションについては,前川氏が素材からHD画質に堪えられるよう,あらためてエンコードを行ったと語っていた。実際にデモを見せてもらったが,低解像度のムービーを引き伸ばしたような印象はまったく受けなかったので,大画面テレビでプレイしようと思っている人も安心してほしい。

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世界中のプレイヤーの“超絶プレイ”を視聴できるリプレイ


 本作では,スコアアタックモードでプレイしたデータを保存し,リプレイとして視聴できるようになっている。ただ視聴できるだけでなく,Xbox LIVEを通じてアップロード/ダウンロードが可能となっており,世界中のプレイヤーのリプレイを見られるようになっている。
 残念ながらスコアアタック以外のモードではリプレイを保存できないのだが,これはほかのモードでは設定を変更できるので,公平を期すために限定しているとのことだ。
 なお,1ステージが長い本作だけに,リプレイを延々見るハメにならないよう,リプレイ視聴時は最大64倍速の早送りができるようになっている。

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デバッグモード並みの設定が可能な「トレーニング」モード


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 セガサターン版にもトレーニングモード“のようなもの”が用意されていたが,前川氏によれば,プレイヤーからは「ステージが選べるだけでトレーニングにならない」と不評だったそうである。そこでXBLA版では,デバッグモードといってもいいほど充実した設定項目を用意したそうだ。
 ステージや難度はもちろん,バルカン/ホーミング/スプレッドのレベル,そしてゲームのスピードを8段階で調整できるなど,項目はかなり充実していた。

前川氏が「どうしても入れたかった」隠しモード,斑鳩シューティングスタイルモードの詳細と開放条件が判明


 発売前ながら,本作に“隠しモード”として存在することが明らかにされたのが,「斑鳩シューティングスタイルモード」(以下,「斑鳩モード」)である。
 これを簡単に説明すると,「斑鳩」の得点システムである“チェインコンボ”を「レイディアントシルバーガン」に採用したものだ。前川氏は,この斑鳩モードは,本作をXBLAで移植するときに絶対にやりたかったことであり,先述のスコアアタックで,プレイヤーによる斑鳩モードでの超絶プレイを早く見たいと語っていた。
 なお,斑鳩モード,「斑鳩」をプレイして“実績”を1つ以上解除しているのが開放条件となる。

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最初は一人で始めた移植作業。13年を経て全世界で配信


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 実機デモのあとは,「レイディアントシルバーガン」について前川氏と三條氏に開発秘話などいろいろと話を聞けたので,以下にその内容をまとめて紹介していこう。

 まずは,13年の時を経て「レイディアントシルバーガン」が移植された経緯だが,これは前川氏によれば,「斑鳩」をXBLAでリリースした際,日本マイクロソフトから「レイディアントシルバーガン」のオファーも受けていたのだそうだ。
 ただ,「斑鳩」では元素材に多少手を加えればよかったが,「レイディアントシルバーガン」ではグラフィックスに大きく手を入れないと“HD画質化”できないし,今の時代にサターン版のグラフィックスではちょっと……と,躊躇していたとのこと。
 ただ,先の日本マイクロソフトからのオファーはもちろん,プレイヤーから「『レイディアントシルバーガン』を今のハードに移植してほしい」という声が非常に多かったのも決め手になったとのこと。中には「セガサターン版のグラフィックスそのままでもいいから出してほしい」という声もあったそうだ。
 そこで前川氏は,グラフィックスのことはあとから考える“見切り発車”で,まずはXbox 360上で動くものを作るよう,三條氏に“ムチャ振り”したと語っていた。

 その三條氏は,当初,移植作業を一人でスタートしたと語る。三條氏は,現実的に一人でゼロから作るのは無理だと考え,サターン版の素材を流用したエミュレータのようなものを想定して,移植を開始したそうだ。
 まあ,読んでいる人もだいたいは想像が付くと思うのだが,“動くもの”ができてある程度の形になったところで,やはり「このグラフィックスはどうなんだ」という話になった。そしてHD画質に対応すべくデザイナーが開発現場に投入され,さまざまな苦労を経て,納得いくものが作れたという。

 サターン版「レイディアントシルバーガン」は,さまざまな事情で日本でしか流通しなかった作品だが,今回のXBLAでの配信により,ついに全世界のシューターに向けて発信されることになる。
 XBLAのタイトルは,「お試し版」として無料体験が可能。気に入ったら完全版を購入するというスタイルになっている。本作のお試し版では,2面の途中からボス戦までを遊べるそうだ。また,お試し版でも本稿で触れたグラフィックスオプションなども調整できるようになっている。

 冒頭でも書いたように,本作は2011年夏の配信予定となっている。前川氏によれば,ほぼ開発は終わっており,「残暑ではない,夏の暑い時期」にリリース予定とのこと。トレジャー好きのシューターは,きたるべき日を楽しみに待っていてほしい。

「レイディアントシルバーガン」公式サイト


  • 関連タイトル:

    レイディアントシルバーガン

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